50年以上に渡って俳優として活躍し続け、近年は、人間的な魅力にあふれる味わい深い演技で人気を博している、近藤正臣(こんどう まさおみ)さんですが、そんな近藤さんと俳優の玉木宏さんが師弟さながらの深い絆で結ばれているといいます。
「近藤正臣の「真田丸」での本多正信役を三谷幸喜が絶賛!」からの続き
近藤正臣は玉木宏を高く評価
近藤さんは、玉木宏さんと、
2015年には、NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」で、親子の役、
「あさが来た」より。近藤さん(左)と玉木宏さん(右)。
2016年には、テレビドラマ「キャリア~掟破りの警察署長~」で、警視庁のキャリア警視監と警察署長の役、
「キャリア~掟破りの警察署長~」より。(左から)近藤さん、玉木宏さん、瀧本美織さん。
2019年には、テレビドラマ「盤上のアルファ~約束の将棋~」で、師弟役、
「盤上のアルファ~約束の将棋~」より。近藤さん(左)と玉木宏さん(右)。
と、数多くの作品で共演されているのですが、
近藤さんは、
ええ塩梅(あんばい)出すなあって思う。料理の味つけでも使う言葉だよね。『これええ塩梅にできてるやん』とかね。彼の天性のものもあるだろうし、『この役をこういうふうに見せたい』という意志がものすごく強い
と、俳優とのしての玉木さんの才能を高く評価されています。
玉木宏に演技指導もしていた
また、近藤さんは、「あさが来た」の撮影中、
難しいんだ。(「あさが来た」で玉木さん演じる)新次郎ってさ、ふらふらして、なんだか遊び人のようでいて、でもちゃんとあさ(波瑠さん)には、正面を向いてる。
ドラマの中では上手に表裏書かれているから、普通に演技をしていればいいんだ。変に妙に軽薄な男を見せようとしたり、能ある鷹は爪を隠す男を演じようとしたりしなくていいんだよ。
軽い変化球をいつも投げているんだけど、あさと向き合った時に直球を投げる。それは曲がらないスローボールだと思ってる。ちょっと難しい条件だけれども、新次郎って役は、そんなふうに攻めて、変化球とスローボールの2種類の球種を使えばいいんじゃないかな。
こんなに詳しくしゃべってはいないよ。相手はプロの役者だからね。だから、『変化球だけじゃだめ、直球でいいんじゃないの?』みたいな話をしただけ。
と、玉木さんに演技指導したことを明かされているのですが、それでも、玉木さんの役者としてのプライドを尊重されており、きめ細やかな気遣いが感じられます。
(「あさが来た」では、玉木さんが、ヒロイン・今井あさの夫・白岡新次郎役、近藤さんが、新次郎の父・白岡正吉役をコミカルに演じて視聴者の人気を博しました。)
玉木宏も近藤正臣へ尊敬の念
一方、玉木さんも、様々なインタビューで、
あたたかくて優しくて、それで冗談もおっしゃいますし、すごく居心地のいい方ですね。大先輩ですけど、僕なら僕、違う人なら違う人と同じ目線に立ってお話をしてくださるので、非常に話しやすいです。
現場にいてくださるだけで心強いです。演じているときはその素顔は見えないですが、裏表のない方だと僕は思っていますね。
僕は正直ほぼ、(将棋を)さしたことがありません。近藤さんは何事もよくご存知の方なので、将棋も、「あさが来た」のときには三味線も出来て、いつでも頼りになる方だなと思います。
と、近藤さんに対する尊敬の念を語っておられます。
近藤正臣と玉木宏はプライベートでも交流
また、玉木さんは、インタビューで、
「あさが来た」の撮影中で僕が大阪に住んでいたころ、車でおじゃましました。郡上祭りのときだったので、日本各地からたくさんの人が来ていて、近藤さんは宿のことも気にかけてくださいました。
僕は実家が名古屋なので、郡上には昔から何度か行ったことがあったのですが、そのお祭りのタイミングは初めてで。近藤さん宅へうかがえて、かつ、徹夜踊り・・・昔から伝統的におこなわれている行事を見るタイミングに行くことができてうれしかったです。
関西にいるときは「ご自宅に寄っていいですか?」と連絡するくらい、朝ドラ後も仲良くさせていただいています。
何を相談しても、近藤さんはニュートラルにきちっと答えて、受け入れてくださる。経験があるからこそのことで、近藤さんのような大人になりたいと思います。
と、プライベートでも近藤さんと交流があることを明かされているのですが、
名俳優でありながら、さらっときめ細やかな気遣いをされる近藤さんのことを、玉木さんが人として尊敬し、慕うのも分かりますね。
玉木宏さん(左)と近藤さん(右)。