1988年、映画「優駿」で主演に抜擢され、映画デビューを果たされた、緒形直人(おがた なおと)さん。その後、気弱な青年役を演じられたことから、そのイメージが定着するのですが、1992年には、大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」で、織田信長役に抜擢されると、見事にそのイメージを払拭されています。
年齢は?出身は?身長は?本名は?
緒形さんは、1967年9月22日生まれ、
神奈川県横浜市のご出身、
身長173センチ、
靴のサイズは25.5センチ、
胸囲89センチ、
胴回74センチ、
学歴は、
和光高校卒業、
血液型はO型、
ちなみに、緒形直人は本名で、
お父さんは、俳優の故・緒形拳さん、
お兄さんも同じく、俳優の緒形幹太さん、
息子さんも同じく、俳優の緒形敦さんです。
映画「優駿」で脚光を浴びる
緒形さんは、高校卒業後の1987年、
劇団「青年座研究所」に入所されているのですが、
当初は、俳優ではなく、
大道具や現場のスタッフを志望されていたのだとか。
その後、どのような経緯かは、
分かりませんでしたが、
翌年の1988年、
映画「優駿」のオーディションに応募されると、
およそ800人の中から選ばれ、主演でデビュー。
「優駿」より。緒形直人さんと緒形拳さん。
すると、この映画は、
観客240万人以上を動員するヒットとなり、
一躍脚光を浴びられたのでした。
ちなみに、緒形さんは、この映画での演技が高く評価され、
「キネマ旬報賞」をはじめ、
各映画の新人賞を総なめにされています。
「荒木又右衛門」「翔ぶが如く」で時代劇に
そんな緒形さんは、翌年の1989年には、
劇団「青年座」へ入団し、
1989年「同・級・生」
「北の国から’89・帰郷」
1990年「予備校ブギ」
などの、テレビドラマに出演。
「同・級・生」より。緒形さんと安田成美さん。
そして、1990年には、
NHKの時代劇「荒木又右衛門」で、
主人公荒木又右衛門(仲代達矢さん)の敵役、
河合又五郎役に抜擢され、
日本三大仇討ちとも言われる、
鍵屋の辻の決闘を描いたこの時代劇で、
初めて、殺陣にも挑戦。
また、同年、「翔ぶが如く」では、
西郷隆盛(西田敏行さん)の弟、西郷従道役で、
大河ドラマ初出演を果たされ、
薩摩弁は難しかったのですが、僕は好きでしたね。
指導いただいた薩摩弁のテープを車の中で繰り返し聴いて、
セリフを覚えた思い出があります。また現場が白熱するがゆえに撮影に時間がかかることが度々で、
大久保利通の鹿賀丈史さんが冗談めかして、
「もう大河ドラマは絶対やらないぞ」なんておっしゃって、僕も「10年はやらないです!」なんて笑い話をしていたのに、
その2年後に『信長』の主演の話をいただくとは、
人生はわからないものですね。
と、おっしゃっています。
「翔ぶが如く」より。
「信長 KING OF ZIPANGU」で織田信長役を熱演
こうして、2年後の1992年、
NHK大河ドラマ「信長 KING OF ZIPANGU」で、
主役の織田信長に抜擢された緒形さんですが、
2作続けて時代劇に出演されたとはいっても、
それまでは、ちょっと気弱な青年の役を、
多く演じられていたことから、
配役が決定した際には、多くのメディアで、
緒形さんの信長役を懸念する声が上がります。
そして、緒形さんご本人も、
信長役で主演!?
この仕事の依頼が来たとき、
マネージャーと電話口で互いの話が噛み合わないほど、
僕自身が驚いたことが忘れられません。「来年(1992年)の大河ドラマが、
『信長 KING OF ZIPANGU』だそうですが、
NHKから”お願いできますか”と話が来ています。」
というマネージャーに、「その『信長』で僕は誰の役を演じるの?」と、
聞き返したほどです。
とおっしゃっていたのですが、
そこはさすが俳優といったところで、
信長の内面の狂気めいたものを、
どこかに漂わせられたらと僕なりに考え、
演技中にはほとんどまばたきをしないようにしていたんです。
と、工夫を凝らし、
見事に、信長役を演じきると、
「歴代の信長を演じてきた俳優の中で、
歴史の教科書に載っている肖像画に最も似ている」
と、高い評価を受けたのでした。
「信長 KING OF ZIPANGU」
ちなみに、ドラマ自体も、
平均視聴率24.6%、最高視聴率33.0%と、
高視聴率を記録しています。
映画未公開作品
ところで、緒形さんは、1992年、
時代劇映画「東方見聞録」で、
主人公の福助役を演じられているのですが、
「東方見聞録」より。左が緒形さん、右は設楽りさ子さん。
この映画の撮影中、
エキストラの男性が事故死されています。
引き続き撮影は進められ、作品は完成。
ビデオ化はされているのですが、
映画の公開が中止となったことで、
制作会社は多額の負債を抱え倒産。
事故死された方も気の毒ですが、
制作会社も気の毒ですね・・・
仙道敦子と結婚!
最後に、緒形さんの、
気になるプライベートですが、
緒形さんは、1993年、
女優の仙道敦子(せんどう のぶこ)さんと、
結婚されています。
お二人は、1991年、テレビドラマ、
「松本清張作家活動40周年記念 西郷札」での、
共演で知り合われ、交際に発展したそうですが、
お二人は、このドラマで、
義理の兄妹でありながら惹かれあう、
という役を演じられており、
息のぴったりあった演技を披露。
リアルでも、お互い、
好意を持たれていたということで、
その熱演ぶりにも納得ですね♪
「西郷札」より。緒形さんと仙道敦子さん。
ちなみに、結婚後は、
男の子2人と女の子1人が誕生しており、
長男の緒形敦さんは、21歳の時に、
テレビドラマ「陸王」で俳優デビューを果たされています。
さて、いかがでしたでしょうか?
最近、テレビでお見かけすることが少なくなったせいか、
「干された?」とうわさされている緒形さんですが、
視聴率や興行収入に重きを置いた作品には出演せず、
ご自身が良いと思う作品にのみ出演されているそうで、
そのせいで以前ほど、テレビでお見かけしなくなったのでしょう。
また、緒形さんは、家族と一緒に過ごす時間を持つため、
拘束時間が長い連続ドラマには出演しないとも言われており、
緒形さんの素顔は、見た目通り、
真面目な職人気質ながらも、
家族思いのお父さんのようですね。
これからも、数は多くなくとも、納得のいく作品で、
素晴らしい演技を披露し続けてほしいですね。
応援しています!!