30年以上連れ添った個人事務所の社長を解任したことを発端に、一気に芸能生活存続の危機にまで追い込まれた、小林幸子(こばやし さちこ)さん。しかし、ここから、「ラスボス」小林さんの驚異の巻き返し劇場が始まります。
「小林幸子が解任した事務所女社長の裏の顔は?慰労金で口封じ?」からの続き
バーニング周防社長から芸能界を干される
解任した個人事務所の元社長(関根良江さん)&専務との争いから、
急激にイメージダウンした小林さんですが、ついには、
芸能活動を続けることすら難しい立場に追い込まれていきます。
というのも、「芸能界のドン」と呼ばれ、マスコミにも大きな影響力を持つ、
大手芸能事務所「バーニング」周防郁雄社長が、小林さんが解任した、
個人事務所の元社長&専務の後ろ盾となり、
スポーツ紙やテレビは、一斉に、
小林さんに対するネガティブキャンペーンを開始したのです。
これにより、小林さんは、2012年8月には、
レコード会社「日本コロムビア」から契約解除となり、
作詞家・作曲家といった音楽関係者からも敬遠されるほか、
スタジオさえ借りられなくなり、別の歌手の名前を使って、
レコーディングしなければならないほどの状態となってしまったのでした。
ちなみに、周囲に圧力をかけて孤立させるやり方は、
「バーニング」の常套手段で、一般的には、ここで完全に消えてしまうか、
もしくは、「バーニング」に謝罪して元さやに収まるか、のどちらかなのですが・・・
ニコニコ動画のラスボスで復活~千本桜~ボカロも
なんと、小林さんが選んだ道は、そのどちらでもなく、
これまで全く縁がなかった「オタク界隈」。
実は、小林さんは、もともと、紅白でおなじみの「火の鳥」「メガ幸子」
といった巨大衣装が、RPG系ゲームに出てくる「ラスボス」のような威圧感だと、
「オタク界隈」では密かに人気があったのですが、
左が「火の鳥」、右が「メガ幸子」
そのことに気づいた小林さんが、2012年にニコニコ生放送に初出演し、
同年末にも、ニコニコ動画の年越しイベントに動画コメントの形で参加すると、
いずれもユーザーたちから熱狂的な歓迎を受けたのです。
そして、その後も、2013年9月には、
「歌ってみた」動画を初投稿されると、
わずか2日あまりで100万回再生を突破するなど、
小林さんのニコニコ動画における人気はうなぎ登り。
こうして小林さんは「オタク路線」を本格化させ、
2013年11月1日には、横浜赤レンガ倉庫で、
「小林幸子&ソノダバンド LIVE~岩谷時子を歌う」を開催して、
その様子をニコニコ動画で生中継し、
同年12月31日から2014年1月1日にかけては、
東京・ニコファーレ内からニコニコ生放送で、
「ラスボス小林幸子による年越しライブ&カウントダウン」を生放送配信し、
「幸子城」と銘打った衣装やさまざまな映像演出で観客を魅了すると、
番組の総来場者数は85万4946人、
総コメント数は26万7167コメントを記録するなど、
演歌歌手としては異例の人気を博したのでした。
また、2014年8月17日には、
世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)」に、
「5884組」(こばやしぐみ)という名で一般参加。
小林さん自らブースに立って、人気ボーカロイド(ボカロ)曲
「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」をカバーしたアルバム
「さちさちにしてあげる」を自ら手売り販売されると、
ファンが1kmほども並ぶ人気を博し、事前に用意していた1500枚は即完売。
コミケに参加する小林さん。
さらには、小林さんの普通のコンサートにも、
それまでいなかった若い観客が詰め替かけるようになり、
武道館コンサート「50周年記念 小林幸子in日本武道館」はニコ生中継され、
小林さんはすっかり、オタク界隈の人気者となったのでした。
ちなみに、小林さんは、そのことについて、
私も面白がるほうですから(笑)。
躊躇しなくてわりとスッと入っていく性格なもんですから、
大スベリするかもしれなかったんですけど、
やっていったことが受け入れていただけたのかなって思います。
とりあえずやってみる、というのが、
今回の新しいことに全部つながっていった感じですね。
と、新境地を開拓された充実感を語っておられ、
2014年には、「紅白歌合戦」についても、
紅白については、33回(2011年まで)もやりきったので未練はありません。
今は新しいことにチャレンジするのが楽しい。
進化するラスボスの姿を見せます。
と、未練を感じさせないコメント。
ただ、小林さんのこの活躍ぶりを、NHKが放っておくはずもなく、
2015年には、「NHK紅白歌合戦」にも見事復帰を果たされたのでした。
「第66回NHK紅白歌合戦(2015年)」で千本桜を歌唱する小林さん。
さて、2017年11月には、小林さんのご主人が研究に協力した、
東京慈恵医科大の横尾隆教授らのグループが、iPS細胞を使って、
「尿を作る」機能を持つ腎臓の再生に成功したと発表すると、
英国の権威あるオンライン科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」
にも論文が掲載されるなど、世界から注目を集め、
私は再生医療はもちろん、医学のことはまったくわかりませんが、
夫がずっと地道にやってきていたことは知っています。
ですから、今回の成功は本当にありがたい、
うれしいなと思っているんです。
と、喜びを語っておられた小林さんですが、
結婚直後にはバッシングにあい、その後は芸能界のドンから芸能界を干されかけるも、
この巻き返しぶりは、さすが15歳から家族を養ってきた「ラスボス」。
見た目だけではない小林さんの「ラスボス」ぶりからは、
今後も目が離せません!!
「小林幸子の若い頃は美空ひばりのモノマネ?島倉千代子?勝新?都はるみ?」