立教大学放送研究会の先輩・徳光和夫さんに感化され、大学卒業後は、アナウンサーを目指して文化放送に入社した、みのもんたさんは、その後、深夜ラジオ番組「セイ!ヤング」のパーソナリティーを務め、一躍、若い世代を中心に人気を博すのですが・・・
「みのもんたは徳光和夫に感化されアナウンサーになっていた！」からの続き
「ニュースには向かない」と言われていた
大学卒業後の１９６７年、２２歳の時、２００倍の難関を突破してラジオ文化放送に入社したみのさんですが、研修期間中に、同じフジサンケイグループの産業経済新聞社（産経新聞社）に通い、新聞原稿をラジオニュース用の原稿に書き換える仕事をすると・・・
まったく使い物にならず、「ニュースには向かない」と言われてしまったそうです。
「セイ!ヤング」で人気パーソナリティに
ただ、芸能を担当するようになり、深夜ラジオ放送「ゲリラでいこう」で、初めてのレギュラー番組を担当すると、たった１５分という短いトーク番組だったにもかかわらず、ぶっつけ本番のトークが評判になったそうで、
１９６９年、２４歳の時には、深夜ラジオ番組「セイ!ヤング」の初代パーソナリティに抜擢されると、その軽妙なトークが若者の心を見事につかみ、一躍、人気パーソナリティーとなります。
「セイ!ヤング」のパーソナリティ勢揃い！（左から）土居まさるさん、はしだのりひこさん、みのさん、かまやつひろしさん、落合恵子さん。
（「セイ!ヤング」は、当時、同じ時間に放送されていた裏番組「オールナイトニッポン」「パックインミュージック」と共に、深夜放送全盛の時代を支え、”深夜放送御三家”や”三大深夜放送”と呼ばれました）
バラエティ番組「オールスター水泳大会」でも人気司会者に
そんなみのさんは、その後も、「セイ!ヤング」で活躍するかたわら、洋楽ランキング番組「オール・ジャパン・ポップ20」（後の「全国ポピュラーベストテン」や「みのもんたのワイドNo1」「ダイナミックレーダー～歌謡曲でいこう!～」など、次々とラジオ番組でパーソナリティーを務めると、
文化放送と同じフジサンケイグループに所属する、フジテレビの番組にも出演するようになったそうで、バラエティ番組「オールスター水泳大会」では、司会者として人気を博し、ついには、アナウンス部長まで登り詰めたのでした。
「セイ!ヤング」を降板させられる
ところが、１９７３年、２８歳の時には、番組の若返りを理由に、「セイ!ヤング」のパーソナリティを降板させられると、人事異動でまさかの営業部へ配置転換。
営業部では、ラジオのスポンサー企業の販売促進に協力するようにと、スーパーでの店頭販売をさせられたそうですが、ラジオの人気パーソナリティーとして活躍していたみのさんには、プライドを引き裂かれる日々だったそうで、
そのため、仕事に身が入らず、商品は全く売れず、営業成績の悪さを指摘される悪循環となると、
アナウンサーで調子こいてるからこうなんだ
と、パーソナリティーだった頃を疎（うと）まれ、陰口が聞こえてくることもあったそうで、
このような生活が６年続き、会社を辞めようかと悩むも、家族がいるため、思いとどまっていたそうですが、ついには、社内に自分の居場所はないと感じ、１９７９年、３４歳の時、文化放送を退社したのでした。
父親の経営する水道メーター製造会社で10年間営業していた
その後、みのさんは、お父さんが経営する水道メーター製造販売会社「日国工業（ニッコク）」に入社すると、１０年間全国を営業周りをしたそうで、
みのさんは、当時を振り返り、
僕は幸か不幸か３０代前半で文化放送を辞めざるを得なくなって、当時は従業員１８人の「ニッコク」の営業で１０年間走り回りました。
今でもメーターを自分で組み立てられるし、図面も描ける。上場会社は楽に仕事をとっていくのに、こちらは頭下げてペコペコして・・・「何くそ！」と思いました。
銀行にお金を借りるために逗子にあった自宅を担保に入れて、全てをなくすかもしれないと思ったこともあります。その借金を返し終えた時の登記簿は、今でも記念にとってある。
と、語っています。
「みのもんたは昔｢プロ野球珍プレー好プレー大賞｣で再ブレイクしていた！」に続く
