若い頃は、「コマキスト」と呼ばれる熱狂的なファンを従え、吉永小百合さんと人気を二分するほどの人気を誇っていた、栗原小巻(くりはら こまき)さんですが、今回は、そんな栗原さんの結婚、そして、俳優の竹脇無我さんと加藤剛さんとの関係についてご紹介します。
「栗原小巻のデビューからの出演ドラマ映画を画像で!」からの続き
結婚は?
栗原さんの気になるプライベートですが、栗原さんはこれまで一度も結婚されたことがなく、現在も独身を貫かれています。
そこで、栗原さんの過去の交際相手や、噂になった人、初恋の人についても調べてみたのですが、栗原さんは、インタビューなどでも、恋愛や結婚、子どもについて、一切語っておらず、
2018年、トーク番組「徹子の部屋」に出演された際にも、まったくそのことに触れられていませんでした。(黒柳徹子さんも話を振っていませんでした)
全盛期、スター女優だった栗原さんであるならば、相当モテたと想像できますが、これほどまでに男性との噂がないとなると、男性に興味がないのかと思えてしまいますが、うまく隠されていたのでしょうか。真相は不明です。
竹脇無我とは恋人と夫婦役
ただ、そんな栗原さんを、「竹脇無我」「加藤剛」で多くの人が調べているようです。
お二人と交際されていたことがあったのでしょうか。
まずは、竹脇さんですが、栗原さんは、1968年10月~1969年4月まで、木下恵介アワー第4弾として放送されたテレビドラマ「3人家族」で、竹脇さんとすれ違う恋人同士役を演じられると、
美男美女のカップルはたちまち人気を博し、平均視聴率30.7%を記録する大ヒットを記録したそうです。(これは、「木下惠介アワー」の最高視聴率だったそうです)
そして、1970年には、二人が結婚し、夫婦となった姿を描いた続編「二人の世界」でも、竹脇さんと共演されているのですが、
栗原さんは、
二人の男女の出会いが主題の『3人家族』から一歩進んだ結婚と生活という『二人の世界』。新しい気持ちで臨みました。無我さんとは『3人家族』を通じて信頼関係が出来ていましたので、お互いに役作り等、相談することが出来ました。
無我さんは映画出身、あおい(輝彦)さんは歌の世界から、私はバレエと演劇を学んでいました。それぞれ育った環境は別々でしたが、テレビドラマという分野で皆が力を合わせて情熱をもって、作品に関わることが出来ました。皆にとっても私にとっても忘れがたい青春時代でした。
私達もスタッフの方々も「3人家族」が大変な反響でしたので、不安が全く無かったと言うわけではありませんでした。
2人の男女の出会いと恋愛が主題の「3人家族」から一歩進んだ結婚生活という「二人の世界」。新しい気持ちで臨みました。緊張感はありながら、気心知れたスタッフ、キャストとってもいい雰囲気だったと思います。
と、語っておられ、竹脇さんは、あくまで、信頼のおける共演者という存在だったようです。
栗原さんと竹脇無我さん。
竹脇無我の急逝に対してコメント
ちなみに、栗原さんは、2012年8月1日、「DAIKANYAMA T-SITE 代官山 蔦屋書店」で行われた、木下恵介テレビドラマシリーズDVD-BOX発売記念「3人家族」「二人の世界」のトークイベントに、脚本家の山田太一さんと俳優のあおい輝彦さんとともに出席されているのですが、
その際には、2011年8月21日に他界された、共演者の竹脇無我さんについて触れ、
とても残念な気持ちでいっぱいです。撮影のときは本当の家族のように温かく、明るくて和やかで。それは無我さんの人間的な素晴らしさが反映されていたのかなと思います。
のちにお会いすることがあってもすぐにその世界に戻ることができました。わたしたちにとっては青春でしたし、まるで幼なじみのようでした。
と、目にうっすらと涙を浮かべながら語っておられました。
加藤剛とは映画「忍ぶ川」でラブシーン
また、栗原さんは、加藤剛さんとは、「俳優座」時代、先輩と後輩という間柄で、それ以降も親交があったようですが、
1972年には、兄姉が自殺・失踪するという暗い血の流れにあらがいながら、強く生きていこうとする主人公・哲郎が、小料理屋に務める哀しい宿命を負った娘・志乃にめぐり逢い、お互いの過去をいたわりあいながら、やがて結ばれる姿を描いた映画「忍ぶ川」で共演。
「忍ぶ川」より。加藤剛さんと栗原さん。
劇中、栗原さん演じる志乃が、哲郎(加藤さん)の郷里である雪深い東北へと嫁いだその日の夜のシーンでは、
2つ並べてある布団のある部屋で、加藤さんがふすまを開け、
雪国ではね、寝るとき、なんにも着ないんだよ。生まれたときのまんまで寝るんだ。その方が寝巻きなんか着るよりずっと暖かいんだよ。
と、羽織を脱ぎながら入ると、
栗原さんが、
…あたしも、着ちゃ、いけません?
と、艶っぽく尋ね、
ああ、いけないさ。もう雪国の人なんだから
と、加藤さんが答えると、
栗原さんは、加藤さんのリードのもと、全裸になり、加藤さんに身を寄せているのですが、栗原さんは、古き良き時代の日本女性の姿をとても上品に演じられています。
(当初、この作品のオファーは、吉永小百合さんが受けられたそうですが、吉永さんは、この濡れ場を理由に断ったと言われています)
また、栗原さんは、「忍ぶ川」以外にも、
1967年「今年の恋」
1970、1971年「戦争と人間」(第一部・第二部)
1973年「忍ぶ糸」
1979年「子育てごっこ」
などで、加藤さんと共演されています。
加藤剛が死去した際のコメント
ちなみに、栗原さんは、2018年、加藤さんが「胆のうガン」で他界された際には、スポーツニッポンの電話取材に対し、
今は、ただただつらくてめまいがします
(「忍ぶ川」では)監督さんと剛さんと私で“ああでもない、こうでもない”とたくさん話して一緒にシーンを撮ったことが何よりの思い出です
と、涙をこらえるように語っておられました。
また、加藤さんのお別れ会では、加藤さんの死を、
きらめく日が沈んだ
と、表現し、
剛さんの強い精神、高潔な意志。今振り返って映像を見ますと、あの頃の作品への感情が呼び覚まされます。
『人間の本来ある誠実さと演技で表現される誠実さは違う』と、演劇のメソッドでは言われますが、剛さんは誰かの、何かのフリをするのではなく、心で演じていました
たぐいまれな共演者に恵まれたことは、俳優人生に鮮烈な輝きを与えてくれました
剛さんの創造的な俳優の仕事は、2人の魅力あふれるご子息に継承されます。未来を背負う劇団俳優座の後輩の皆さん、あなたがたの素晴らしい先輩を誇りに思ってください。才能と努力の卓越した名優です。
と、万感の想いを語っておられました。
(加藤さんの長男・夏原諒さんと次男・加藤頼さんは2人とも俳優)
加藤さんも、栗原さんにとっては、恋愛の相手ではなく、とても尊敬する先輩だったことが分かります。
さて、いかがでしたでしょうか。
栗原さんの、
- 年齢は?出身は?身長は?本名の由来は?父は?弟は?
- 少女時代はバレリーナを志していた
- バレリーナから女優に転身
- コマキストが続出
- 出演作品(映画)
- 出演作品(テレビドラマ)
- 出演作品(舞台)
- ロシア映画にも出演
- 現在もロシア人の監督や俳優と交流
- 結婚は?
- 竹脇無我とは恋人と夫婦役
- 竹脇無我の急逝に対してコメント
- 加藤剛とは映画「忍ぶ川」でラブシーン
- 加藤剛が死去した際のコメント
について、まとめてみました。
2014年4月には、50年在籍した「俳優座」を退団し、現在はフリーで舞台を中心に活動されている栗原さん。
2015年には、ロシアの劇作家チェーホフの「桜の園」に出演されており、やはり、栗原さんの原点は、「ロシア」と「舞台」なのでしょう。
70代も半ばを回ったご高齢ですが、これからも素晴らしい演技をみせ続けてほしいものです。
「栗原小巻の若い頃はバレエから女優に転身しコマキストを続出させていた!」