三越劇場の舞台公演中に、知り合いの三越デパート勤めの女性が連れてきたデパートガール(エレベーターガール)のみさをさんに一目惚れし、その後、猛アタックの末、結婚に至ったという、毒蝮三太夫(どくまむし さんだゆう)さんですが、みさをさんは結婚後、金銭面、精神面共に大きな支えとなってくれたそうです。
「毒蝮三太夫の妻は三越のデパートガール!馴れ初めは?」からの続き
結婚当初は嫁が家計を支えていた
猛アタックの末、みさをさんを口説き落とし、結婚した毒蝮さんですが、結婚後は長らく、仕事がない時期が続き、常に家にいる状態だったそうですが、
そんな中、みさをさんは、毒蝮さんがまだ寝ている間に三越デパートに働きに行き、帰ってきたら料理を作り、その後、夜9時過ぎに寝ると、翌朝、また早く起き、毒蝮さんのために朝ごはんを作ってから三越デパートに働きに行く、という毎日を10年以上も続け、家計を支えてくれたそうです。
嫁は一切小言を言わなかった
それでも、みさをさんは文句一つ言わず、「なぜいるの?」「あなた仕事ないの?」「もっと仕事をしてください」などと言ったことも一度もなく、毒蝮さんが「笑点」を辞めた時も、むしろ、家にいてほしいと言ったそうで、
なんと、今でもそれは変わらず、
あなたが家にいることが、私は一番好きなのよ
仕事に行かなくていいわよ
と、言うのだそうです。
嫁には「毒蝮三太夫」への改名を黙っていた
また、毒蝮さんは、1968年、「笑点」に出演中、本名の「石井伊吉」から現在の「毒蝮三太夫」に改名しているのですが、この「毒蝮三太夫」という芸名が恥ずかしく、ずっと、みさをさんには打ち明けることができずにいると、
半年ほど経った頃、みさをさんから、
あなた、ヘビになったんですって?
と、自宅のリビングで、さりげなく切り出されたそうで、
毒蝮さんが驚いて、なぜ知っているのかと尋ねると、みさをさんは、友だちから、「あなたの旦那さん、今度はヘビになったのね」と言われて知ったとのことで、なぜ言ってくれなかったのかと問われたのだそうです。
そこで、毒蝮さんが、
いや、君は日曜もデパート勤めだからテレビも見ないし。それに、“毒蝮”に改名なんて、きっと君が悲しむと思って
と、説明すると、
みさをさんは、
あなたの決めたことを、私が反対すると思う? なんでも言い合えるのが夫婦でしょう。それをおもんぱかって内緒にするなんて、その理屈はおかしいです。これからはなんでも言ってちょうだい
と、言ってくれたのだそうです。
妻は公私にわたって非常に大きな存在
実際、みさをさんは、芸能記者から突撃取材された際には、
別に。毒蝮だろうと何だろうと、石井伊吉に変わりはないんですし
と、サラリと言ったそうで、
それを聞いて毒蝮さんは、
この人と結婚してよかったなあ
と思い、以来、自分でも、堂々と“毒蝮”を演じるようになれたそうで、
なにより、この一件で、カミさんが一枚上手と知ったね。あの度胸には感服したし、それからは、オレたち夫婦は、なんでも話し合っていこうと決めたんだ
と、語っています。