1984年、ジェームズ・キャメロン監督作品「ターミネーター」で、ターミネター(T-800)役を演じ、たちまち爆発的な人気を博した、アーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger)さんですが、実は、当初、カイル・リース役を望んでいたのだそうです。
「シュワルツェネッガーは昔「ターミネーター」で大ブレイクしていた!」からの続き
本当はカイル・リース役を演じたかった
実は、シュワルツェネッガーさんは、映画「ターミネーター」では、当初、ターミネーター(T-800)役ではなく、将来、ジョン・コナーの母親となるサラ・コナーを守るために2029年から1984年にやってきた、戦士カイル・リース役を演じたかったそうで、
2015年、「The Howard Stern Show」に出演された際、
(ターミネーター(T-800)を演じたのは)まったくの偶然だった。だって私はターミネーター(T-800)役のオーディションに参加すらしていないのだから
私はカイル・リースになろうとしていたが、監督のジェームズ・キャメロンと会ったランチの間、ずっとターミネーター(T-800)の話をしていたんだ
と、カイルを演じるつもりでキャメロン監督に会いに行ったはずが、気づくと、ターミネーター(T-800)の演技についてばかり話をしていたと、明かされています(笑)
「ターミネーター(T-800)」は元アメフト選手のOJシンプソンが演じる予定だった
というのも、シュワルツェネッガーさんがキャメロン監督とランチした時、すでに、ターミネーター(T-800)は元アメフトの選手、O・J・シンプソンさんが演じることに決定していたそうで、シュワルツェネッガーさんもそれを承知していたそうですが、
シュワルツェネッガーさんは、キャメロン監督とのランチで、
誰が演じようとはっきりさせておきたいのが、彼(ターミネーターを演じる者)は目隠しをしたまま武器を分解して武器を組み立て、銃を撃ち、装填する訓練をしなければならないということ。
ターミネーターは何をしていようが、自分の手を見下ろすことができないから、要は完全に目隠しされている状態だ。彼は機械だから
と、前のめりになって力説するほか、
ターミネーター(T-800)の歩き方や話し方、機能などについても熱弁するなど、ターミネーター(T-800)の演技について、かなりのアイディアを持っており、約1時間もの間、ターミネーター(T-800)の演技について、熱弁をふるったそうで、
(まるで、カイルを演じるために、キャメロン監督に会いに来たとは思えないほどの様子だったそうです)
ランチの後、キャメロン監督に、
ターミネーター(T-800)役をやってみないか
つまり、きみはターミネーター(T-800)というキャラクターをとてもよく理解しているんだ。それこそが私たちの求めているものだよ
と、言われてしまったのでした。
(また、キャメロン監督は、人間に擬態したターミネーター(T-800)の非人間的な感じを出すためには、饒舌(じょうぜつ)であるよりも、片言でしゃべるほうが良いと考えていたため、まだあまり英語が上手ではなかったシュワルツェネッガーさんだからこそ良いと思ったのでした)
「ターミネーター(T-800)」役がアタリ役に
ただ、キャリアに伸び悩み、セリフを多くしゃべりたい、主役(カイル役)を演じたいと望んで、キャメロン監督と話していたシュワルツェネッガーさんは、
いや、いやいや、ジム(キャメロン監督のこと)
こいつ(ターミネーター)が言うセリフの量を数えたら27だった。・・・僕は後退しないよ・・・他の人に譲ってもいい・・・僕はたくさん話したいし、演技もしたいし、主役になりたいんだ。
と、大慌てで、本音を明かしたそうですが・・・
周知の通り、最終的には、シュワルツェネッガーさんがターミネーター(T-800)役を演じ、シュワルツェネッガーさん以外ターミネーター(T-800)役は考えられないほどのハマり役となり、シリーズを通して欠かせない人気キャラクターとなったのでした。
ちなみに、シュワルツェネッガーさんは、2017年、ヒューストン大学の卒業式でのスピーチで、
(自身を手助けしてくれた人に)当然ながら『ターミネーター』を監督したジェームズ・キャメロンがいました。『ターミネーター』が封切られたら、ジェームズ・キャメロンは、この映画がうまくいったのは、シュワルツェネッガーが機械のように話したからだ、と言いました。
今これは褒め言葉として受け取るべきかわかりませんが、スタジオ責任者から大きな信用を得、そして大きな資産を得て、私のキャリアは出発したのです。
と、語っておられます。
「シュワルツェネッガーのデビューからの出演映画ドラマを画像で!」に続く
「ターミネーター」より。