若い頃はバレリーナを目指すも、演技力を磨くために入った劇団「俳優養成所」で演技の楽しさに目覚め、女優に転身されると、「コマキスト」と呼ばれる熱狂的な男性ファンを続出させた、栗原小巻(くりはら こまき)さん。今回は、そんな栗原さんのデビューからの出演作品を画像を交えてご紹介します。

「栗原小巻の若い頃はバレエから女優に転身しコマキストを続出させていた!」からの続き

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出演作品(映画)

それでは、ここで、栗原さんのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。

映画では、

1967年「ゴメスの名はゴメス・流砂」
1969年「ボルネオ大将 赤道に賭ける」
     「尻啖え孫市」
1970年「新・男はつらいよ」
     「明日また生きる」
     「戦争と人間 第一部 運命の序曲」


「ゴメスの名はゴメス・流砂」より。栗原さんと仲代達矢さん。

1971年「愛と死」
     「戦争と人間 第二部 愛と悲しみの山河」
     「いのちぼうにふろう」
     「出所祝い」
1972年「忍ぶ川」


「忍ぶ川」より。加藤剛さんと栗原さん。

1973年「忍ぶ糸」
1974年「モスクワわが愛」
     「サンダカン八番娼館 望郷」
1975年「わが青春のとき」
     「化石」


「モスクワわが愛」より。オレグ・ヴィドフさんと栗原さん。

1976年「スリランカの愛と別れ」
     「喜劇 百点満点」
1977年「八甲田山」
1978年「白夜の調べ」
     「水戸黄門」

1979年「子育てごっこ」
     「配達されない三通の手紙」
1980年「エア・パニック 地震空港大脱出」
1982年「ひめゆりの塔」
1985年「菩提樹の丘」
     「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」


「配達されない三通の手紙」より。片岡孝夫さんと栗原さん。


「ひめゆりの塔」より。中央が栗原さん。


「男はつらいよ 柴又より愛をこめて」より。渥美清さんと栗原さん。

1990年「花の季節」
     「カンバック」
     「未来への伝言」
1991年「戦争と青春」
1992年「乳泉村の子」
2004年「ミラーを拭く男」


「カンバック」より。ガッツ石松さんと栗原さん。


「乳泉村の子」より。

出演作品(テレビドラマ)

テレビドラマでは、

1964年「虹の設計」
     「山ほととぎす ほしいまま」
1966年「若者たち」
     「アディオス号の歌」
     「渥美清の泣いてたまるか」

1967年「今年の恋」
      NHK大河ドラマ「三姉妹」
     「ゴメスの名はゴメス」
     「おかあさん 第2期」
     「こんにちは結婚」第1話
     「ぜったい多数」
     「なかよし」


「今年の恋」より。栗原さんと加藤剛さん。

1968年「3人家族」
     「良縁奇縁」第3話   
     「十一番目の志士」
     「オレと彼女」
     「みつめいたり」


「3人家族」より。

1969年「風林火山」
     「夫婦の設計」
     「あいつの季節」
     「霧の旗」
     「検事 霧島三郎」


「風林火山」より。

1970年「海のあく日」
     「二人の世界」
      NHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」
     「竹千代と母」
1971年「初恋」


「二人の世界」より。

1972年「寒椿」
1972年 NHK大河ドラマ「新・平家物語」
     「知らない同志」
1973年「こんな男でよかったら」
1974年「灯の橋」
1975年「白い華燭」

1976年「雪あかりの愛」
     「火の路」
     「五丁目に咲いた恋は、絶対に結ばれないと人々は噂した」
1977年「ラスト・ダンス」
1978年「冬の微笑」
      NHK大河ドラマ「黄金の日日」
     「球形の荒野」


「黄金の日日」より。

1979年「秋の愛」
1980年「水戸黄門」第10部 第21話
     「望郷之星 長谷川テルの青春」
1981年「関ヶ原」
1982年「風の息」
1983年「大奥」
     「母子無理心中」

1984年「京都鳥獣の寺連続殺人」
     「嫁姑が謎に挑戦」
     「万引きウオッチャー小林みなみ事件日誌シリーズ」
     「松本清張スペシャル・黒の回廊」
1985年「美貌のメス」 
     「女のたたかい 会津そして京都」  
1986年「凍る風景」


「黒の回廊」より。竜雷太さんと栗原さん。

1988年「愛の劇場『殉愛』」 
     「女性作家サスペンス『晩餐会』」 
     「事件の女たち『父は戦争に行った」 
1989年「薔薇色の罠」 
1994年「金田一耕助シリーズ5・犬神家の一族」 
1997年「初婚・再婚」 


「女性作家サスペンス『晩餐会』」より。

2003年「警部補 佃次郎18」 
2004年「弁護士・朝日岳之助22・死者の人権」 
     「京都喰い道楽 古本屋探偵ミステリー2 夏目漱石に秘められた哀しい恋文」
     「京都殺人案内27・故郷の母に誓う復讐の銃弾!!」 
2005年「溺れる人」 
     「密会の宿4・京都・箱根・鎌倉不倫カップル連続失踪殺人事件」


「京都喰い道楽 古本屋探偵ミステリー2 夏目漱石に秘められた哀しい恋文」より。

2006年「水戸黄門」第36部 第18話
     「新・京都迷宮案内3」第1話
2007年「遠い国から来た男」 
2014年「月に行く舟」 
2017年 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」 


NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」より。

ほか、数多くの作品に出演されています。

出演作品(舞台)

また、舞台も、

1968年「三人姉妹」
1969年「東海道四谷怪談」
     「あらいはくせき」
     「KEAN 狂気と天才 」
1970年「冒険、藤堂作右ヱ門の」
1971年「そよそよ族の叛乱」

1972年「時間という汽車」
     「八百屋お七牢日記」
1973年「オセロ」
1974年「リチャード三世」
     「アンナ・カレーニナ」
1975年「令嬢ジュリー」(英語版)


「アンナ・カレーニナ」

1977年「ルル」
     「三文オペラ」
1978年「マイ・フェア・レディ」
1979年「マイ・フェア・レディ」
     「アントニーとクレオパトラ」
     「マイ・フェア・レディ」

1980年「NINAGAWAマクベス」
     「根っこ」(英語版)
     「かもめ」
     「コーカサスの白墨の輪」(英語版)
1981年「ドレッサー」
     「桜の園」
     「ロミオとジュリエット」


「桜の園」より。

1982年「食肉市場のジャンヌ・ダルク」
     「ナターシャ」
     「桜の園」
1983年「メアリ スチュアート」(英語版)
     「化粧」
     「桜の園」

1984年「マイ・フェア・レディ」
     「貴族の階段」
1985年「NINAGAWAマクベス」
     「エセルとジューリアス 」
     「NINAGAWAマクベス」
     「ナターシャ」

1986年「恋愛論」
     「セツアンの善人」(英語版)
     「化粧」
     「ピアフ」
     「セツアンの善人」
     「恋愛論」(モスクワ公演)

1987年「エセルとジューリアス」
     「プレンティ」(英語版)
     「NINAGAWAマクベス」(英国公演)
     「NINAGAWAマクベス」
1988年「ロマンティック・コメディ」
     「プレンティ」
     「じゃじゃ馬ならし」

1989年「セツアンの善人」
     「NINAGAWAマクベス 」
     「マダム・ボヴァリー」
1990年「海の夫人」(英語版)
     「ロマンティック・コメディ」
     「NINAGAWAマクベス」
     「楽劇るひいな」

1991年「ロマンティック・コメディ」
     「復活」
     「楽劇るひいな」
1992年「三角関係」
     「NINAGAWAマクベス」
     「ワッサ・ジェレズノーワ」(英語版)

1993年「シラノ」
     「ロマンティック・コメディ」
     「復活」
1994年「復活」
     「コーカサスの白墨の輪」
     「チェーホフ三部作『あれは美しい夢だった』」

1997年「冬のライオン」
1999年「肝っ玉おっ母とその子どもたち」
2000年「肝っ玉おっ母とその子どもたち」


「肝っ玉おっ母とその子どもたち」より。

と、数多く出演されているのですが、

特に舞台には力を入れておられ、1995年には、自身で演劇制作プロダクション「エイコーン」(弟の加来英治さんが代表取締役)を設立され、

「欲望という名の電車」
「愛の賛歌―PIAF」
「薔薇の刺青」(英語版)


「愛の讃歌~ピアフ~」より。

「アントニーとクレオパトラ」
「令嬢ジュリー」
「櫻の園」


「櫻の園」より。

「アンナ・カレーニナ」
「メアリー・スチュアート」
「松井須磨子」


「松井須磨子」より。

と、数多く出演されています。

ロシア映画にも出演

ところで、栗原さんは、幼い頃から、バレエを通して、ロシアの文化に親しんでいたことから、文化・芸術を大切にするロシアの精神に感銘を受け、1974年には、日本と旧ソ連合作映画「モスクワわが愛」にも、ヒロインとして出演されているのですが、

この映画、日本での評価はそれほど高くはなかったものの、旧ソ連ではヒットしており、バレリーナを目指して単身モスクワに渡り、ロシア人青年と恋に落ちる少女・百合子役を演じた栗原さんも、その優雅で繊細な美しさで、たちまち人気を獲得。


「モスクワわが愛」より。

栗原さんは、その後も、

1978年「白夜の調べ」(主演)
1990年「未来への伝言」(企画・主演)


「白夜の調べ」より。栗原さんとユーリー・ソローミンさん。

と、日ソ合作映画に出演されています。

ちなみに、「白夜の調べ」で監督を務められたセルゲイ・ソロビヨフさんは、

私にとって栗原さんは真の発見でした。当時彼女は日本で想像を絶する人気でした。私と彼女でプールに行った時、彼女のサインを求めてファンたちが、服を着たまま水に飛び込んだのを覚えています。

こんな絶大な人気を誇っていながら、昔も今も彼女は信じられないほど謙虚で美しい人のままです。しかも彼女は驚くほど誠実な女性です。彼女は今でも私たち皆のことを覚えていて、自分のところに招き、こちらにも来てくれます。連絡は途絶えていません。

と、栗原さんを絶賛されており、栗原さんもまた、ソロビヨフ監督とは折々に再会し、友情を深めていることをインタビューで明かされています。

また、栗原さんは、この映画の撮影のため、3ヶ月半もの間、実際に「ボリショイ劇場」に通い、約10年ぶりにバレエのレッスンを再開されているのですが、毎日レッスンに通うことが楽しくて楽しくて仕方なく、このまま続ければバレリーナに戻れるんじゃないかというほど、みっちりレッスンに励まれたそうで、

結果、「ボリショイ劇場」「ジゼル」を踊り、バレリーナになるという少女の頃の夢を叶えることができて、とても嬉しかったとのことでした。

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現在もロシア人の監督や俳優と交流

また、栗原さんは、自身の劇団「エイコーン」で、ロシア人作家の戯曲を舞台化されており、これまでに、アレクサンドル・ミッタ、アナトリー・エフロス、オレグ・タバコフ、ニキータ・ミハルコフ、オレグ・エフレモフ、インナ・チュリコワなど、ロシアの映画監督や俳優と一緒に仕事をされているのですが、その多くの方たちと、現在も友人関係を保ち続けているそうで、

栗原さんは、

ロシアの俳優、監督、教育学者の方々との出会いは、私の人生を丸ごと変えました。ロシアの文化に初めて触れたのは、まだずっと若い頃でしたが、強い印象を受けました。

輝く才能を持った人々と仕事をし、多くのことを学ぶことができたのは、とても運が良かったです。今でも自分の劇団で演技をしていますが、そうして学んだことが、技術面でも精神面でも役に立っています。

私の心のよりどころなのです。ロシアに来る度に、この国の変化を感じるかと聞かれますが、しっかりと感じています。でも同時に、ロシア人の心は変わっていないことも感じていて、それは私にとって、とても大切なことです。

と、語っておられます。

「栗原小巻の結婚は?加藤剛と?竹脇無我と?」に続く

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