2013年10月8日、元交際相手の女子高校生にストーカー行為を繰り返した末に刺殺するという事件(「三鷹ストーカー殺人事件」)が起こっているのですが、この被害者の女子高校生が、倉本聰(くらもと そう)さんの姪の娘(姉の孫)だったことが判明しています。今回は、「三鷹ストーカー殺人事件」とは一体どんな事件だったのか、ご紹介します。

「倉本聰は「やすらぎの刻~道」の脚本5,500枚を撮影前に完成させていた!」からの続き

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被害者はフェイスブックで池永容疑者と出会っていた

2011年7月頃、東京在住の女子高生(高校1年生)・鈴木沙彩さんは、関西在住の池永チャールス・トーマス容疑者とフェイスブックを通じて知り合っているのですが、

池永容疑者は、フィリピンと日本人のハーフで、高校卒業後は、京都に住み、フリーターをしているにもかかわらず、フェイスブックでは、南米ハーフで英語が堪能、立命館大学(関西の有名私立大学)の大学生だと偽っていたそうで、鈴木さんは、その言葉を信じ、メッセージの交換を開始。

その年のクリスマスに、池永容疑者が鈴木さんに会いに東京に行ったことから、交際が始まります。

恵まれた環境で育った被害者と恵まれない環境で育った加害者

ちなみに、鈴木さんは、お母さんが画家、親戚には倉本さんほか現代美術家・高松次郎さんがいる、芸術一家で育ち、小学校から私立の一貫校に入学すると、学校での成績は「オール5」と優秀で、

さらには、小学校5年生で芸能プロダクションにスカウトされ、映画「冷たい部屋」で女優デビューすると、2012年には、「浅見光彦シリーズ第44弾 砂冥宮」に出演するなど、絵に描いたような恵まれた環境で育っているのですが、


倉本さんの姪の娘(姉の孫)、鈴木沙彩さん。

一方、池永容疑者はというと、4歳の時に両親が離婚し、その後はフィリピン人の母親に育てられると、クラブでホステスをしていた母親は、次々と相手を変えては家に連れ込んでおり、

池永容疑者は、その母親の交際相手から虐待されるほか、母親からも育児放棄されるなど、荒んだ家庭で育ったそうで、そんな自身の恵まれない家庭環境のことを鈴木さんに話したところ、

鈴木さんから、

家族が愛してくれないなら、私が(あなたに)欠けている愛情を満たしてあげる

と、言われたことで、鈴木さんに愛情を抱くようになります。

そして、鈴木さんにのめり込むと、頻繁に鈴木さんに会いに東京へ行き、2012年5月のゴールデンウィークには、鈴木さんの両親にも交際の報告をしたのでした。

(男女の関係になったのは7月頃だったそうです)


池永チャールス・トーマス容疑者と鈴木沙彩さん。

きっかけは池永容疑者の独りよがりの行動

ただ、やがて、

嘘をつきつづけて、このままうまくいくとは思っておりませんでした。本当のことを言えなかったのは、見下されると思っていたから。いつか嘘が発覚する。ならば、アメリカへ行って自然消滅させようと思ったのです

と、二人の距離が近づけば近づくほど、池永容疑者は、鈴木さんとの関係に不安を感じるようになり、2012年9月、突然、「留学する」と言って、アメリカへ。

(アメリカでは、ロサンゼルスに親戚がいたことから、そこから学校に通ったそうです)

そして、アメリカ滞在中、池永容疑者は、鈴木さんの別れを惜しむ気持ちにつけこみ、性的な写真を何枚も送らせるのですが、その一方で、現地で知り合った女性と交際し、スカイプでそのことを鈴木さんに話したり、パソコンを通して、交際相手の女性から鈴木さんに挨拶させて、鈴木さんの心をかき乱す行動を取るほか、

留学はたったの3ヶ月だったにもかかわらず、一時帰国と偽って帰国し、鈴木さんと会うと、「別れよう」と切り出すなど、鈴木さんの愛情を確かめる行動を繰り返します。

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被害者は恐喝されたうえ強姦されていた

そんなことから、やがて、鈴木さんの池永容疑者に対する気持ちは冷めていき、

ついに、2013年初め、鈴木さんが、

私、気になる男性ができたの

と、池永容疑者に告げると、

池永容疑者は激しく動揺し、鈴木さんを思いとどまらせるために、鈴木さんがかつて送ったプライベート写真をネタに、ばらまかれたくなければ自分と会え、と恐喝を始めます。

そのため、同年3月、鈴木さんは、クッキーを持って、大阪の池永容疑者のアパートを訪れたそうですが(映像を消してほしいと頼んだそうです)、池永容疑者は鈴木さんのよそよそしい態度に不安を感じ、映像を消すふりだけをして、鈴木さんに手錠をはめて強姦。

この一件で、鈴木さんは、はっきりと池永容疑者に絶縁を告げるのですが・・・

「倉本聰の姪っ子の娘(姉の孫)は警察に相談した当日に殺害されていた!」に続く

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