2度の「日本レコード大賞」受賞に加え、「NHK紅白歌合戦」連続16回出場という記録を打ち立てるなど、数々の偉業を成し遂げた、橋幸夫(はし ゆきお)さんも、1970年代になると、次第に人気が低迷するのですが、1980年代、ぼんちおさむさんと清水アキラさんによるモノマネで、見事、再ブレイクを果たされています。

「橋幸夫は昔暴漢に襲われ軍刀で背中を刺されていた!」からの続き

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「佐川急便」創業社長の出資でレコード会社「リバスター音楽産業株式会社」を設立

歌手として人気を博し、第一線で活躍していた橋さんですが、デビューから10年を迎えた頃あたりから、次第に、人気が低迷。

橋さんによると、何を出してもヒットしなくなったことから、被写体でいることが辛くなるほどのスランプに陥ったそうで、

歌手って死ぬまで歌手なんですよ。野球選手なら、引退後はコーチになって、監督になってとレールがあるのに、僕らにはそういうものがない。それがすごい不満だった。だから自分で、その道を作ってみたかった。

と、1983年には、レコード会社「リバスター音楽産業株式会社」を設立されます。

というのも、「佐川急便」の創業者の佐川清さんが橋さんの熱烈なファンで、橋さんの後援会会長も務められていたことから、佐川さんに出資してもらったそうで、佐川さんが社長、橋さんが副社長を務められたそうで、

橋さんは、毎朝9時に会社へ行き、名刺を配ってと、タレント活動とは異なるこの仕事が、新鮮でとても楽しかったそうですが・・・

「東京佐川急便事件」後は「ビクター」に戻って歌手に復帰

それから10年後の1993年、「東京佐川急便事件」(東京佐川急便を巡る汚職事件)が発覚し、頓挫。

橋さんは、一旦、離れていた「ビクター」に戻り、再び歌手に復帰されたそうで、

その時に何ができるかっていったら、また歌い手に戻るしかなかったんですよね。でも、その体験をして、歌に対する意識が随分変わっていたんです。ちょっと離れたことで、歌うっていうことが、どれほど人に影響を与えるかって学べたんです。

歌ってやっぱり、人生そのものの中にみんな入っていると思うんですよ。当時は、集団就職で故郷を離れざるをえなかった人たちが、歌に励まされたり、歌を聞いて、転職を決意した人がいたり、自殺を思いとどまった人もいると思うんです。

歌っている時って、見えなかったんですよ。そういう人たちがいるってことが。それが一度、離れてみてわかったことですね。それからは歌うことが僕にとって、一番のテーマ。

と、語っておられます。

ぼんちおさむや清水アキラにモノマネされてバラエティでブレイク

とはいえ、1980~1982年には、「ツービート」「B&B」「紳助・竜介」「ザ・ぼんち」ら漫才コンビが人気を博すなど、漫才ブームが到来し、

「ザ・ぼんち」ぼんちおさむさんが、首を傾け、口元を寄せながら「潮来笠」を歌い、「あれ~」と首をかしげる、橋さんのモノマネを頻繁に披露したことから、歌手として人気が低迷していた橋さんは、再び脚光を浴びており、

1981年には、これを活かし、ぼんちおさむさんが橋さんのマネをする時の「あれ~」のポーズを、逆に橋さん本人がサンヨー食品のCMで演じ、逆パロディとしても話題に。

そして、その後も、ものまねタレントの清水アキラさんが、橋さんのモノマネをするようになったことから、橋さんは、バラエティ番組にも頻繁に出演するようになり、橋さんを知らない若い世代にも知名度が浸透しています。


橋さんの「恋のメキシカンロック」のモノマネをする清水アキラさん。

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「あまちゃん」には橋幸夫(本人)役で出演

また、橋さんは、2013年、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」で、ヒロインの祖母・夏ばっぱ(宮本信子さん)が、若い頃に地元で出会い、憧れた歌手、橋幸夫(本人)役で出演されているのですが、


「あまちゃん」より。宮本信子さんと橋さん。

回想シーンの中では、若き日の橋さん役で登場した、清水アキラさんの息子・清水良太郎さんも、橋さんのモノマネをしたことから、話題となったのですが、


「あまちゃん」より。のん(当時は能年玲奈)さんと清水良太郎さん。

橋さんは、モノマネされることについて、

「ザ・ぼんち」、彼らには何回も会いましたけど、「そんなに、俺、首曲げてる?」って聞いたことがあったんです。そうしたら、彼らに「曲げてますよ」って言われたりしてね(笑)

いろいろエピソードがありますよ。その後、僕のモノマネは清水アキラ君がされるようになっていきます。モノマネされるってことは結構ありがたいというか、うれしいことなんですよね。

と、語っておられました♪

「橋幸夫の元嫁は元日本航空の国際線客室乗務員!」に続く

橋さんのモノマネをする清水アキラさん↓(もはや橋さんではないですが、面白すぎますw)

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