若い頃は、トップアイドル「キャンディーズ」とし絶大な人気を博すと、一旦は引退するも、まもなく女優として芸能界に復帰し、以来40年以上に渡って活躍されている、伊藤蘭(いとう らん)さん。今回は、そんな伊藤さんのデビューからの出演作品を画像を交えてご紹介します。

「伊藤蘭が「キャンディーズ」を解散したかった理由とは?」からの続き

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映画「ヒポクラテスたち」で女優として芸能界に復帰

1978年に「キャンディーズ」が解散した後は、旅行に行ったり、映画を観たり、免許を取りに行ったりと、それまでできなかった「普通の女の子の生活」を満喫していた伊藤さんですが、

そんな楽しい日々を送る中、昔から演劇が好きだったことや、「キャンディーズ」時代、「8時だョ!全員集合」などで寸劇やコントをしたことが楽しかったことなど、燃焼しきれていない演技への気持ちが残っていることに気づき、新しい世界に入るという覚悟で芸能界復帰を決意したそうで、

「キャンディーズ」解散から1年半後の1980年、映画「ヒポクラテスたち」で、本格的に女優として芸能界に復帰すると、いきなり、「第2回ヨコハマ映画祭」で助演女優賞を受賞。


「ヒポクラテスたち」より。伊藤さんと古尾谷雅人さん。

また、翌年の1981年には、野田秀樹さんの「夢の遊眠社」の舞台「少年狩り」で、「第19回ゴールデン・アロー賞新人賞」を受賞するなど、女優として、華々しいスタートを切られています。

(以降、伊藤さんは、「夢の遊眠社」の舞台で主演を務められています)


舞台「少年狩り」より。

ただ、芸能界復帰に関しては、周囲からの冷たい視線を感じたこともあったそうで、それでも、伊藤さんは、

でも、冷たい目で見られてもしょうがないし、認めてもらえるまで頑張ろうと思いました。復帰後、テレビドラマや夢の遊眠社の舞台に出していただきました。

疾走感のある演劇家・野田秀樹さんの舞台は言葉が美しくて、魅力的でした。舞台はファンの方も来てくれましたが、温かい目線と共に「どうなんだろう?」というような視線も感じて、逆に頑張れたこともあります。

と、語っておられます。

出演作品(映画)

それではここで、伊藤さんのデビューからの主な出演作品をご紹介しましょう。

映画では、

1980年「ヒポクラテスたち」
     「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」
1981年「俺とあいつの物語」
2013年「少年H」
     「くじけないで」
2018年「祈りの幕が下りる時」


「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」より。渥美清さんと伊藤さん。

出演作品(テレビドラマ)

テレビドラマでは、

1980年「春のささやき」
1981年「万葉の娘たち」
1982年「あんちゃん」
1983年「事件記者チャボ!」
1984年「迷惑かけてありがとう」


「春のささやき」より。伊藤さんと根津甚八さん。

1984~1988年「オレゴンから愛シリーズ」
1986年「誇りの報酬」第25話-第49話
1987年「女たちの森」
1988年「うさぎの休日」
1989年「京都グルメ旅行殺人事件」


「京都グルメ旅行殺人事件」より。

1990年「完全犯罪研究室」
1991年「黄金を抱いて翔べ」
1992年「望遠鏡の中の女」
1993年「懐かしい骨」
1994年「恋文」


「完全犯罪研究室」より。

1995年「京都・グアムミステリーツアー」
1996年「尽くす女」
1998年「身辺警護官」
1999年「九門法律相談所(11)出世払い裁判」
2000年「逆転有罪」

2001年「切り裂かれた天使」
2002年「鉄道員(ぽっぽや/青春編」
2003年 NHK連続テレビ小説「こころ」
2004年「新しい風」
2005年「ドクターヘリ 救急外科医 若月灯子」


NHK連続テレビ小説「こころ」より。(左から)黒川智花さん、伊藤さん、中越典子さん。

2006年「愛と死をみつめて」
2007年「ベビーシッターの危険な好奇心」
2008年「風のガーデン」
2010年「旅する夫婦」
2011年「DOCTORS〜最強の名医〜 第1シリーズ」


「DOCTORS〜最強の名医〜 第1シリーズ」より。(左から)沢村一樹さん、伊藤さん、敦士さん。

2013年「DOCTORS〜最強の名医〜 第2シリーズ」
2014年「「黄金のバンタム」を破った男〜ファイティング原田物語〜」
2015年「DOCTORS〜最強の名医〜 第3シリーズ」
2016年「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」
2017年「4号警備」
2018年「あまんじゃく」


「あまんじゃく」より。

ほか、数多くの作品に出演されています。

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映画「少年H」では夫・水谷豊と28年ぶりの共演

ところで、伊藤さんは、2013年、妹尾河童さんの自伝的小説を原作とする映画「少年H」で、ご主人の水谷豊さんと共に、主人公の少年・妹尾肇の両親(母親・敏子と父親・盛夫)を演じ、28年ぶりの夫婦共演となったことで話題を集めたのですが、


「少年H」より。(左から)花田優里音ちゃん、伊藤さん、水谷豊さん、吉岡竜輝くん。

水谷さんが、

今までも蘭さんの舞台や映像を観てきて、その都度、感激しているんです。今回も、僕からは変に口を出さない方がいいだろうと思っていたんですが、出来上がった作品を観て、「ああ、やっぱり、口を出さなくてよかったな」と思ったぐらいです(笑)

こういう仕事ですから、もしかしたら、話し合ったり、前の日に翌日のリハーサルすることもあるんだろうかと思っていたんですけど、それも全くなかったですしね。

と、言うと、

伊藤さんも、

たぶん長年、一緒にいることで、俳優としての在り方みたいなことが自分では知らず知らず、無意識のうちに影響を受けているんじゃないかと思うんです。それがどういう形になって出ているのかは分からないんですけど、俳優さんとして本当に尊敬しています。

最初、共演を想像したときは「一緒に芝居ができるのか?」と、一瞬、不安が頭をよぎったんです。だけどその気持ちとは裏腹に、現場に入ったら本当に自然体でいられました。それはちょっと不思議なくらい安心できました。

と、言い、

お二人共、お互いをリスペクトするコメントをされています。

また、強い信念に従い、まっすぐに突き進む敏子と、そんな敏子を大きな愛で包み込む、繊細で一途な盛夫は、「まるで自分たち夫婦のようだった」ともおっしゃっており、今回の作品でも、プライベートの仲の良さがにじみ出ていたようです♪

「伊藤蘭の旦那・水谷豊は「キャンディーズ」のファンだった!」に続く

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