フォークソンググループ「シュリークス」での活動を経て、1974年10月25日、「あの頃のぼくは」でソロデビューすると、1975年11月5日にリリースした3枚目のシングル「なごり雪」が大ヒットを記録し、その後も、「雨の物語」「海岸通」を次々とヒットさせた、イルカさん。
今回は、そんなイルカさんの、若い頃からの楽曲や経歴をデビューから時系列でまとめてみました。
「イルカ(歌手)の生い立ちは?父は保坂俊雄で幼少期から作曲して遊んでいた!」からの続き
イルカは19歳の時に「シュリークス」に加入するも21歳の時には解散していた
イルカさんは、女子美術大学のフォークソング同好会に所属していた18歳の時、コーチとして指導に来た早稲田大学のフォークソングクラブの部長だった神部和夫さんと知り合うと、
1年後には、
卒業したら、一緒に歌わないか?
と、誘われ、
(神部和夫さんは、フォークソンググループ「シュリークス」のリーダーとして、すでにレコードデビューをしていました)
1970年、19歳の時、女子美術大学卒業と同時に、「シュリークス」に加入したそうですが、もともとのメンバーだった、山田嗣人さんと所太郎さんが脱退し、神部和夫さんと男女2人組で活動するようになると、1971年10月25日には、シングル「きみまつと」を発売しています。
そして、同年には、神部和夫さんと結婚し、その後も、2人で活動を続けていたのですが、1972年、21歳の時には、「シュリークス」を解散しています。
「シュリークス」時代のイルカさんと神部和夫さん。
イルカは23歳の時に「あの頃のぼくは」でソロデビュー
その後、イルカさんは、1974年10月25日、23歳の時には、夫・神部和夫さんプロデュースのもと、「あの頃のぼくは」でソロデビューを果たしているのですが、実は、イルカさんは、本当は、家庭に入って普通の奥さんになりたいと思っていたといいます。
ただ、夫の神部和夫さんが、イルカさんの、小柄な体に少年を思わせるハスキーな声や、ユニークな歌詞に音楽の常識を軽々と飛び越える不思議なコード展開を平気で持ってくる才能に賭けたいと考え、最終的には、イルカさんが折れる形でソロデビューが決まったそうで、
イルカさんは、その時のことを、
私は家庭に入って普通の奥さんになりたかった。でも夫は「とんでもない!自分がプロデューサーとなり、イルカを盛り立ててみせる!」と。
それで私も根負けして「そんなに言うなら私を素材としてあげる。売れるもんなら売ってみなさい!」って。ミュージシャンとしての人生を捨ててまで私に賭けようと、そこまで言ってくれるなら私も本望だし、私より私のことがわかっていると思っていたから
と、語っています。
「あの頃のぼくは」
イルカは24歳の時にソロ3枚目のシングル「なごり雪」が大ヒット
以降、イルカさんが、作詞・作曲・歌唱を担当し、神部和夫さんが、音楽プロデューサー兼個人事務所「イルカオフィス」の社長としてイルカさんの活動を支える形で、二人三脚で活動を続けると、
1975年11月5日、24歳の時にリリースした、ソロ3枚目のシングル「なごり雪」が、累計売上80万枚の大ヒットを記録し、イルカさんは、一躍、スターダムにのし上がったのでした。
ちなみに、この「なごり雪」は、もともと、「かぐや姫」の伊勢正三さんの作詞作曲で、当時としては、まだ珍しいカバー曲だったそうです。
「なごり雪」
イルカは26歳の時にソロ6枚目のシングル「雨の物語」が大ヒット
また、イルカさんは、1977年3月25日、26歳の時にリリースした、ソロ6枚目のシングル「雨の物語」も、30万枚を売り上げる大ヒットを記録し、「なごり雪」に次ぐ2番目のヒットとなったのでした。
「雨の物語」
(この曲も「かぐや姫」の伊勢正三さんのカバー曲だったそうです)
イルカは28歳の時に8枚目のシングル「海岸通」がヒット
その後、イルカさんは、1978年12月には、出産のため、一時、休業していたのですが、
産休明けの1979年4月25日、28歳の時、8枚目のシングル「海岸通」をリリースすると、こちらも、ヒットとなったのでした。
「海岸通」
(この曲も「かぐや姫」の伊勢正三さんのカバー曲だったそうです)
イルカは27歳~28歳の時に絵本「ちいさな空」(全4巻)を出版
そんなイルカさんは、アーティスト活動と並行して、1977年~1978年(27歳~28歳)には、絵本「ちいさな空」(全4巻)も出版しています。
「ちいさな空」
イルカは30歳の時に女性シンガーソングライター初の日本武道館を成功させていた
そして、その後も、コンスタントに曲をリリースして、毎年全国ツアーを続けると、1980年、30歳の時には、女性シンガーソングライターとして、初の日本武道館を成功させています。
イルカの50代~60代は女子美術大学客員教授、着物のデザインほか
また、イルカさんは、音楽活動と並行して、
- 2004年7月(53歳)には、IUCN国際自然保護連合 初代親善大使に就任
- 2010年(60歳)には、母校・女子美術大学 芸術学部アートプロデュース表現領域の客員教授に就任
- 2012年(62歳)には、着物のデザイン・手描き・染め・プロデュース(テーマは「生物多様性」)
など、様々な活動をしています。
(夫の神部和夫さんは、2007年に他界されています)
還暦を過ぎて着物作りに目覚めたというイルカさん。
イルカの現在(70代)は?
さらに、イルカさんは、
- 2020年6月24日(69歳)には、「原石時代」
- 2021年5月12日(70歳)には、「あたしだってLove song!」
- 2021年11月10日(70歳)には、「冬の贈り物~イルカ アーカイブVol.7」
- 2022年8月24日(71歳)には、「うた の こども」
をリリースすると、
2024年5月、73歳の時には、「なごり雪」発売から50周年を記念して、全国13か所を巡るツアー「『なごり雪』50周年スペシャル 伊勢正三&イルカコンサート」をスタートさせ、全箇所満員御礼の大盛況となっています。
「『なごり雪』50周年スペシャル 伊勢正三&イルカコンサート」より。
「イルカは当初「なごり雪」を歌うことを拒否していた!その理由とは?」に続く
1975年11月5日にソロ3枚目のシングル「なごり雪」をリリースすると、累計売上80万枚の大ヒットを記録し、歌手としての地位を確立した、イルカさんですが、実は、当初、この「なごり雪」を歌うことを断固拒否していたといいます …