藤田まことの必殺シリーズ中村主水は当初は主人公ではなかった!


長い下積みを経て、ついに、「てなもんや三度笠」でお茶の間の人気者となられた、藤田まこと(ふじた まこと)さんですが、「てなもんや」ブームが去ると、一気に藤田さんの人気も低迷。しかし、その後、さらなるブレイクが待っていました。

「藤田まことの若い頃は歌手志望もてなもんや三度笠でブレイク!」からの続き

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「てなもんや」ブームが去ると人気低迷

番組視聴率が常時40%を越え、関西地区では64.8%という最高視聴率を記録するなど、メガヒットとなった「てなもんや三度笠」により、一躍ブレイクした藤田さんですが、番組の末期には、視聴率が3~4%にまで低迷し、それに伴って藤田さんの人気も低迷。

そして、「てなもんや三度笠」の放送が終了すると、「てなもんや一本槍」「てなもんや二刀流」と立て続けに続編が制作されるも、初期の人気には遠く及ばず、1971年2月末には、ついにシリーズが終了してしまいます。

(藤田さんは、周囲からの扱いが、高視聴率を記録していた時期から一変して悪くなるのを目の当たりにしたそうで、「視聴率という、実体のないものの怖さ」をこの時初めて実感されたそうです)

キャバレー巡りの日々

それでも、その後、藤田さんのもとには、コメディのオファーが来たそうですが、藤田さん自身が、コメディにいまひとつ乗り切れないものを感じていたため、すべてを断ったそうで、

僕はもともと旅芸人、元に戻るだけや

と、地方のキャバレー回りをする日々を送られると、

キャバレー巡りは意外にも楽しく、そんな藤田さんの気持ちが伝わったのか、キャバレー側からも「また来てほしい」と要望されることも多く、収入も「てなもんや」に出演されている時よりも良かったそうですが・・・

巡業先でテレビをつけ、見知った顔が出ているのを目にすると、焦りも感じられたそうです。

時代劇「必殺仕置人」で同心・中村主水役

そんな中、1973年、中村さんは、広島のキャバレーに出演中、朝日放送プロデューサーの山内久司さんから電話で、時代劇「必殺仕置人」の主人公・中村主水役の出演オファーを受けると、「一見情けない男だが、実は腕利きの殺し屋」という設定が、自分にぴったりだと思い、出演を快諾。

実は、山内さんは、有名な俳優4~5人に中村主水役を打診したものの、「安物の同心(江戸時代の下級役人)で、家に帰ったら養子で肩身が狭い」という設定が嫌がられ、断られてしまったそうで、そんな時、家庭に馴染む役者として藤田さんを思いつかれたのだそうです。

(「必殺仕置人」と言っても、家庭で楽しむホームドラマであったことや、現代のサラリーマンを映した同心という役だったことから)

ただ、藤田さんは、すでに「てなもんや三度笠」で、「意地にゃ強いが情けに弱い、…腕と度胸じゃ、負けないけれど、なぜか女にゃチョイと弱い」の時次郎のイメージがついてしまっていたため、朝日放送内では、「それが闇の殺し屋?無理じゃないの」と反対にあったそうで、山内さんは、その反対を押し切って藤田さんの起用を決めたのだそうです。

ちなみに、藤田さんは、交渉の際、山内さんから、

監督の深作欣二が「どうしても藤田まことでやりたい」と言っている

と、聞いていたものの、

出演承諾から撮影開始まで1週間しかなかったことから、不思議に思っていたそうですが、後に、この内情を知り、納得いったそうです。

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「必殺シリーズ」中村主水役で大ブレイク

こうして、中村さんは、江戸時代の殺し屋たちを主人公にした時代劇「必殺仕置人」(「必殺シリーズ」の第2弾)で、

普段は、冴えない昼行灯(あんどん)で、うだつのあがらない婿養子のダメダメな町奉行・同心ながら、夜になると、

力無き庶民の、なけなしの銭を依頼料として悪人を成敗する

のセリフとともに、人知れず悪を倒す殺し屋グループのリーダーで、剣の達人という、中村主水を好演されると、

あんたはもう死んでいるぜ

のセリフが流行するなど、たちまち、主人公「念仏の鉄」山﨑努さん)に負けず劣らずの人気となり、大ブレイク。


(左から)山﨑努さん、沖雅也さん、藤田さん。

この大ヒットで、「必殺」はシリーズ化すると、後には、中村主水を中心に物語が展開するようになり、その後、なんと、1992年3月まで20年間も続いたのでした。


「必殺シリーズ」より。

ちなみに、1977年に「新・必殺仕置人」で藤田さんと共演された火野正平さんは、藤田さんのことを、

藤田さんは、「凄い」「凄くない」とかそういうのと違う所にいる人だと思った。「凄い」と思わせちゃいけないんじゃないのかな。

普通のオッチャンだから、あれだけ一つのシリーズを何十年もやれたんだ。しかも、その時代ごとに主役でずっとやり続けることができた俳優はいないよね。テレビの申し子、テレビが生んだ最大のタレントだよ。

と、絶賛されていました。

「藤田まことのデビューからの出演ドラマ映画を画像で!」に続く

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