1999年に「劇団四季」に入団し、以降、「ジーザス・クライスト=スーパースター」「ライオンキング」「美女と野獣」など、話題作に次々と出演された、吉原光夫(よしはら みつお)さん。2007年に「劇団四季」を退団されると、2011年には、ミュージカル「レ・ミゼラブル」で、日本公演の歴代最年少となる32歳で、主演ジャン・バルジャン役に抜擢されています。
プロフィール!
吉原さんは、1978年9月22日生まれ、
東京都のご出身です。
身長186センチ、
胸囲100センチ、
胴回98センチ、
靴のサイズは28.5センチ、
学歴は、
日本工学院八王子専門学校演劇俳優科
(現在のクリエイターズカレッジ声優・俳優科)
だそうです♪
バスケットボールに挫折し演劇専門学校へ
吉原さんは、子どもの頃から、
映画好きなお父さんの影響で、
映画はよく観ていたそうですが、
スポーツ推薦で高校に入学されるほど、
バスケに打ち込んでおられ、
お芝居には全然興味がなかったそうです。
ただ、大学のバスケ推薦に落ちてしまい、
生まれて初めて挫折を経験すると、
投げやりになり、高校卒業後は、
就職も進学もせず、アルバイトをしているところ、
とうとうお父さんに怒られてしまい、
「専門学校だけは面倒見てやる」
と言われたことから、楽しそうに感じた、
演劇の学校に通うことにしたのだそうです。
「ジーザス・クライスト=スーパースター」との出会い
しかし、授業では、
「海の生物のエクササイズ」という題材で、
ワカメをやらされたことで、
無理だと思い、すぐに退学を決意。
翌日、退学届を準備して、最後の授業のつもりで、
元「劇団四季」の先生の授業に出席すると、
この先生が一番好きな作品として、
ミュージカル「ジーザス・クライスト=スーパースター」
を見せられるのですが、
吉原さんは、冒頭、ユダ役の俳優が、
岩の上で歌っているシーンを観て、
雷に打たれたような感覚になったのだとか。
(実は、それまで、吉原さんは、
ミュージカルをバカにしていたそうです。)
そこで、吉原さんは先生に、
この作品に出演するにはどうすればいいのか尋ねたところ、
「劇団四季」が上演権を持っていることを教えてもらったそうで、
結局、吉原さんは「劇団四季」を目指し、卒業まで、
演技のレッスンのほか、公演にも積極的に参加し、
充実した日々を過ごされたのでした。
「劇団四季」
そして、専門学校卒業後の1999年、
「劇団四季」のオーディションを受けられると見事合格。
吉原さんは、「劇団四季」の、
研究所に入所されるのですが、
同年冬、早くも、憧れだったミュージカル、
「ジーザス・クライスト=スーパースター」の、
ユダ役に抜擢。
「ジーザス・クライスト=スーパースター」
(吉原さんは、この舞台で初めて役をもらったと、
語っておられますので、この作品が本格的なデビュー作のようです。)
音楽評論家の吉田ヒレカツさんは、
同舞台を観た感想を、
最初に歌われるのが、ユダによるソロであるが、
この日ユダを演じたのは吉原光夫という、
全く聞いたことのない人であった。実は、今回の東京でのロングラン公演、
最初は別の人がこの役を歌っていて、
たいそう評判がよかったものだから、その人が別の新作ミュージカルに出演するために、
この吉原という人に変わってしまったことを知って、
かなり不安になったものだ。
しかし、この最初のソロを聴いて、
それは全くの杞憂であることが分かった。表現力のある張りのある声、さらにその立派な体躯は、
まさにユダとして理想的な資質であろう。これだけの才能が、きちんと、
ダブルキャストとして控えているのだから、
この劇団の底知れぬ人材には驚嘆させられる。
と、吉原さんを絶賛されています。
吉原さんは、その後も、
「夢から醒めた夢」
「ライオンキング」
「ジーザス・クライスト=スーパースター」(シモン役)
「美女と野獣」
「ライオンキング」
「ユタと不思議な仲間たち」
「青い鳥」
「はだかの王様」
「ジョン万次郎の夢」
「シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~」
「シスター・アクト~天使にラブ・ソングを~」より。
と、「劇団四季」の話題作に、
次々と出演されたのでした。
退団
しかし、吉原さんは、
2007年には「劇団四季」を退団。
実は退団の2年ほど前から、お金はなくても、
好きなメンバーで、好きなお芝居をやりたいと、
漠然と思い始められていたそうで、
「ジョン万次郎の夢」公演で、
沖縄の小浜島に行かれた際、
現地の子どもたちに夢を聞いたころ、
ある子どもに、
「夢は何ですか?」
と、逆に聞き返され、答えることができず、
その時、その日の舞台をやることに必死で、
次第に夢を忘れていた自分に気づき、
退団を決意されたのだそうです。
「Artist Company 響人」を設立
こうして、「劇団四季」を退団された吉原さんは、
演出家の小川絵梨子さんに学び、
2009年、元「劇団四季」のメンバー、
広瀬彰勇さん、高橋卓士さんとともに、
劇団「Artist Company 響人(ひびきびと)」を設立。
また、この劇団では、小川さんから学んだことをベースに、
ワークショップも開催され、
ワークショップ参加者の作品を上演するための、
新しいレーベル「響人UNDERGROUND」も立ち上げられています。
(演出は吉原さんがされています。)
「手紙」に出演
ところで、吉原さんは、2017年、
東野圭吾さん原作の同名ミュージカル「手紙」に、
出演されているのですが、
吉原さん演じる剛志は、両親が亡くなった後、
弟、直貴(三浦涼介さん)の親代わりとなるも、
ある日、弟の学費のため犯罪を犯してしまい、
刑務所に入れられてしまいます。
ただ、それでも、弟を純粋に思い続ける剛志は、
刑務所から弟に手紙を出し続けるのですが、
兄の罪のせいで、「人殺しの弟」と烙印を押され、
生活がめちゃくちゃになった弟は、
次第に兄からの手紙に追い詰められていき、ついに・・・
というストーリーで、
「手紙」より。吉原さんと三浦涼介さん。
吉原さんは、一見、
弟思いの兄を演じられることについて、
桜散る刑務所で汗をかきながら、弟を想像して、
手紙を書いてるなんていうふうに演じたくはない。それよりも、ただ自分の孤独とエゴのために、
ペンを走らせている方が、
よっぽど人間らしいと思います。刑務所に入っても弟を想って書いているなんて、
思いたいのは周囲のエゴです。人はもっと自分のために生きている。
兄が手紙を書き続けたのは、罪を償うことに巨大な重みを感じ、
監獄の中では永遠に埋まらないであろう孤独というものを、
弟に埋めてもらいたかっただけなんじゃないかと思っています。
と、語っておられます。
また、弟役を演じた、
三浦涼介さんについては、
たぶん生きづらい人間なんだろうなと思いますよ、彼は。
まっすぐで、純粋で。僕はいやらしい男だから、
もうそういうところは乗り越えていると思う。だけど彼はまだそこで戦っている若き侍なんですよね。
パッと見はチャラいんですけど、
彼は一般的な目線とは明らかに違うものを見ている。
出会えてよかったなと思っていますし、
きっと今回の役は彼にぴったりじゃないかと思う。
と、言われ、
三浦さんと息のピッタリ合った演技で、
複雑な兄弟役を演じきられています。
結婚は?
そんな吉原さんの、
気になるプライベートですが、
2017年3月、元宝塚歌劇団宙組の娘役で女優の、
和音美桜(かずね みおう)さんと結婚式を挙げられたことと、
前年の2016年に入籍されていたことを、
ツイッターで報告されています。
馴れ初めなど、詳しいことは分かりませんでしたが、
2011年からミュージカル「レ・ミゼラブル」で、
共演されていることから、このことがきっかけで、
仲良くなられたのかもしれませんね。
さて、いかがでしたでしょうか?
2009年に設立された、
「Artist Company 響人(ひびきびと)」は、
まったくのノーギャラで、
純粋に演劇を追求するためだけに、
活動されているとのことで、
吉原さんの演劇への情熱には驚かされるばかり。
しかも、まだまだ、夢をお持ちとのこと。
そんな吉原さんからは、
今後も、目が離せません!!