2013年8月に「SOPHIA」が活動休止となり、その3ヶ月後に、新バンド「MICHAEL」を結成された、松岡充(まつおか みつる)さん。単独ライブ以外にも、様々なイベントへの出演や、後輩たちとの対バンなどで精力的に活動されている一方、2017年5月公開の映画「TOKYO DECIBELS」では、主演を務められるなど、俳優としても活動されています。


「~河村隆一との出会い~東京進出~絶頂期へ」の続き

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アルバムの変遷~ポップなロックへ~

「SOPHIA」は、2000年代を迎えると、
「ALIVE」(1998)「マテリアル」(1999)と続いた、

暗闇の中から脱却しようと試みる、
ハイテンションな「進化論」(2001)、



これまでの「SOPHIA」を覆す、
実験的な「夢」(2003)、

突き抜ける青空を思わせる、
ポジティブな「EVERBLUE」(2004)
「We」(2006)を次々と発表。



その後、次第に、「2007」(2007)、
「BAND AGE」(2009)など、


過去の作品の流れを組む、
「SOPHIA」の集大成ともいえる作品を発表し、

その一方で、精力的にライブ活動も続け、
円熟期を迎えていたのですが・・・

突然の活動休止

そんな中、2010年3月、キーボードの都啓一さんが、
「悪性リンパ腫」に罹患していることが判明し、
抗がん剤での治療に入るため、「SOPHIA」は一旦活動を休止。

がん告白する都啓一さん(2010年3月21日)

そして、活動休止中は、
それぞれ、個々の活動を行い、

2011年6月、都さんが無事復帰すると、
「SOPHIA」は活動を再開するのですが

それから約2年後の2013年4月、
10枚目のアルバム「未来大人宣言」の、
「SOPHIA TOUR 2013 “未来大人宣言”」ツアー中、
突然、活動休止を発表。

同年8月、ツアー最終日の武道館ライブをもって、
「SOPHIA」は活動休止となったのでした。

松岡さんは、

今までずっとsophiaとして走り続けて来たから、
少し立ち止まって、色んな事を見つめ直す機会にしたいと、
メンバー五人話し合って決めました。

と、活動休止の理由について明かされ、

ずっとライブで伝えている様に、
僕は五人のメンバーだけがsophiaだとは思っていません。 
sophiaの名の下に、憧れを持ち寄って、
そこに夢を見る全ての人達をsophiaと認識しています。

sophiaの旗は、僕が掲げました。 
その場所に誰もいなくなるまで、
僕の役割は旗を掲げ続ける事と思っています。

だから、
『僕が旗を降ろさない限り、sophiaの解散は無い』
と断言できます。

と、「SOPHIA」への想いも、
熱く語られたのでした。

MICHAEL結成

そして、「SOPHIA」活動休止から、
3ヶ月後の11月、

松岡さんは、元「SOPHIA」のメンバーである、
ギターの豊田和貴さん、ドラムの赤松芳朋さんとともに、
新バンド「MICHAEL」を結成。

「MICHAEL」

翌月の12月には、大阪と東京で、
ライブ「第零章」を行われるのですが・・・

これからという、翌年2014年8月、
赤松さんが脱退。

またもや、活動休止かと、
ファンを心配させたのですが、

「MICHAEL」は、着実にライブを重ねつつ、
後輩との対バンや、ニコニコ超パーティーの、
ステージへの出演など、活動の幅を広げられており、

松岡さんは、

今まで(SOPHIA時代)はイベントに少し出るくらいで、
ほとんど単独ライブばっかりだったんですよ。

ライブだけに集中するっていうのも、
僕らの美学ではあったんですが、

やはり時代が変わっていく中で、
リスナーと繋がっていく方法を、
リニューアルしていく必要があると思っているんです。

と、語っておられました。

また、豊田さんが、

今は音楽を続けていられること自体が楽しいです。
僕はSOPHIAのことが大好きですし、
あのタイミングで活動休止にもしたくなかった。

そのもやもやした気持ちと持て余していたパワーを、
MICHAELに注入できるので最高ですよ。
あとは松ちゃん(松岡さん)と続けられるっていうのも幸せですね。

と、ご自身の気持ちを明かされると、

松岡さんもそれを受けて、

それは僕も同じ気持ちですね。
ジル(豊田さん)とはSOPHIA結成の前から一緒にやってきたから。

と、お二人だけは、変わらぬ絆で、
結ばれていることを強調されたのでした。

「SOPHIA」の活動休止は、他のメンバーの諸事情ということで、
お二人にとっては、青天の霹靂(へきれき)だったようですが、

「MICHAEL」がしっかりと、
その想いを受け継いでいるようですね♪

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映画「TOKYO DECIBELS」で主演

ところで、松岡さんは、
「MICHAEL」として活動される一方で、

2017年5月20日公開の映画「TOKYO DECIBELS」では、
主演、荒田宙也役を演じられています。

この作品は、東京の音の地図を作ることを夢見る、
大学教授の宙也(松岡さん)が、自分の娘と、
ピアノ調律師の恋人フミ(安達祐実さん)、
家政婦を名乗る謎の女マリコ(安倍なつみさん)の、
3者の間にある不協和音を、埋めようとする純文学で、

ミュージシャンで作家・映画監督の辻仁成さんが、
ご自身の著書である「アンチノイズ」をベースとして、
映画化されたものなのですが、

松岡さんは、辻さんからフランスの自宅に招かれ、

「松岡充の役者としての代表作を一緒に創ろう」

と、主演のオファーを受けたということで、

同じミュージシャン同士がタッグを組んだこの映画、
どんな作品に仕上がっているのか、とても楽しみですね。

「TOKYO DECIBELS」の会見より。(左から)辻仁成さん、
松岡さん、安達祐実さん、SUGIZOさん、長井秀和さん。

さて、いかがでしたでしょうか?

結成20周年を目前に、
突然「SOPHIA」の活動を停止し、

その後、「SOPHIA」の流れを組むバンド、
「MICHAEL」で活動を続けている松岡さん。

このことは、一部の熱狂的な、
「SOPHIA」ファンからは受け入れられず、
批判が殺到したようですが、

メンバー、環境、時代など、様々な事情が交錯し、
バンドは、時に小さく、時に大きくなったり、
派生したり、形を変えつつも、根源的なものは変わらないはず。

と考えられているであろう松岡さんを、
もうしばらく見守っていきましょう。

応援しています!!

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