特撮テレビドラマ「仮面ライダー」の撮影中、バイクで走行中に大事故を起こして大腿骨粉砕骨折という重傷を負い、一旦は再起不能と宣告されるも、転院を強行し、ベトナム戦争で開発されたという手術を受け成功した、藤岡弘、(ふじおか ひろし)さんですが、その後は、想像を絶する過酷なリハビリが待っていました。

「藤岡弘、は「仮面ライダー」撮影中の大事故で再起不能と宣告されていた!」からの続き

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想像を絶するリハビリを敢行していた

ベトナム戦争で開発されたという、これまで日本でほとんど実例のない手術を受け、無事成功した藤岡さんですが、その後、ギプスが外れると、想像を絶する苦痛を伴うリハビリが始まります。

というのも、手術では、粉砕骨折した骨の破片が食い込んでいた筋肉を切り、ピンセットで一つ一つ外していたことから、

当時、有名な整骨院の先生に、

そのままにしていたら(筋肉が)退化してしまうから、無理をしてでもそこに力を加えなければいけない

と、言われたというのです。

ただ、その助言に従い、必死に鍛えると、今度は筋肉が炎症を起こし、毎日高熱が出たそうですが、それでも、刺激を与えなさいと言われ、藤岡さんは、無理をして刺激を与え続けたのだそうです。

(看護師にバレると怒られるため、看護師が寝静まってからやっていたそうです)

元に戻らないかもしれない不安の中リハビリに打ち込んでいた

こうして、痛みで夜も眠れず、布団に水たまりができるほど汗をびっしょりかきながら、

もう二度とあの経験はしたくない

と、辛いリハビリに耐えていたという藤岡さんですが、

その一方で、

こんなに痛くて苦しい思いをしてリハビリをやっても戻るのかな?

という不安が、常につきまとっていたそうです。

それでも、自分が失敗したことの責任を感じ、また、多くのスタッフの顔が浮かんできて、何としても治したいという気持ちが強くなり、リハビリに打ち込むことができたのだそうです。

母親の献身的な看病が励みになっていた

また、藤岡さんが、リハビリを頑張れたのは、もう一つ、お母さんの存在が大きかったといいます。

というのも、お母さんは、病院の食事はダメだからと、毎日、ごはんを作って病院に持ってきてくれたほか(そのため、藤岡さんは、好きなものを食べることができたそうです)、ずっと背中に手を入れてさすってくれたそうで、

藤岡さんが朝起きると、お母さんが藤岡さんの背中に手を突っ込んだまま眠ってしまっていたこともしばしばあり、そんなお母さん姿を見ていると涙が出てきて、お母さんのためにも頑張らないといけないと思ったそうで、

藤岡さんは、

そういうみんなのことを思い浮かべると、ここで負けちゃいけないなと思いました。武道をやってきたおかげで忍耐強くなっていて、持久力や忍耐力にはちょっと自信があったので、それも良かったのかなと。

だから、諦めないでずっと続けていたら、だんだんと結果が出てきたというか、不思議なものですよね。

と、語っています。

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「仮面ライダー」の制作現場では藤岡弘、の再起を待つか否かで揉めていた

ちなみに、制作現場では、もう、藤岡さんの復帰は無理なのではないかと、藤岡さん(本郷猛)を死んだことにして他の人に替えるか、藤岡さんを待つかで揉めていたそうですが、

一人のプロデューサーが、

スタントも使わずに藤岡さんが命を賭けて起きた事故なんだから、死んだことにしてしまったら、ほかのスタッフにも影響を与えてしまう。藤岡さんの再起を待つべきだ

と、一生懸命、藤岡さんを守ってくれたことで、最終的にはほかのプロデューサーも全員同意し、藤岡さんの復帰を待っていてくれたのだそうです。

(この時点では、藤岡さんが治るかどうかは分からなかったため、この決断はスタッフにとって賭けだったようです)

「藤岡弘、は「仮面ライダー」復帰後も事故車と同じバイクに乗っていた!」に続く

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