小松政夫さんとコンビを組み、二人でこたつの上で踊る「電線音頭」で大ブームを巻き起こしつつも、テレビドラマではシリアスな演技もこなしていた、伊東四朗(いとう しろう)さんですが、三宅裕司さんとの出会いで、再び、「喜劇役者」としての血が騒ぎはじめます。

「伊東四朗は電線音頭ブレイク真っ最中にシリアスなオファーが来ていた!」からの続き

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三宅裕司との出会い

シリアスな役もこなせる役者として、テレビドラマや映画にひっぱりだことなった伊東さんですが、やはり、コメディへのこだわりも強く、1984年には、三宅裕司さんのコント番組「いい加減にします!」にゲストとして出演されると、

(この時、伊東さんは、三宅さんを知らなかったそうです)

三宅さんが殺人容疑者、伊東さんが検事と弁護士の言い分を聞くたびにコロコロと態度を変える裁判長を演じた、「法廷の攻防」というコントを披露されているのですが、

実は、多忙だったお二人は、スケジュールが合わなくてリハーサルができず、事前に台本を渡されただけで、なんと、初対面で本番で一発勝負。

にもかかわらず、本番では、お二人の呼吸がピッタリと合い、収録は1回でOKとなったのだそうです。

三宅裕司との舞台「いい加減にしてみました」が人気を博す

これに手応えを感じた三宅さんは、次の週も、またその次の週も伊東さんをゲストで呼び、とうとう伊東さんはレギュラーとして出演するようになったそうですが、

伊東さんは、三宅さんとのコントがあまりにも楽しかったことから、

今度舞台でもう一度一緒にやろうよ

と、三宅さんを誘ったそうで、1997年には、「いい加減にします!」のノリを持ち込んだ舞台「いい加減にしてみました」を上演。

そして、2004年には、家族みんなが一緒に笑って楽しめる典型的な喜劇・軽演劇の舞台「伊東四朗一座 〜旗揚げ解散公演」を上演されると、

(伊東さんと三宅さんのほか、ラサール石井さん、小宮孝泰さん、小倉久寛さん、東貴博さん、春風亭昇太さんらが出演 )


伊東四朗一座 ~旗揚げ解散公演~ 喜劇 熱海迷宮事件

この公演は、当初は、その名前通り、1回きりの予定だったそうですが、当日券を求めるお客さんであふれかえるほどの人気を博したため、翌年の2005年には、「伊東四朗一座 〜急遽再結成公演〜」を上演。(ここから渡辺正行さんも参加)


伊東四朗一座 ~急遽 再結成公演~ 喜劇 芸人誕生物

2006年、2007年は、伊東さんが多忙で参加できなかったことから、「熱海五郎一座」(由来は「伊東」の手前で「熱海」、「四朗」の次で「五郎」)として公演されると、

2008年には、再び伊東さんが加わり、「伊東四朗一座」として公演。


伊東四朗一座~帰ってきた座長奮闘公演~ 「喜劇 俺たちに品格はない」

2009年と2011年には「伊東四朗一座・熱海五郎一座合同公演」として上演されています。


伊東四朗一座・熱海五郎一座 合同公演「喜劇 日本映画頂上決戦~銀幕の掟をぶっとばせ!~」

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80歳で「伊東四朗 魔がさした記念コントライブ『死ぬか生きるか!』」を開催

そんな伊東さんと三宅さんは、2018年2月には、「伊東四朗 魔がさした記念コントライブ『死ぬか生きるか!』」を開催されているのですが、

開幕に先駆け、1月31日に行われた囲み取材では、伊東さんと三宅さんお二人そろって出席され、

三宅さんが、

伊東さんが80歳になられるので、コントを忘れてもらっちゃ困るなということで……

と、伊東さんに企画を持ちかけたことを明かすと、

伊東さんは、

(三宅に)芝居かコントどっちがいいか聞かれて、大変なほうを選んじゃった。タイトルの通り、まさに魔が差したんです

と、今回の公演のタイトルにもなった、出演経緯について明かされ、

伊東さんが、

例えばゲストの女優さんが何を言っても絶対に拾って反応してくれる安心感があります。耳がいいってことなんだろうな

と、三宅さんを称賛すると、

三宅さんも、

子供から大人までが一緒に笑える“わかりやすい笑い”を追及する姿勢は変わっておられません。僕はそれをずっと教えていただいてきたので、また一緒にできるのがうれしいです

と感慨深げに語っておられました。


伊東四朗 魔がさした記念コントライブ 「死ぬか生きるか!」」の囲み取材より。伊東さん(左)と三宅裕司さん(右)。

ちなみに、伊東さんは、別のインタビューでは、

去年(2017年)、三宅さんから電話があったんです、いつもの口調で“伊東さん、久しぶりに舞台をやりましょうよ”と言う。80歳を過ぎた私に何を言ってるんだと思い、もちろん、断ろうと思いました。

すると三宅さんが畳みかけて聞いてきたんです。“ところで、芝居がいいですか、コントがいいですか?”。それで“コントがいい”と答えてしまったんです……。電話を切ってから“えーっ、俺、なんで言っちゃったんだろう”と頭を抱えました。

コントはハードなんですよ。芝居は登場人物も多いし、台詞がばらけるから負担は減りますがコントはそうはいかない。基本的に三宅さんと私のふたりっきりですし、台詞が多いから大変なんです。

稽古中も、周りに聞こえないようブツブツと愚痴を言っていました。ところが家では声に出ていたらしく“そんなこと言わないの”と女房に叱られました。

と、語っており、やはり、伊東さんは、根っからのコメディアンのようです♪

「伊東四朗の妻は?息子の伊東孝明を溺愛して盗撮してた?」に続く

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