打撃成績が下降の一途をたどり、シーズン終盤の9月中旬頃には、「新人王」は絶望的だと言われた、田淵幸一(たぶち こういち)さんですが、そんな中、後藤次男監督の命で、再び、捕手から一塁手に転向すると、その後は、残り15試合で7本塁打と打ちまくり、無理だと思われていた「新人王」を獲得します。

「田淵幸一の新人王は9月中旬の時点では絶望視されていた!」からの続き

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シーズン終盤でホームランを連発していた

田淵さんを捕手で育てたい野田誠三オーナー(阪神電鉄社長)の意向を無視した、後藤次男監督の独断の采配で、捕手から一塁に転向し、本来の打棒を取り戻した田淵さんは、

残り8試合となった10月11日の巨人26回戦(後楽園)では、堀内投手から17号3ラン、10月12日の大洋26回戦(川崎)では、鬼頭投手から18号2ラン、10月15日の中日24回戦(中日)では、小川投手から19号ホームランと、ホームランを連発します。

「新人王」は諦めるもホームランは量産しようと考えていた

そして、

あと1本はなんとか打ちたい。ロッテの有藤(通世)が20本打ってますしね。打率(2割2分)が悪すぎますから、新人王の資格はないけれど、ホームランの数だけは誰にも負けたくないんです

と、語った田淵さんは、

10月16日、シーズン最終戦、中日とのダブルヘッダー(甲子園)第1試合では、第1打席は見逃しの三振に倒れるも、4回の第2打席には、門岡投手の初球、外角高めのストレートを、まるでピンポン玉のようにレフト席へ叩き込むと(20号ホームラン)、

続く、6回の第3打席にも、門岡投手が投げた低めのスライダーを、軽々と左中間スタンドに運び(21号ホームラン)、

さらには、第2試合の初回の第1打席にも、水谷寿投手のカーブを狙いすまし、レフトスタンドへホームランしたのでした(22号ホームラン)。

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残り15試合で7ホームランし「新人王」を獲得

そんな田淵さんは、

8月頃は外野にも飛ばない状態で打率も落ちる一方。正直言って諦めていた。もちろん、いまでも打率は2割2分6厘だから新人王は難しいと思うけど、22本のホームランを打てただけでうれしい。他の新人には負けなかったですからね

と、語っていたのですが、

実に、残り15試合で7ホームラン(残り8試合で6ホームラン)という離れ業で、「新人王」に選ばれたのでした。

「田淵幸一は若い頃こめかみに死球を受け4日間意識不明になっていた!」に続く

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