音無美紀子は乳ガンがきっかけでウツ病になっていた！

１９８８年９月、「乳ガン」を患い、１０時間に及ぶ左胸の全摘手術を受けると、その後は懸命にリハビリに励み、無事に退院された、音無美紀子（おとなしみきこ）さんですが、退院後は、ひどいウツ症状に見舞われたといいます。

「音無美紀子は乳ガンで左胸全摘手術を受けていた！」からの続き

ウツ症状に襲われていた

手術成功後は、明るく前向きにリハビリに励み、無事退院された音無さんですが、家に帰ると、子育てや家事、仕事が思うようにできなくなっていることに気付き、病人だということを思い知らされたほか、

退院後の「抗ガン剤治療」では、音無さんの細い血管に点滴がうまく入らず、抗ガン剤が漏れ出して腕がパンパンに腫れ上がったことがあったそうで、

これをきっかけに、

女優復帰できないかもしれない、天職を失うかもしれない

という重圧に押しつぶされそうになって、ふさぎ込みがちになり、ウツ症状に襲われたそうで、

音無さんは、その時のことを、

周りがまぶしく見えてね。だんだん季節は春に向かっていった時に私の気持ちはどんどん冬に向かっていくみたいな。というのは、春になるとだんだん（肌を）露出するじゃないですか、半袖を着たり、その時に着る物がないと思ったんですよ。

あっ、見せられないって。それでだんだん元気がなくなっちゃって、つまんなくなっちゃって、しゃべれなくなり、笑えなくなり、ご飯食べても味がしない、眠れないっていうのがずーっと続いたんです。

１週間ぐらい眠れなくて。風が吹いても嵐が来たように感じて。そんな時がずーっと続いて、元気がどんどんなくなっちゃったんですよね

と、語っておられます。

テレビで仕事復帰するもドタキャン

すると、そんな音無さんを心配したマネージャーが、仕事に復帰すれば元気になるのではと、音無さんは、テレビドラマに出演することになるのですが、

音無さんの肘の内側には、抗ガン剤の治療でできたあざがあったことから、音無さんは、そのあざを隠すため、長袖を着たかったのに対し、監督はというと、ノースリーブで胸が開いた服を着ることを求めたため、監督とギクシャクしてしまったそうで、それでも、ガンを公表していなかったことから理由を言うこともできず悶々とし、

ホン（脚本）読みの時でも、字が目に飛び込んでこないためホンの字が読めず、汗が出たり、声が出なかったりで、「いらっしゃい」の一言さえ言えなかったそうで、

やっとの思いで言えた「いらっしゃい」も、蚊の鳴くような声だったため、「今の１０倍で言ってください、それが１０倍ですか！」と強烈にダメ出しをされ、ついに、音無さんは、「もうあたしダメだ」と、干されるのを覚悟でリハーサルを中座し、ロケもドタキャン。

それ以来、家から出ることができなくなってしまったのだそうです。