打撃コーチの松木謙治郎さんの指導のもと、右手の強化をし、右足のステップを小さくするなど、バッティングの矯正に励んだ、張本勲(はりもと いさお)さんは、125試合に出場し、打率2割7分5厘、13本塁打の活躍で、見事、新人王に輝きます。

「張本勲は松木謙治郎に右手強化の特訓を受けていた!」からの続き

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初試合は6番レフトで先発出場もバンザイして途中交代させられていた

プロ野球10球団から誘いがあった中、東映フライヤーズに入団した張本さんは、高卒新人ながら、オーナーの大川博さんの意向もあって、一年目から一軍に抜擢されたそうで、オープン戦ではいきなり6番レフトで先発出場したそうです。

しかし、この日はヒットを打つことが出来ないまま、守備で打球の目測を誤ってバンザイしてしまったそうで、すぐに交代させられたのだそうです。

新人王を獲得

そんな張本さんは、その夜は、悔しさと不安で、ほとんど眠らずにバットを振ったそうで、

明日は先発落ちどころか、2軍落ちか・・・

と、思っていたそうですが・・・

翌日の阪急ブレーブス戦でも先発で起用されると、第一打席では二塁打(初安打)を打ち、

(右中間への二塁打だったそうですが、それまでは途中で失速していた右中間方向の打球がギュンと伸びたそうで、この1打で練習の効果が実感できたそうです)

第二打席では本塁打(初本塁打)を打ったそうで、

その後、6月23日からは4番に抜擢され、最終的には、レギュラーとして125試合に出場し、打率2割7分5厘、13本塁打の活躍で、新人王にも選ばれたのでした。

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新人王を獲得するも後悔していたことがあった

ただ、張本さんは、このシーズン、悔いが残ることが1つあったといいます。

それは、シーズン最終日のダブルヘッダーの前日のこと、その日は雨が降っていたことから、「これじゃ明日は休みだ」と思い込み、宿舎で先輩たちとどんちゃん騒ぎをしていたそうですが、

翌日には雨はすっかり上がって晴れ、試合が行われたそうで、睡眠不足と疲れでもうろう状態だった張本さんは、2試合で6打席ヒットなしと、打率を大きく落としていたのだそうです。

(それまでの成績は2割7分9厘だったそうで、高卒ルーキーとしては打率2割8分打てば合格点だと思っていたことから、あんなことをしていなければ・・・と、本当に悔しかったそうです)

以来、張本さんは、試合後のお酒の飲み方や行動を自制できるようになったのだそうです。

「張本勲は若い頃に王貞治の打撃練習に衝撃を受けていた!」に続く

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