1991年に、初の東京ドーム公演成功、「第42回NHK紅白歌合戦」出演と、人気絶頂期を迎えた「X」のYOSHIKIさんは、1992年には、世界進出を発表するのですが・・・
「YOSHIKIの昔は?X1stアルバムは母親借金!ソニーとは反骨精神で契約?」からの続き
YOSHIKIがTAIJIを解雇
まずは、TAIJIさんが、1992年1月5日、6日、7日の3日間行われた東京ドーム3DAYSを最後に「X」を脱退。
その脱退理由について、当時は、「音楽性とファッション性の違いから」と説明されていたのですが・・・
実は、1991年末、「NHK紅白歌合戦」への出演後、YOSHIKIさんがTAIJIさんへ解雇を言い渡していたというのです。
というのも、TAIJIさんが、後に出版した著書の中で、YOSHIKIさんに脱退を迫られたと告白しており、また、脱退の理由については、YOSHIKIさんのドラムプレイに対して平気でダメ出しをするようになったことや、ギャラの配分(YOSHIKIさんはドラムとピアノだから二倍)に口を出したことなどで、YOSHIKIさんとの間に軋轢(あつれき)が生じたと語っておられるのです。
ただ、その一方で、YOSHIKIさんはというと、自伝「YOSHIKI/佳樹」の中で、
TAIJIのベースはXに必要だったが、YOSHIKIとTAIJIの間での約束をいとも簡単に破ったこと
と、TAIJIさんを解雇するに至った理由を述べられたのでした。
TAIJIの解雇理由は麻薬?
では、「約束をいとも簡単に破った」とはどういうことなのでしょうか。
実は、「X」のメンバーは、これまで、レコーディングで長期に渡りロサンゼルスに滞在し、慣れない土地での長丁場となるレコーディングのストレスを癒やすため、なんと、「麻薬」をやっていたそうですが(メンバーにとって唯一の癒やしだったとか)、
これは、あくまで、ロサンゼルスに滞在中のみということで、YOSHIKIさんが許していたようですが、レコーディングが終了し、帰国した後も、TAIJIさんだけが麻薬をやめられず、「約束をいとも簡単に破った」というのは、このことを指していると言われています。
(この話は、TAIJIさんが、昔、一緒にバンドをやっていた知り合いのミュージシャンが、TAIJIさんから直接聞いたとのこと。)
世界進出会見もToshlの脱退で「X」解散
さて、その後、1992年8月24日、YOSHIKIさんたちは、ニューヨークのロックフェラー・センターで記者会見を開き、世界進出を果たすべく、アメリカの「タイム・ワーナー」と契約したことと、TAIJIさんの後釜として、新しいベーシスト・HEATHさんが加入したことを発表するのですが、
(アメリカ・ロサンゼルスに同名の「X」というバンドが存在したため、「X JAPAN」に改名)
1993年頃からメンバー間で軋轢(あつれき)が生じ、1994~1995年頃には、関係悪化がピークに。
その結果、世界進出が成功しないまま、1997年4月には、YOSHIKIさんとHIDEさんの説得も叶わず、Toshlさんが脱退。
後任のボーカルを見つけられなかったため、YOSHIKIさんは、同年9月22日に記者会見を開き、当日をもって「X JAPAN」の解散を発表したのでした。
Toshl脱退の理由は?
では、Toshlさんはなぜ脱退されたのでしょうか。
その理由は、YOSHIKIさんの、レコーディングに妥協を許さない、徹底したこだわりの強さだと言われています。
というのも、YOSHIKIさんは、レコーディングで完成したものになかなか納得できず、完璧なレベルで完成することを求めるため、このことが原因で、昔から極端に仕事が遅く、メンバーが疲れ果ててしまうのはもちろんのこと、様々な弊害があったというのです。
(「X」は、1992年4月20日付けでCBSソニーと契約が切れているのですが、ソニーの役員会の席で「YOSHIKIのわがままを止められない」という声があがり、その一因にYOSHIKIさんのレコーディングの妥協の無さ(つまり、仕事が遅い)があげられていたそうです)
特に、ボーカルであるToshlさんには、発声不可能なほどの高音で歌うことを求めるあまり、無理に高音を出させようと、なんと、喉に注射を打たせていたほか、
Toshlさんはネイティブスピーカー並に英語が話せたのですが、激しいメロディに乗せた歌詞を英語で歌う時、発音に問題があると感じたYOSHIKIさんは、Toshlさんの英語の発音に納得できず、Toshlさんにボイストレーナーをつけたりしたそうで、
Toshlさんは、ついに、精神的に疲れ果て、脱退の道を選んだのでした。
YOSHIKIとToshlの絆
ただ、Toshlさんは、後に、脱退した理由について、
Yoshikiのトラウマと言うより、はっきり言って僕のトラウマですね。あの頃は何に対しても人のせいにして……「誰かが悪いんだ」って悪者を作ったり、責任を人になすりつける……責任回避をしたいという自分が居たんです。
まぁ、三男坊的な甘えっ子構造というか……何だかんだ言って、自分のトラウマですよ。Yoshikiのせいだとか、エックスがどうのというより、やっぱり僕の問題だったと思います。
と、あくまで自身の問題だったと語り、
一方で、YOSHIKIさんも、2002年に、NHK「わたしはあきらめない」に出演された際、解散の直接的な原因となったToshlさんについて、
Toshlの声を道具のように扱っていた
と、自身の行いに問題があったことを認められており、幼馴染の絆の強さを見せられています。
「YOSHIKIがヤバ過ぎる!HIDEに続きTAIJIも自殺!」に続く
https://www.youtube.com/watch?v=N9F8C2Brw0A