現在、ユニークなキャラクターでお茶の間で大人気の田山涼成(たやま りょうせい)さん。実は、意外にも(田山さんすみません!)確かな眼力と、持ち前のガッツで、数少ないチャンスをしっかりモノにしてこられました。
年齢は?身長は?本名は?
田山さんは、1951年8月9日生まれ、
愛知県名古屋市緑区のご出身、
身長171センチ、
血液型はA型、
学歴は、
愛知大学中退、
趣味・特技は、
料理、サッカー、水泳、
本名・旧芸名は、
高山良一だそうです。
子役~文学座研究所~日活ロマンポルノ
田山さんは、1962年、11歳の時に、
「NHK児童劇団」に入団していたそうで、
NHKのドラマ「中学生時代」(「中学生日記」の前身番組)
で主役を演じ、お芝居に目覚められたそうです。
当時の田山さん
ただ、その後、どうされていたのかは、
分からないのですが、
愛知大学中退を経て、25歳頃、お父さんの反対を押し切って、
「文学座」の試験を受けられると、難関を突破し合格。
「文学座」の研究所に第15期生として入所されたのでした。
ちなみに、田山さんは、この頃、
「日活ロマンポルノ」にも出演されているのですが、
そのことがご両親に知られてしまうと、
なんと、役者になることに反対だったお父さんが、
あれは面白いじゃないか。今度いつ出るんだ。
と、応援してくれるようになったそうで、
それから何年か経った後も、
あの映画面白かったな。もうやらないのか。
とまで言ってくれるようになったそうです♪
蜷川幸雄の舞台「三文オペラ」に出演
そんな田山さんは、「文学座研究所」を卒業するも、
残念ながら「文学座」には入れず、
「日生劇場」の裏方のアルバイトを始められるのですが、
ちょうどその頃、蜷川幸雄さんの舞台、
「オイティップス」が連日公演されていたそうで、
大道具の仕事をしながら、毎日、
お芝居を観ることができて嬉しかったそうです。
しかし、その一方で、自分と同じくらいの演技力の人が、
舞台に出演しているのを観て、どうしたら、
こういうお芝居に出られるようになるのだろうと、
考えるようになったそうで、
田山さんは、毎日すれちがうも、
一度も話したことがなかった蜷川さんに、
ある時、思いきって、
「すいません」と声をかけられ、
振り返ってくれた蜷川さんに、
私はこういうもので・・・文学座で・・・・
舞台に出たいんですけど・・・
オーディションとか受けないと・・・・
と、一方的にワーワーと話されると、
なんと、蜷川さんは、
我が家に遊びにおいでよ
と、言ってくれたそうで、
そこで、田山さんはすぐに遊びに行かれると、
蜷川さんの次の舞台「三文オペラ」に出演することができたのでした。
ただ、その舞台では、
田山さんのセリフは3つあったそうですが、
すごい数の出演者がいたため、
田山さんもその中の一人に過ぎなかったようで、
舞台を観た弟さんからは、
兄貴がどこに出てるか分からない
と言われてしまい、
とてもショックだったそうです。
演出家、野田秀樹との出会い
こうして、舞台初出演を果たした田山さんですが、
いつも蜷川さんの舞台に出演できるという訳でもなく、
次の舞台について考えていたそうですが、
ある時、東大の学食を食べに行かれると、
(貧乏だったため大学の学食でご飯を食べていたそうです)
東大の隣の「駒場小劇場」で、
お芝居をやっている人たちの姿が目に留まります。
はじめは、東大のアマチュアサークルだったため、
田山さんは軽い気持ちでふんぞり返って、
そのお芝居を観ていたそうですが、
観いてるうちに、今まで自分がやってきた劇を、
すべて否定されているような、お芝居の中に、
哲学が流れているかのような、そんな気がしたそうで、
田山さんは、チラシを大切に持ってかえって、
すぐに、そこに載っていた電話番号に電話をかけられます。
すると、男性が出たので、田山さんは、
私は29歳で役者をやってまして・・・
もうできあがっててそんな役者は使わないって・・・
東大生でもないんで劇団に入れてもらえないかもしれないですけど・・
とにかく野田氏(主宰の野田秀樹さん)に会いたくて・・・
と、言われると、その男性には、
いや、今、野田はいませんから
と断られてしまうのですが、
そこを何とかと、田山さんは食らいつき、
(蜷川さんの時のように)一方的にワーワーと話したところ、
面倒くさくなったのか、その情熱に打たれたのか、
すみません、僕が野田です
と、その男性が、
野田さんであることを明かされたそうで、
今夜会いませんか
ということになり、田山さんは、
野田さんのアパートに会いに行かれたのでした。
すると、すぐに、
やりませんか
と言ってくれ、田山さんは、1979年、
野田秀樹さん主宰の劇団「夢の遊眠社」に入団することになったそうで、
田山さんは、当時を振り返り、
高校1年のときに、テネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」
を見て、すごく感動して思ったことがあるんです。
「いまよりも一歩進んだ、新しいものを見つけるようにしよう」と。その気持ちは、いまも変わらないですね。
実は「夢の遊眠社」に入団したのも、「文学座」を卒業後に公演を見て、
それまでにない新しさを感じたからなんです。
と、明かされています。
「半神」より。田山さんと山下容莉枝さん。
「夢の遊眠社」解散は嬉しかった?
以降、田山さんは「夢の遊眠社」で、
主要メンバーとして活躍されるのですが、
1992年には、「夢の遊眠社」は惜しまれつつ解散。
田山さんは、さぞや、残念だっただろうと思いきや、
劇団が解散したときは、実はうれしかったですね。
それまでは野田さんの台本を劇団員が独り占めしていたので、
それが外に広がることは良いことだと思ったからです。野田さん個人はともあれ、彼の台本は愛していますからね(笑)
と、おっしゃっていました♪
出演ドラマ映画
それでは、ここで、
田山さんの出演作品の一部をご紹介しましょう。
テレビドラマでは、
1977年 NHK大河ドラマ「花神」
1979年「噂の刑事トミーとマツ 第1シリーズ」第10話
1980年「突然の明日」
1982年「柳生十兵衛あばれ旅」第8話
1983年「スチュワーデス物語」
1984年「太陽にほえろ!」第630話
1985年 NHK大河ドラマ「春の波涛」
1987年「ママはアイドル!」
1988年「お見合いフルコース」
1991年「デパート!夏物語」第8話
1992年「逃亡者」
1993年 NHK大河ドラマ「炎立つ」
1994年「花王愛の劇場 ぽっかぽか」
1995年「浅見光彦シリーズ4・佐渡伝説殺人事件」
1996年「古畑任三郎 第2シーズン」第1話
1997年「総理と呼ばないで」
「古畑任三郎 第2シーズン」より。裁判長に扮する田山さん。
1998年 NHK大河ドラマ「徳川慶喜」
1999年「氷の世界」
2000年「剣客商売 第2シリーズ」第7話
2001年「HERO」第8話
2002年「怪談百物語」
2003年「白い巨塔」
2003~2012年「特命係長 只野仁」
2004年「マザー&ラヴァー」
2005年「鬼嫁日記」
2006年「時効警察」第7話
2007年「オトコの子育て」
「鬼嫁日記」より。(左から)観月ありささん、遠藤由実ちゃん、
ゴリさん、木内みどりさん、田山さん。
2008年「鹿男あをによし」
2009年「ハンチョウ~神南署安積班~」
2010年「SOIL」
2011年「HUNTER~その女たち、賞金稼ぎ~」第1話
2012年「ハングリー!」
2013年「DOCTORS~最強の名医~第2シリーズ」第6,7話
「SOIL」より。(左から)星野真里さん、田山さん、高橋一生さん。
2014年「55歳からのハローライフ」第1話
2015年「THE LAST COP/ラストコップ」
2016年 NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」
2017年「警視庁・捜査一課長 season2」最終話
2018年「はぐれ署長の殺人急行3」
映画では、
1979年「ひと夏の秘密」
1980年「おんなの細道 濡れた海峡」
1981年「ANO・ANO 女子大生の基礎知識」
1983年「縄と乳房」
1984年「丸茂ジュンの痴女伝説」
「縄と乳房」より。田山さんと松川ナミさん。
1985年「刑事物語 くろしおの詩」
1987年「HOT STAFF 快感SEXクリニック」
1990年「乙女物語 あぶないシックスティーン」
1991年「あの夏、いちばん静かな海。」
1992年「男はつらいよ 寅次郎の青春」
1996年「放課後日誌 仔猫契約」
1997年「虹をつかむ男」
1998年「ズッコケ三人組」
1999年「GTO」
2002年「白い船」
2004年「東京原発」
「東京原発」より。(1列目が)徳井優さん。
(2列目左から)段田安則さん、役所広司さん、菅原大吉さん、岸部一徳さん。
(3列目左から)吉田日出子さん、田山さん、平田満さん。
2005年「天使が降りた日」
2006年「虹の女神」
2007年「それでもボクはやってない」
2008年「ポストマン」
2009年「感染列島」
2010年「ランデブー!」
2011年「ツレがうつになりまして。」
2012年「貞子3D」
2013年「潔く柔く」
2016年「珍遊記」
2017年「ラストコップ THE MOVIE」
ほか、数多くの作品に出演されています。
ちなみに、田山さんは、
ちょっと情けない中年男性を演じられることが多く、
特に、2003年のテレビドラマ「特命係長 只野仁」では、
愚痴の多い佐川和男課長役がハマリ役となり、
一躍、知名度を上げられています。
「特命係長 只野仁」より。田山さんと高橋克典さん。
また、2011年には、芸歴49年目にして、
宮本亜門さん演出の舞台「太平洋序曲」で、
初のミュージカルにも挑戦。
この作品で、田山さんは、
江戸幕府の筆頭老中・阿部伊勢守正弘をはじめ、
大工、武士上役、士官と、4役も演じられているのですが、
田山さんは、そのことについて、
いままで、ミュージカルは、
やるほうではなく見るほうだと思っていました。
歌いながらの感情表現は難しいものですね。舞台で4役も変われるのは、演劇人としては楽しいものです。
どの役を見ても同じ人に見えないように、
額をいかに隠すかがポイントですね。
と、ユーモアを交えながらコメントされていました♪
さて、いかがでしたでしょうか?
ここぞという時には、相手を圧倒するほどのトーク力を炸裂し、
チャンスを掴んできた田山さん。
現在では、バラエティでも、
そのトーク力(?)を活かして大活躍ですが、
そんな田山さんも70歳間近。
お体には十分に気をつけて、
これからも元気な姿を見せてほしいですね!!
https://www.youtube.com/watch?v=mv1l5KVMPNs