2015年には、演出とプロデュースも手掛けた、スーパー歌舞伎II「ワンピース」を大ヒットさせた、四代目市川猿之助(よんだいめ いちかわ えんのすけ)さんですが、2017年10月9日、「ワンピース」出演中、花道にある舞台機構(せり)で降下する際、回転する昇降装置に裾の長い衣装の左袖が巻き込まれ、左上腕、左前腕の骨と指の3ヶ所を骨折する大ケガを負います。
「市川猿之助(4代目)はスーパー歌舞伎II「ワンピース」を大ヒットさせていた!」からの続き
舞台機構で昇降装置に衣装の左袖が巻き込まれ、左腕を開放骨折する重傷を負っていた
猿之助さんは、演出とプロデュースのほか主演も務める、スーパー歌舞伎II(セカンド)「ワンピース」の再演が始まって間もない4日目の2017年10月9日、昼の部11時開演(1回公演)のカーテンコールの途中、花道にある舞台機構(せり)で降下する際、回転する昇降装置に裾の長い衣装の左袖が巻き込まれ、左腕に大ケガを負ったそうで、
終演後、救急車で病院に搬送され、検査を受けた結果、左腕を開放骨折(折れた骨が皮膚を突き破る)していたほか、左上腕、左前腕の骨と指の3ヶ所を骨折していたことが判明したそうで、9日に緊急手術、10日も手術、その後も複数回に渡って手術を受けたといいます。
(この事故で猿之助さんは降板し、10月10日以降は、二代目尾上右近さんがルフィの代役を務めました)
3か月後には舞台に復帰するも・・・
そんな猿之助さんは、全治6ヶ月と言われていたのですが、3か月後の2018年1月、十代目松本幸四郎さんの襲名披露公演で復帰。
そして、2018年4月には、大阪松竹座で「ワンピース」に出演しているのですが・・・
その初日、インタビューに応じると、
再生には時間がかかりますが・・・。完治はしていないですよ。腕が今まで通りには動かないという、それを受け入れてしまえば別に・・・。僕より大変な人はもっと世の中にいますから
と、語っています。
数センチずれていれば命を落としていた
また、猿之助さんは、2018年4月18日、「梅沢富美男のズバッと聞きます!」にゲスト出演すると、親交の深い、司会の梅沢富美男さんの質問に応じる形で、
(左頬をさすりながら)(ここに)ひっかき傷があって、衣装がグッと(舞台装置に)挟まって。このまま首が絞まった状態になって、ちょっと行ったら首が飛んでいた状態
と、数センチずれていたら、腕の切断はおろか、命を落とすほどの危険な状況だったことを明かしています。
(梅沢さんは、事故直後、病院に見舞いに行ったそうですが、猿之助さんを見た瞬間、「終わったな」と感じたそうで、それほど、ひどいケガだったそうです)
そして、
挟まったときには『お坊さんになろう、出家して』と思ってた。でも腕がついていたんで、これは『役者やれ』ってことだと思って。必ず治ると思ったんですよ
とも、語っているのですが、
猿之助さんが、一番心配だったのは、共演者や周りのスタッフのことだったそうで、
僕が事故にあって、阿鼻叫喚(あびきょうかん)だったんです。みんなが僕を助けようとして。黙っていても(事故が)自分のせいだと思いこんでいる人だし、追い打ちをかけることになれば、彼らの心の傷の方が深いわけだし。(舞台の)操作盤の人はセリを動かす度に(事故のことを)思い出すだろうし・・・
と、語っています。
(そのため、事故から20日後のカーテンコールでは、あえて、事故が起きた花道のセリから登場したそうです)
舞台装置に衣装が巻き込まれた原因は?
ちなみに、舞台装置に衣装が巻き込まれた原因ですが、猿之助さんの着ていた衣装が、前回の公演(2015年)のものより厚みと長さが増していたからだと言われています。
(事故後は衣装破損のため、前回公演時の衣装が使用されたそうです)
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