1977年「劇団NLT」に入団後、舞台を中心に活動された、中嶋しゅう(なかじま しゅう)さん。長い下積み時代を経て、50代でようやく注目を集められるようになると、2015年には、映画「日本のいちばん長い日」で東条英機役を演じ話題となりました。しかし、2017年7月6日、公演中の舞台から転落。帰らぬ人となってしまいました。
年齢は?出身は?身長は?本名は?
中嶋さんは、1948年4月18日生まれ、
東京都のご出身、
身長172センチ、
体重62キロ、
胸囲89センチ、
胴回76センチ、
特技は、
乗馬、野球、スキー、
だそうです。
長い下積み時代
中嶋さんは、1977年に「劇団NLT」に入団されると、同年、市川崑監督の「獄門島」で映画デビュー。
「獄門島」。表紙は主演の石坂浩二さん。
また、舞台に出演されつつ、黒澤明監督の映画、
1980年「影武者」
1985年「乱」
1990年「夢」
1993年「まあだだよ」
などに出演されるのですが、大きな役には恵まれませんでした。
そして、1989年に、12年間在籍した「劇団NLT」を退団されると、その後も舞台を中心に活動されるのですが、やはり、なかなか芽が出ず、長い下積み生活を送られています。
東條英機役で話題に
ただ、栗山民也さん、鵜山仁さん、熊林弘高さん、小川絵梨子さんらの、演出による舞台に数多く出演し、キャリアを積まれると、50代に入った頃から、その存在感ある演技が注目を集めるようになります。
そして、的確な演技と巧みな台詞術で、2010年には、「BLUE/ORANGE」「今は亡きヘンリー・モス」で「紀伊國屋演劇賞」を、
「おそるべき親たち」では、「文化庁芸術祭演劇部門大賞」を受賞。
「おそるべき親たち」より。(左から)佐藤オリエさん、中嶋朋子さん、満島真之介さん、麻実れいさん、中嶋さん。
2015年には、映画「日本のいちばん長い日」で東條英機役を演じ、話題を集められたのでした。
「日本のいちばん長い日」より。東条英機に扮する中嶋さん。
鷲尾真知子と?
そんな中嶋さんの気になるプライベートですが、中嶋さんは、2003年、女優の鷲尾真知子さんと結婚されています。
実は、中嶋さんは、1978年頃から同じ劇団「NLT」の劇団員だった鷲尾さんと交際をスタートし、以降、ずっと事実婚状態が続いていたのですが、
(劇団員だけでは経済的に成り立たず、籍を入れることでお互いの負担になりたくないとの考えから)
お互いの親族が立て続けに亡くなり、生命保険の受取人について考えるようになったことで、籍を入れることにされたのだとか。
そして、入籍後も、それまでと変わらず、お互い俳優として認め合える素敵なご夫婦だったのですが・・・
公演中舞台から転落!死因は・・・
中嶋さんは、2017年7月6日、舞台「アザー・デザート・シティーズ」に出演中、舞台から75センチほど下の客席に落下してしまいます。
この日は、2幕、2時間半の予定だったのですが、約90分間の1幕の終盤、主演の寺島しのぶさんの父親役だった中嶋さんは、寺島さんと口論した後、悔しさをにじませるというシーンで、座っている場面から、立ち上がって演技をしようとしたところ落下。
寺島さんが、すぐに、スタッフに公演中止と救急車を呼ぶように求め、中嶋さんは救急車で病院に搬送されたのですが・・・再び意識が戻ることはなかったのでした。
(その後、検死の結果、中嶋さんの死因は、「急性大動脈解離」と所属事務所が発表しています。)
ちなみに、奥さんの鷲尾さんは、所属事務所のホームページで、
私、鷲尾真知子の夫・中嶋しゅうが、初日上演中の舞台から転落し、救急搬送された病院で7月6日午後10時に息を引き取りました。
これから警察での詳しい検死が行われるとのことですので、申し訳ありませんが、皆様にお伝えできるこれ以上の詳細情報が私にもございません。
ただ、中嶋本人も連日稽古に励み、開幕を楽しみにしていた公演初日にこのような事態となりましたこと、共演の皆様をはじめとする関係者の皆様、ファンの皆様に、妻として、深くお詫び申し上げます。
まだ私自身が信じられない気持ちの中におりますが、今はただ、(自身の舞台「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の)公演初日から千秋楽まで、無事に務め上げることに集中したいと思っています。中嶋もそうすることを一番に願っていると思います。
と、悲痛な心の内を明かされています。
さて、2017年には、「関ヶ原」「彼女がその名を知らない鳥たち」の2作品の映画が公開予定となっている中嶋さん。
中嶋さん最後の映像作品となってしまいましたが、この機会に、中嶋さんの出演作品をご覧になってはいかがでしょうか。
中嶋さんのご冥福をお祈り致します。