1975年には、再び横山ノックさんに誘われ、トーク番組「ノックは無用!」に出演し、その流暢な話術でたちまち人気司会者となると、1987年には、笑福亭鶴瓶さんと組んだ「鶴瓶 上岡パペポTV」でブレイクを果たした、上岡龍太郎(かみおか りゅうたろう)さんは、1988年には、視聴者参加型のバラエティ番組「探偵ナイトスクープ」で探偵局長を務め、これまた、たちまち大ヒットするのですが、この番組では収録中、激怒して退場したことがあったといいます。

「上岡龍太郎は昔「鶴瓶上岡パペポTV」で東京進出に成功していた!」からの続き

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「探偵ナイトスクープ」でブレイク

1987年、「鶴瓶 上岡パペポTV」がスタートすると、近畿圏を中心に絶大な人気を博し、翌年1988年10月からは東京でも放送がスタートした上岡さんは、

同年には、視聴者から寄せられた依頼を探偵局員が視聴者とともに調査していくという、視聴者参加型のバラエティ番組「探偵ナイトスクープ」で探偵局長を務めると、これまた、たちまち大ヒット。

これまで、東京では、長い間、上岡さんのように断定口調で偉そうな話し方をする大人向けの司会者が不在だったため、上岡さんの評判は東京にも広まるようになったそうで、

(上岡さんは、当初、東京進出には乗り気ではなかったそうですが)どんどん仕事が増えていき、1990年代に入る頃には、東京の民放キー局でも、多くの冠番組を持つようになり、全国的にブレイクしたのでした。


「探偵ナイトスクープ」より。(前列左から)松原千明さん、上岡さん。(後列左から)生瀬勝久さん、嘉門達夫さん、越前屋俵太さん、田中康江さん。

「探偵ナイトスクープ」の収録中に激怒

そんな上岡さんですが、「探偵ナイトスクープ」の収録中、激怒し、退場した回があったといいます。

それは、1994年4月29日のことで、視聴者である医学生から、下宿している部屋に、毎日、幽霊が出て来て困っているので、調べてほしいという依頼があり、探偵局員の桂小枝さんが、この回を担当し、検証に訪れたのですが・・・

その再現VTRはというと、自称・霊媒師を呼んで幽霊がいるか聞き込みをするほか、桂きん枝さんと小枝さんが除霊師に扮してふざけたりするだけで、幽霊の有無を検証しておらず、あまりにも不真面目すぎる内容だったことから、上岡さんが激怒。

上岡さんは、

あんなん(除霊師・霊媒師)をね、テレビに出すことによって彼らはね、『市民権を得た』とか『認知された』というような勘違いするでしょう。だからね、あのー、途中まで君(小枝)が遊んでる分にはいいですよ、きん枝君が出てくるまではね。何の実証もされてないわけでしょ?

(このVTRで)何の実証もされてないわけでしょ?これをつくったディレクターは何を結論づけようとしているわけですか?

『やっぱりお化けはいてる』という風にしたいわけですか?

と、食って掛かったのです。

そこで、小枝さんが、

いや、そんなん、どうでもええと思うんですけど。面白かったらええというやつだと思うんですけど

と、ピリピリとした空気になりつつあった場を収めようと、おちゃらけた感じで言うのですが、

かえって、火に油を注ぐこととなり、上岡さんは、

いや、だから、テレビのそれが一番僕はいかん!面白かったらいいわけやなくて、面白くてもそれによって何らかの影響力を与えると言う事を常々考えとかないかんわけですよ!

と、さっきよりもヒートアップしたというのです。

「探偵ナイトスクープ」の収録中プロデューサーに説教したうえ退場

この状況に、プロデューサーの松本さんが慌てて出ていき、場を取り繕おうとしたそうですが、

上岡さんは、

ものすごい危険なテレビですよ、これは

と、公開収録中に、説教を始め、

ついには、

こんなこと許せません、絶対に許せません! それやったらはっきり、幽霊がいることを実証してください、除霊師の部分も! (幽霊が)いるかいないか分からんまま、終わらさんといてください! (幽霊が)いないと断定して終わるのが、テレビです!!

と、激怒し、番組収録中にもかかわらず、退場し帰ってしまったというのです。

(当然、観客は騒然となり、他の出演者たちがアドリブでごまかすなど、事態の収集を図るも、観客の動揺は収まらず、やむなく、観客を帰らせることになり、出演者も帰らされたそうですが、まもなく、番組制作側の考えが変わり、北野誠さんと桂小枝さんだけスタジオに呼び戻され、深夜の暗いスタジオの中、2人で続きを撮影したのだそうです)

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「探偵ナイトスクープ」降板を決意していた

しかし、そこは、あくまでテレビ番組。生放送ではないので、番組が放送される時点では、上岡さんの怒りは収まっており、そのうえでの放送だったそうですが、

編集後の放送内容が、

このままでは、単なる頭のおかしいおっさんの、わがままに見られるではないか。

と、感じた上岡さんが、改めて、番組降板の意思を示します。

これに慌てた番組制作側(松本プロデューサー)は上岡さんを必死で慰留し続けたそうですが、その後、上岡さんが、関東ローカルではあるものの、フジテレビ「上岡龍太郎にはダマされないぞ!」で意思表明することとなり、松本プロデューサーは、直接、フジテレビまで乗り込んで上岡さんを説得。

これで、ようやく、「探偵ナイトスクープ」の翌週の放送で、上岡さん本人がこの事件の真相を説明し、それを正確に放送する、ということを条件に、上岡さんの「探偵ナイトスクープ」続投が決まったのだそうです。

ちなみに、放送の中では、上岡さんは、

実は2人で仕組んだいたずらですよ

と、語り(上岡さん流の大人の対応だったようです)、

松本プロデューサーの安心する表情が映し出され、事件は無事解決したのでした。

「上岡龍太郎は占い師&霊能者に番組収録中ブチギレていた!」に続く

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