1978年、26歳の時には、テレビドラマ「熱中時代」で主人公の熱血教師・北野広大役を熱演し、大ブレイクを果たした、水谷豊(みずたに ゆたか)さんですが、それから20年以上の歳月を経た2000年にも、刑事ドラマ「相棒」が大ヒット。しかも、この「相棒」、それから20年以上経った現在もシリーズが続くロングランヒットとなっています。
「水谷豊は昔「熱中時代」の熱血教師・北野広大役で大ブレイクしていた!」からの続き
大ヒットドラマ「相棒」は当初は単発ドラマだった
水谷さんは、2000年、刑事ドラマ「相棒」で、優秀だがどこか変わり者の警視庁特命係・杉下右京役を演じられると、最高視聴率23.7%を記録する大ヒットとなり、2021年3月現在までに360話以上が放送される、超長期人気シリーズとなっているのですが、
実は、この「相棒」、もともとは、2000年6月、「土曜ワイド劇場」の単発ドラマ「相棒・警視庁ふたりだけの特命係」だったそうで、3回放送して好評だったことから、2002年10月から連続ドラマ化されたそうですが、
水谷さんは、
あまりにも脚本が面白かったので、その時に5年はやることになると思って。メインライターの輿水(泰弘)さんにも当時話しているんですね。
そうしたら『ええ!? 5年ですか』と。まだ始まってもいないのに(笑)。でも始まったらやっぱり面白い。プロデューサー、脚本、監督、スタッフ、そして現場にいる我々俳優。これはいい人たちがそろったんだなと思いました
と、当初から長期作になるという予感はあったそうで、
その予想は見事に当たり、予測した5年後も全く終了の気配などないまま、あれよあれよという感じだったそうです。
また、水谷さんは、「相棒」が大ヒットした理由について、
『相棒』の中にいろんな世界がある。ある時はシリアス、ある時はコメディータッチで見せていく。国を動かすような組織とぶつかったり、近所のちょっとした事件を解決したり。
『相棒』の中で扱えることがすごく広いんです。僕たちも撮影しながら、次はどんな脚本が来るか楽しみに待っている側ですから。次はどんな世界に行くんだろうと
と、語っておられました。
「相棒・警視庁ふたりだけの特命係」より。水谷さん(左)と寺脇康文さん(右)。
歴代相棒との不仲説が噂される
ところで、この「相棒」では、水谷さん演じる杉下右京が、自身の下についた「相棒」とともに、超人的な推理力や洞察力を使って、事件を解決していく様子が描かれているのですが、
8年間、初代「相棒」亀山薫役を演じられた寺脇康文さんの降板をきっかけに、2代目「相棒」神戸尊(及川光博さん)、3代目「相棒」甲斐亨(成宮寛貴さん)、4代目「相棒」冠城亘(反町隆史さん)と、3年ごとに「相棒」が交代しており、
(ただ、反町さんに関しては、3年以上経った2021年現在も出演中です)
これらの降板は、水谷さんと「相棒」を演じる役者たちとの不仲が原因なのではと、ネット上でまことしやかにささやかれています。
実際のところはどうなのでしょうか?
初代相棒・寺脇康文(亀山薫)
まず、初代「相棒」の寺脇さんは、2000年、「season1」の第1話から、「season7」の第9話まで、8年間という長きにわたり、亀山薫役を演じられているのですが、
ドラマ中、亀山刑事がミスをし、その責任を取らされる形で警察を辞職、海外へ旅立つという急展開で降板されています。
これには、「season7」の途中だったことや、ストーリー展開があまりにも不自然だったため、寺脇さんは水谷さんに降板させられたのではと、ネット上で噂されました。
「相棒」より。寺脇康文さん(左)と水谷さん(右)。
寺脇康文が水谷豊との共演を熱望して相棒となっていた
実は、寺脇さんは、もともと、水谷さんに憧れて俳優になられたことから、当時、「相棒」のプロデューサーだった松本基弘さんに、水谷さんに憧れていること、水谷さんとの共演を希望していることを伝えると、まもなく、「相棒」は、水谷さんと寺脇さんのコンビものという企画になったそうで、
(寺脇さんは、「土曜ワイド劇場」枠で、同じく松本さんがプロデュースしていたシリーズ「京都お見合いツアー殺人事件」の主演を務められていたことで、松本さんと知り合いだったそうです)
念願叶った寺脇さんは、毎回、リハーサル前から水谷さんやスタッフたちと念入りな打ち合わせをしてドラマ作りに励み、
いいドラマを作って、数字も良くなれば最高ですね。好きな世界を追求して、やっていけたらと思います。
その意味では、スタッフと話し合える関係なので、みんないっしょに作っていけると思っています。
と、当初は、制作現場の環境に満足されていたようですが・・・
「水谷豊は寺脇康文に「相棒」の降板要請をしていた?その理由とは?」に続く