1981年~1989年、バラエティ番組「オレたちひょうきん族」が高視聴率を記録し、一躍人気を博した、ビートたけしさんですが、そんなたけしさんがライバル視していたのが、「ザ・ドリフターズ」の「8時だョ!全員集合」。今回は、「8時だョ!全員集合」で絶大な人気を誇っていた志村けんさんとたけしさんの出会いについてご紹介します。

「ビートたけしの年収や総資産額が凄すぎる!」からの続き

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ガダルカナル・タカとつまみ枝豆は台湾で「偽ドリフ」公演していた

まずは、たけしさんと志村さんの出会いの前に、志村さんと「たけし軍団」のガダルカナル・タカさんの出会いから。

ガダルカナル・タカさんによると、1979年、ガダルカナル・タカさんとつまみ枝豆さんは、「カージナルス」というコンビで活動していたのですが、

ちょうどその当時は、「8時だョ!全員集合」での、志村けんさんと加藤茶さんの「ヒゲダンス」が絶大な人気を博していたことから、

当時所属していた事務所から、ヒゲダンスを完全コピーし、「偽ドリフ」として台湾各地を回ることを命令されたそうです。(もちろん、志村さんサイドに許可は取らずに)

ただ、事務所に言われるままに、「偽ドリフ」として台湾で公演を行うも全くうまくいかず、事務所はギャラも未払いのまま倒産してしまったそうです。

はじめはガダルカナル・タカが志村けんと親交を持つ

そんなゴタゴタの中、二人は、たけしさんに拾われる形で「たけし軍団」に加入されるのですが、その後、ガダルカナル・タカさんは、「偽ドリフ」活動から10年近く経って、初めて志村さんと会うことになります。

ガダルカナル・タカさんは、事務所に言われるがままにやったとはいえ、自分が志村さんの偽物をやっていた過去は話さなければ、と思ったそうですが、初対面の時には言い出すことができなかったそうです。

そして、2回目に会った時、意を決して、「実は…」と打ち明けると・・・

志村さんは、

えぇ、そうだったの!面白いなぁ!

と、大爆笑されたそうで、それ以来、お二人は、親交を深めるようになったのだそうです。

この話を、たけしさんはガダルカナル・タカさんから伝え聞いていたそうですが、当時、たけしさんの「オレたちひょうきん族」(フジテレビ)は、志村さんの「8時だョ!全員集合」(TBS)の裏番組でライバル番組だったため、なかなか接点を持つことがありませんでした。

たけしと志村けんが「神出鬼没!タケシムケン」で共演するも・・・

そして、それから時を経た1999年、バラエティ番組「神出鬼没!タケシムケン」で、たけしさんと志村さんの共演が実現。

たけしさんと志村さんがMCを務め、永井美奈子さん、ヒロミさん、徳永有美さん、「ダチョウ倶楽部」、ガッツ石松さん、氷川きよしさん、優香さんなどが出演し、

  • たけしさんと志村さんがさまざまな場所に侵入していたずら
  • 日本全国のまずいラーメン店同士が負け残り方式で対決する「まず~いラーメン日本一決定戦」
  • 霊媒師2人が登場してテーマとなる故人を降霊、より故人を偲ばせたほうが勝ちとなる「勝ち抜け!イタコ選手権」

など、企画盛りだくさんで、お笑い界の2大スターが共演ということで局側も力を入れたのですが・・・


「神出鬼没!タケシムケン」より。志村けんさんとたけしさん。

ある放送作家によると、

制作にイザワオフィスとオフィス北野の両方が名を連ねていたため、たけしのスタッフで行くのか、志村さんのスタッフで行くのか、うまく交通整理ができていなかった。

制作側が焦って作りすぎた感もあり、あと半年くらい練ってからやっていれば違ったと思いますが、演者に制作サイドが追いついてない印象。結果、1+1を3にするつもりが、2にもならなかった。

と、1年で打ち切りとなってしまったのでした。

ちなみに、たけしさんも、後に自著の中で、

この番組は自分達がやりたかった事と、スタッフがやろうとした事の意思疎通がうまくとれなかった

と、語っておられます。

志村けんの方からたけしに接近していた

ところで、この「神出鬼没!タケシムケン」で、たけしさんと志村さんの共演が実現したのは、志村さんの方から、

一緒に仕事をしたい

と、たけしさんにアプローチがあったからだそうです。

実は、志村さんは、「8時だよ!全員集合」「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」のように、台本がしっかりしていて、何度もリハーサルを重ねて本番に挑むコントを得意とするも、アドリブは苦手だったそうで、

時代がコントからバラエティへと移行していったことで、志村さんの人気が低迷。そこで、志村さんは、真逆の芸風を持つたけしさんに接近したというのです。

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たけしと志村けんの絆

実際、この番組以降、志村さんは、新たに、コント番組「変なおじさんTV」をスタートさせるなど、笑いを追求していかれたそうで、

(一方、たけしさんは、テレビから映画へと傾倒していきます)

お二人は、再び共演することはなかったものの、この共演がきっかけで、一緒に飲みに行くようになり、お互い「けんちゃん」「たけしさん」と呼び合うなど、絆を深めていったのでした。

(お店の会計は、志村さんよりも3歳年上のたけしさんがされていたそうです)

ちなみに、ガダルカナル・タカさんによると、「神出鬼没!タケシムケン」の収録後、たけしさんがテレビ局から車で出て行く際には、スタッフや「たけし軍団」が一列になってたけしさんの車に頭を下げて見送るのが恒例だったそうですが、

いつの間にか、志村さんも列に加わり、同じように深々と頭を下げていたそうで、すでに芸能界では、大御所だった志村さんのそんな姿に、

偉ぶることなく、計算でもなく、シンプルに先輩に敬意を払う。その素直さと柔軟性に心が揺さぶられた。

と、ガダルカナル・タカさんは、感銘を受けたといいます。

(芸能界入りは志村さんの方が先ですが、たけしさんの方が志村さんよりも3歳年上)

「ビートたけしが志村けんを絶賛!お互いリスペクトし合っていた!」に続く

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