1988年、映画「レインマン」で、自閉症の兄を演じ、2度目の「アカデミー賞主演男優賞」を受賞した、ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)さんですが、そこには、弟役を演じた、トム・クルーズさんの演技への情熱も大きく貢献していたようです。

「ダスティン・ホフマンは「レインマン」で2度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞!」からの続き

Sponsored Link

「レインマン」の弟役はジャック・ニコルソンかビル・マーレーの予定だった

映画「レインマン」で、ホフマンさん演じるレイモンドの弟・チャーリー役を演じているのは、ホフマンさんより25歳年下のトム・クルーズさんなのですが、

実は、当初、ホフマンさんは、チャーリー役の候補として、ジャック・ニコルソンさんやビル・マーレーさんを挙げていたのだそうです。


当時のジャック・ニコルソンさん(左)とビル・マーレーさん(右)。

もし、そうなっていたら、随分と違った話になっていそうです(笑)

「レインマン」の難局をトム・クルーズと共に乗り切っていた

ただ、詳しい事情は不明ですが、最終的には、トム・クルーズさんにオファーされ、トム・クルーズさんが、チャーリー役に決定したのですが・・・

この「レインマン」の製作、自閉症の男性が主役ということから、製作費を出してくれる映画会社がなかなか見つからなかったそうです。

また、監督も交代が相次ぎ、ようやく、バリー・レヴィンソン監督に決定するも、製作に入ってからも、あらゆる局面で難航したそうですが、

この企画が頓挫(とんざ)しなかったのは、ホフマンさんとトムさんが、決してあきらめず、役作りのため、自閉症の患者とその家族に取材を続し、交流を持ち続けた賜物だったそうです。


「レインマン」より。トム・クルーズさん(左)とホフマンさん(右)。

Sponsored Link

トム・クルーズの熱心な役作りを称賛

そんなお二人ですが、実は、ホフマンさんの徹底した役作りを間近で見たトムさんが感化され、結果的に相乗効果を生み出す形となったようで、

いざ、撮影が始まると、トムさんは、撮影が終わった後も、夜に、ホフマンさんの部屋をひっきりなしに訪ねては、相談を持ちかけたそうで、

ホフマンさんは、そんな熱心に役に打ち込むトムさんを、

朝早く起きてエクササイズをして、撮影が終わってからはセリフの練習。寝る前にもう一度エクササイズ。そしてその合間にはとにかくリハーサルをやりたがる

と、称賛しており、

こうして、自閉症患者として喜怒哀楽をほとんど見せることのないホフマンさんの演技を、様々な演技のバリエーションでトムさんが際立たせるという、二人の名演がうまく調和し、「レインマン」は名作と呼ばれるまでの作品に仕上がったのでした。

(ちなみに、トムさんは、映画界に入ったばかりの頃、友人のショーン・ペンさんと、ビバリーヒルズのホフマンさんの邸宅前に車を乗りつけ、呼び鈴を押してみろと、お互いをけしかけたことがあり、結局2人とも怖気づき、呼び鈴を押すことはなかったそうですが、それから数年後に、そのホフマンさんからのオファーにより、「レインマン」で共演することになるとは思ってもいなかったことでしょう(笑))

「ダスティン・ホフマンのデビューからの出演映画を画像で!」に続く

「レインマン」より。ホフマンさん(左)とトム・クルーズさん(右)。

Sponsored Link