30代を過ぎて仕事が激減し、小さな役をコツコツとこなしている時、女優の若尾文子さんに勧められ、舞台に活動の場を移していた、草刈正雄(くさかり まさお)さんですが、そんな中、再び運が巡ってきます。

「草刈正雄は30代になり仕事が激減していた!」からの続き

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三谷幸喜の舞台「君となら」で情けない親父の役

30代になって映画の仕事が激減したことから、若尾文子さんの助言に従い、舞台に活動の場を移していた草刈さんですが、

舞台ではそれなりに充実感を得るも、映画への未練が断ち切れなかったそうで、そんなモヤモヤした気持ちのまま、50代も過ぎていったといいます。

そんな中、2014年、62歳の時、脚本家の三谷幸喜さんから、下町のなさけない理髪店の親父の役(舞台「君となら」)というオファーがあったそうで、ずっと二枚目俳優としてやってきた草刈さんとしては、正直、「なんで僕?」と思ったそうです。

(初演では、角野卓造さんが演じていたそうです)

ただ、三谷さんが、自身の芝居を相当たくさん見たうえで、あえてオファーしてくれたことを知ると、これまでの二枚目のレッテル(?)を剥がしたかったこともあり、見事、ダンディな姿からにじみ出る滑稽さという、草刈さんならではの新境地を開拓。三谷さんの期待に応えています。

実は若い頃にNHKドラマ「十字路」でコメディに目覚めていた

実は、草刈さんは、1978年、鎌田敏夫さん脚本のNHKドラマ「十字路」で、千葉真一さんと共演した際、おしゃべりで朗らか、少し軽薄なセールスマンをコミカルに演じ、この時に、コメディのおもしろさに目覚めていたそうで、

ジーン・ハックマンとアル・パチーノが共演した『スケアクロウ』みたいなロードムービー風のストーリーで、千葉さんが堅物な男で、僕は軽薄な男という設定だったんですけど、自分で“ちょっとズッコケた感じ”を作るのが楽しくなったんです。

同じ頃に映画『火の鳥』に出たときにも市川崑監督から「君はコメディをやったら、面白いかもしれないね」なんて言っていただいて、翌年の『病院坂の首縊りの家』では、原作にない金田一耕助のコメディリリーフみたいな役を僕のためにわざわざ作ってくれたんです

と、語っているのですが、

三谷さんは、そんな若い頃の草刈さんの演技もチェックしていたのかもしれません。

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竹内結子やイモトアヤコとは共演後も親交

ちなみに、この舞台、竹内結子さんとイモトアヤコさんが主演で、草刈さんは、そんな二人の脇を固める存在として出演しているのですが、竹内さんやイモトさんら出演者とはその後もプライベートで親交があったようで、

2016年には、イモトさんが自身のブログで、草刈さんをはじめ、家族を演じた共演者と一緒にバーベキューや花火を楽しんだことを、

草刈お父さんと何回もハグをし、(長野)里美お母さんにゆっくり話しを聞いてもらい、卓球では結子お姉ちゃんのとんでもないスマッシュをうけ、、、楽しい会になりましたとさ

と、綴っています。

「草刈正雄はNHK大河ドラマ「真田丸」で再ブレイクしていた!」に続く


「君となら」より。草刈さんと竹内結子さん。

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