1963年、「ザ・ローリング・ストーンズ」として、チャック・ベリーのカバー曲「Come On」でレコードデビューすると、以降、次々とシングルを発表し、瞬く間に人気アーティストの座に上り詰めた、ミック・ジャガーさんですが、次第にメンバー間で軋轢(あつれき)が生じ始めます。

「ミックジャガーの昔はローリングでなくローリンストーンズだった?」からの続き

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(I Can’t Get No)Satisfaction」が大ヒット

1963年6月7日、ついに、チャック・ベリーのカバー曲「Come On」でレコードデビューを果たした、ミックさんたち「ザ・ローリング・ストーンズ」は、

以降、

1964年「Tell Me (You’re Coming Back)」
     「Time Is On My Side」

1965年「(I Can’t Get No)Satisfaction」
     「As Tears Go By」

1966年「Paint It, Black」
1967年「Ruby Tuesday」
1968年「Jumpin’ Jack Flash」

と、立て続けにシングルをリリースすると、

ブルース、R&Bに根ざしたワイルドなサウンドと不良っぽいルックスから、当時、アイドル的な人気を誇っていたビートルズに対抗するバンドとして爆発的な人気を獲得。

1968年「Jumpin’ Jack Flash」以降は、より、ルーツに根ざした泥臭いサウンドを展開していったのですが・・・

R&Bのカバーから自作曲へ

当初、ミックさんたち「ザ・ローリング・ストーンズ」は、イギリスの白人の聴衆に、本物の「R&B」を聴かせることを目的としていたことから、リーダーだったブライアン・ジョーンズさんは、「ザ・ローリング・ストーンズ」を紹介する時には、必ず「R&Bバンド」と名乗り、「R&B」のカバー曲だけを演奏していたのですが、

やがて、マネージャーのアンドリュー・オールダムさんから、

自作曲を演奏しなければ、ビートルズのように成功しない

と、言われるようになり、ミックさんとキース・リチャーズさんは必死で自作曲の制作を開始。

ただ、ブライアンさんは、楽器の演奏には並外れた才能を発揮するも、作曲ができなかった(興味もなかった?)ことから(ブライアンさんの作った曲をミックさんとキースさんが無視したとも)、次第に、メンバーの中で孤立していきます。

ブライアン・ジョーンズが孤立

そして、1965年、ミックさんとキースさんが作曲した「(I Can’t Get No)Satisfaction」が爆発的なヒットを記録すると、ますますブライアンさんは、リーダーである自分を差し置き、ライブパフォーマンスにおいても、自分よりスポットライトを浴びるミックさんに嫉妬するようになり、

その後も、「ザ・ローリング・ストーンズ」が次々とヒットを生み出し、有名になればなるほど、リーダーとしての立場を失ったブライアンさんの苦悩は深くなります。

やがて、体調不良などでライブに穴を開けたり、恋人とのデートを優先して仕事をすっぽかすなど、リーダーとしてふさわしくない行動が目立つようになると、ついに、バンドの主導権は、ミックさんとマネージャーのアンドリューさんに。

その後、ブライアンさんは、ドラッグと女性に溺れる自堕落な日々を送るようになると、もう、ギターを持つことさえもできなくなり、1969年には、スタジオに現れることもほとんどなくなってしまったのでした。

ブライアン・ジョーンズが脱退&死去

そんな中、1969年6月8日、ついに、ミックさんが、キースさんを伴って、ブライアンさんの自宅を訪れ、「ザ・ローリング・ストーンズ」から脱退するように頼むと、

ブライアンさんもこれを受け入れ、記者会見を開いて、

ストーンズの音楽は俺の好みではなくなってしまった。俺は自分に合った音楽をやっていきたい。

と、語っておられたのですが・・・

脱退から間もない7月3日午前0時頃、自宅のプールの底に沈んでいるブライアンさんが発見されたのでした。

(医師がかけつけた時にはすでに亡くなっていたそうです)

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ブライアンの葬儀にミックとキースは現れず

ちなみに、「ザ・ローリング・ストーンズ」は、ブライアンさんに代わる新メンバー・ミック・テイラーさんのお披露目予定だった「ハイドパーク・フリーコンサート」を、急遽、ブライアンさんの追悼コンサートに変更しているのですが、

7月10日に執り行われたブライアンさんの葬儀には、ミックさんとキースさんは現れず、チャーリー・ワッツさんとビル・ワイマンさんだけが参列されたのでした。

「ミックジャガーとデビッドボウイは親友だった?」に続く

ブライアン・ジョーンズさんの葬儀

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