「てなもんや三度笠」に続き、「必殺仕置人」でも大ブレイクした、藤田まこと(ふじた まこと)さんですが、その後も、まだまだ、藤田さんの快進撃は続きます。今回は、そんな藤田さんの、主な出演作品を画像を交えてご紹介します。
「藤田まことの必殺シリーズ中村主水は当初は主人公ではなかった!」からの続き
はぐれ刑事純情派
藤田さんは、「必殺」シリーズが一旦終了後の1988年(藤田さん55歳)、テレビドラマ「はぐれ刑事純情派」で、ノーネクタイに地味なスーツ姿で冴えない風貌も、捜査においては妥協を許さないベテラン刑事「やっさん」こと、安浦刑事を演じられると、
2005年まで、実に18年にわたるロングランとなり、またまた、ブレイクされています。
ちなみに、藤田さんいわく、
なんや知らんうちに、長続き
と、当初は、派手な演出がない作品だったことから、ヒットしないだろうと思っていたそうですが、「てなもんや三度笠」の時と同様、見事に藤田さんの予想は外れ、大ヒットとなったのでした♪
「はぐれ刑事純情派」より。(左から)深江卓次さん、梅宮辰夫さん、藤田さん、岡本麗さん、ぼんちおさむさん。
剣客商売
また、藤田さんは、1998年(藤田さん65歳)には、「剣客商売」で、60歳に近い年齢でありながら、江戸屈指の剣の達人で、40歳も年下の息子よりも若い娘を妻にし、善でも悪でも来るものすべて受け入れる度量を持つ、秋山小兵衛役を演じられているのですが、これまた、2010年まで続くロングヒットとなっています。
剣客商売より。藤田さんと渡部篤郎さん。
ちなみに、藤田さんがこの作品のオファーを受けた時、ちょうど、50代で最も充実した時期を過ごし、この先何をしたらいいか迷い、頭の中が真っ白になっていた時期だったそうで、
役者人生の中で、自分のやりたい役にめぐりあえるというのは、なかなか少ないですから
と、このドラマに巡り会えた喜びを語っておられました。
出演作品(テレビドラマ)
それでは、ここで、藤田さんさんの主な出演作品をご紹介しましょう。
テレビドラマでは、
1959年「東西とーざい」
1960年「しゃっくり寛太」
1961年「あしあと」
1962年「泥棒と令嬢」
1963年「法善寺横丁」
1964年「こんにちは幸福さん」
「法善寺横丁」より。藤田さん、浪花千栄子さん、ミヤコ蝶々さん、曾我廼家明蝶さん。
1965年「生まれる」
1966年「夫婦百景」
1967年「ヘチマくん」
1968年「ざっくばらん」
1969年「雲に乗りたい」
1970年「大変だァ」
「大変だァ」
1971年「あほんだれ一代」
1972年「新・番頭はんと丁稚どん」
1973年「けったいな人びと」
1974年「終点はどこですか」
1975年「続けったいな人びと」
1976年「別れ話」
「けったいな人びと」より。
1977年「河内まんだら」
1978年「埴生の宿」
1979年「京都殺人案内」
1980年「額田女王」
1981年「午後の旅立ち」
1982年「他人家族」
1983年「千利休とその妻たち」
1984年「紙のダイヤモンド」
1986年「男ごころとたらの芽は…」
1988年「ご臨終、です!」
1989年「あやしい家族、です」
1990年「幻の殺意」
「京都殺人案内」より。
1990~1994年「藤田まことの丹下左膳シリーズ」
1992年「ル・マンへ熱き涙を」
1993年「徳川武芸帳 柳生三代の剣」
1995年「海鳴りやまず 八丈鬼火島」
1996年「影武者 織田信長」
1997年「弁慶 怪力無双の荒法師!」
「藤田まことの丹下左膳シリーズ」より。眞野あずささんと藤田さん。
1999年「燃えろ!!ロボコン」
2004年「忠臣蔵」
2005年「世直し順庵!人情剣」
2006年「太閤記〜天下を獲った男・秀吉」
2007年「警視庁捜査ファイル さくら署の女たち」第1話
2008年「佐々木夫妻の仁義なき戦い」
2009年「だましゑ歌麿」
「燃えろ!!ロボコン」より。
出演作品(映画)
映画では、
1961年「出世武士道」
1962年「雲の上団五郎一座」
1963年「てなもんや三度笠」
1964年「赤いダイヤ」
1965年「日本一のゴマすり男」
1966年「日本一のゴリガン男」
「赤いダイヤ」より。
1967年「幕末てなもんや大騒動」
1968年「空想天国」
1969年「愛のきずな」
1970年「日本一のヤクザ男」
1971年「西のペテン師東のサギ師」
1972年「喜劇 泥棒大家族 天下を盗る」
「愛のきずな」より。
1979年「闇の狩人」
1980年「わるいやつら」
1981年「炎のごとく」
1982年「野獣刑事」
1983年「積木くずし」
1984年「必殺! THE HISSATSU」
「積木くずし」より。
1985年「必殺! ブラウン館の怪物たち」
1986年「必殺! III 裏か表か」
1987年「必殺4 恨みはらします」
1989年「はぐれ刑事純情派」
1991年「必殺!5 黄金の血」
1996年「必殺! 主水死す」
「はぐれ刑事純情派」より。
1999年「必殺! 三味線屋・勇次」
2000年「京極夏彦 『怪』『七人みさき』」
2002年「突入せよ! あさま山荘事件」
2006年「大奥」
2007年「椿三十郎」
2008年「明日への遺言」
「明日への遺言」より。
ほか、数多くの作品に出演されています。
また、1993~1994年には、養命酒のCMにも出演されています。
歌手としても
ところで、10代の頃、歌手を目指していた藤田さんは、俳優業のかたわら、歌手としても活動されており、1961年にファーストシングル「御堂筋/ちゅうちゅうたこ焼」をリリースされると、
「御堂筋/ちゅうちゅうたこ焼」
1962年には、自身が主演を務めた時代劇コメディ「てなもんや三度笠」の主題歌「てなもんや三度笠」、1963年には、楠トシエさんとのデュエット曲「スチョチョン節」をリリースされ、
「てなもんや三度笠」
1964年には、「てなもんや三度笠」「スットントロリコなぜか気があうウマがあう」「てなもんや数え唄」の3曲入りのフォノシート(簡易なレコード)がヒットを記録しています。
また、そのほかにも、当時、人気を博していた女性デュオ「ピーナッツ」とのデュエット曲「赤いダイヤ/好きになっちゃった」(1964年の映画主題歌)
「赤いダイヤ/好きになっちゃった」
「どえらい奴/お馬の唄」
「梅新ブルース/競馬音頭」
「呑まんとおられへん」
「残酷行進曲」
「ひまができたら」(楠トシエさんとのデュエット)
「おそ松くんのうた2」(アニメ「おそ松くん」のオープニングテーマ曲)
「梅新ブルース/競馬音頭」
など、次々とリリースされると、
1971年には、藤田さん自身が作詞・作曲を手がけ、大阪・淀川沿いの歓楽街を歌った「十三(じゅうそう)の夜」が、自身最高となるヒットを記録されています。
「十三(じゅうそう)の夜」
以降は円熟味を増し、演歌系の曲が多くなるも、1978年にリリースした「おっさんのバラード」はアナーキーな歌詞の中にもユーモアがたっぷり散りばめられた異色作となっています。
「藤田まことの嫁の借金は30億円?結婚式は無断CMでタダだった!」に続く
https://www.youtube.com/watch?v=m54NHVj2o0E