もう元には戻らないかもしれない不安の中、献身的に看病してくれるお母さんや、本郷猛(藤岡さん)を死んだことにせず待っていてくれている「仮面ライダー」のスタッフのためにも頑張らねばと、壮絶なリハビリに打ち込んだという、藤岡弘、(ふじおか ひろし)さんは、ついに、その努力が実り、「仮面ライダー」復帰を果たします。
「藤岡弘、は大腿骨粉砕骨折で壮絶なリハビリを行っていた!」からの続き
第40話と第41話のゲスト出演で「仮面ライダー」に復帰
お母さんはもちろん、待っていてくれている「仮面ライダー」のスタッフの顔を思い浮かべながら、壮絶な痛みに耐え、毎日、汗びっしょりになりながらリハビリを続けていたという藤岡さんですが、
一方、撮影現場では、一時は藤岡さん(本郷猛)を死んだことにして他の人に替えるか、藤岡さんを待つかで揉めるも、藤岡さんを待つことで全員同意すると、
本郷猛(藤岡さん)は、仮面ライダー第2号の一文字隼人(佐々木剛さん=藤岡さんの劇団の同期)に日本を任せ、ヨーロッパでショッカーの破壊活動を阻止するべく戦っていたという設定にしてくれていたそうで、
ついに、約半年後、藤岡さんは、第40話と第41話に、ゲスト出演という形で「仮面ライダー」に復帰します。
(このことがきっかけとなって、「仮面ライダー」は、3号、4号・・・と続き、以降、現在まで何十人ものライダーが誕生しています)
主治医の猛反対を押切り「仮面ライダー」に早期復帰していた
そんな藤岡さんですが、実は、体の中にはまだ、金属パイプと固定用のボルトが入った状態だったそうで、主治医からは、その状態での撮影は、下手をすると一生歩けなくなるかもしれないと猛反対されていたといいます。
それでも、藤岡さんは、
構わない。復帰の機会を用意してくれたスタッフに報いたい
と、ロケを強行したそうで
その後、金属パイプの除去手術も無事に終わり、第53話から完全復帰を果たしたのでした。
復帰後すぐに事故車と同じバイクに乗っていた
ちなみに、藤岡さんは、復帰後すぐに、バイクに乗ってくれと言われたそうですが、それが、事故を起こしたのと同じバイクだったことから、見た途端、恐怖で震えたといいます。
それでも、
これをやらなければ私はもうダメなんだという思いで臨みましたね。ただ、その後どうやって走ったか記憶がないんですよ。
脚に鉄の棒が入ってたんですけど、もしそれが曲がってしまうと、一生抜けなくて不自由になるから。くれぐれも気をつけてくれと言われたんですけど、そういう現場ですから何が起こるかわからない。
それで、ワーッと走っていったら腰のあたりが何かおかしくて手を入れたら血がついてたんですよ。鉄の棒を入れたところが、裂けて血が出てたんです。
ヤバいと思って、ガムテープでグルグル巻きにして、撮影に戻ったんですけど。
まぁ、都内に戻ってレントゲンを撮ったら、結果的には大丈夫だったんです。だから私の人生、波乱万丈というか、ずっと順調じゃないんですよね(苦笑)
と、まさに、体を張ってやり遂げたのだそうです。
(幸い、藤岡さんは、その後、後遺症もなく、現在もしっかりと足を動かすことができるそうです)
「藤岡弘、は「仮面ライダー」復帰後ブレイクも失踪していた!」に続く