若い頃は、「マッドドッグ(狂犬)」と呼ばれるなど、狂暴性とイノセンスが売りだった、渡瀬恒彦(わたせ つねひこ)さんですが、大ケガを負った後は、徐々に演技の幅も広げていき、60代に入ってからスタートした主演ドラマ「警視庁捜査一課9係」の視聴率も好調をキープ。しかし、そんな中、「胆のうガン」が発覚し、人知れず闘病されていたというのです。
胆のうガンが発覚するも手術はせず
渡瀬さんを知る関係者によると、渡瀬さんは、テレビドラマ「警視庁捜査一課9係」のseason10が終わった、2015年の夏から、久しぶりの長期休暇(5か月)を取られたそうですが、
その休暇中、せっかくだから体の隅々までチェックしようと、かかりつけの総合病院で詳細な健康診断を受けると、「胆のう」に腫瘍(ガン)が発覚。
しかし、休暇が明けた後も、渡瀬さんは手術はせず、腫瘍(ガン)を抱えたまま、誰にも悟られることなく仕事を続けていたというのです。
(渡瀬さんは、ごく限られたスタッフにのみ病気のことを告げ、共演者には伝えられなかったそうです)
滑舌が悪くなっていた
ただ、長期休暇明けの2015年12月に撮影が始まった、テレビドラマ「おみやさん」のスペシャル版(2016年2月放送)では、
(「おみやさん」の)撮影中に渡瀬さんの滑舌が悪くなってせりふが聞き取りにくい場面が何度かあったんです。
少し走るシーンでもすぐに息が上がり、どこかつらそうでしたが、渡瀬さんから“休憩したい”といった要望もなかったので、撮影はそのまま続きました。
視聴者も異変に気づいたようで、ネットには“渡瀬さん、体調が悪いのでは”と心配する書き込みがありました。
と、スタッフだけでなく、視聴者も異変に気がついた人も多くいたそうです。
「警視庁捜査一課9係」に対する強い想い
それでも、渡瀬さんは、「警視庁捜査一課9係」のシリーズ化が決まった時から、
出演者が一人でも欠けたらやめる。代わりになる人はいない
と、公言していたそうで、
前述の渡瀬さんを知る関係者によると、
みんなで同じ方向を向いて取り組み、この時、11年目を迎えていたドラマを、闘病中といえども主演の自分が撮影を休むなんて考えられなかったのでは。
(自覚症状はほとんどないというが)仕事に関しては弱音を一切吐かないのが渡瀬さん。本当に痛みがないのか、つらくないのかは、本人以外、誰にもわからないんです。
と、「警視庁捜査一課9係」が、いかに渡瀬さんにとって大切な作品だったかを明かされています。
健康管理を徹底していた
また、渡瀬さんは、「胆のうガン」発覚以降、お酒は一切断ち、体を冷やさないように、多めに服を着込んだり、冷たい飲み物を飲まないなどの、健康管理を徹底していたそうで、
前出の関係者は、
胆のうがんで怖いのは他部位への転移。転移していれば手術できないが、していなければ、摘出してしまえばいい。手術・入院は3週間ほどだそうです。
今は病院で転移がないかどうか、手術ができるかどうかを検査しているところだと聞いています。転移がなければ手術に踏み切るのではないでしょうか。
と、渡瀬さんが、この数カ月間、短い入院や通院をして、精密検査や投薬で進行を遅らせる治療を続けていることも明かされたのでした。
本人のコメント
ちなみに、「女性セブン」の記者が、渡瀬さんに取材を申し込んだところ、
4月より放送中の『警視庁捜査一課9係』をご覧いただいている方々をはじめ、スタッフ・キャストほか関係者の皆様にもご心配をおかけし、申し訳なく存じます。
渡瀬恒彦に関しまして、昨年の秋、検査で胆のうに腫瘍が発見されました。
その後の治療経過は順調で、体調のほうも問題なく仕事に臨んでおります。
今後も治療は続きますが、皆様に楽しんでいただけるドラマを作り続けたいと思っております。
渡瀬は、個人的なことを公にすることなく俳優を続けてまいりましたが、今回ご心配いただいている皆様に対して、下記の通り本人よりコメントを出させていただきました。
『撮影現場が僕に力をくれます。ご心配おかけしましたが、「9係」、その後予定しているドラマにもご期待ください。 渡瀬恒彦』
と、渡瀬さんは、所属事務所を通じてコメントを発表されています。
2016年4月、「警視庁捜査一課9係」season11の撮影に先立ち、笑顔の渡瀬さん。