阪神タイガースで活躍していたランディ・メッセンジャー投手が自身の持つ外国人投手球団最多勝記録（１００勝）を塗り替えるのを熱望していたという、ジーン・バッキー（gene bacque）さんですが、奇しくも、メッセンジャー投手が引退表明した翌日に他界されています。
「ジーン･バッキーの死因は？再来日を熱望していた！」からの続き
阪神のメッセンジャー宛に自身を超えるようメッセージを残していた
バッキーさんと交流があったという通信員の丹羽政善さんによると、丹羽さんが最後にバッキーさんと連絡をとったのは、２０１９年３月２８日、阪神タイガースのランディ・メッセンジャー投手が３月２９日のヤクルト戦（京セラドーム）で登板する前夜だったそうですが、
丹羽さんは、バッキーさんから、
１００勝を目標にしてはいけない。私を超えていってほしい
という、メッセンジャー投手宛のメッセージを託されていたといいます。
（メッセンジャー投手は、バッキーさんが持つ外国人投手球団最多勝記録（１００勝）目前でした）
通信員の丹羽政善がメッセンジャーの引退を知らせるメールをするも音沙汰がなかった
ただ、それ以来、やり取りがなくなっていたそうで、２０１９年９月１３日、メッセンジャー投手が引退を表明したため、丹羽さんは、バッキーさんにそのことを知らせようとメールをしたそうですが・・・
いつもはすぐに返事をくれていたにもかかわらず、音沙汰がなかったのだそうです。
そこで、嫌な予感がして電話をかけようとしたそうですが、なぜか電話番号が見つからず、バッキーさんの自宅の近所に住むバッキーさんの娘さんに連絡すると、
（前年の２０１８年３月に、バッキーさんの自宅に取材に訪れた際、娘さんや孫とも食事をし、その時、電話番号を交換していたそうです）
娘さんから、
合併症を併発し、父は今、話せないの・・・
という、ショートメールが届いたそうで、
丹羽さんが呆然としていると、続いて、
今日、（バッキーさんは）ホスピスに移った
という、メールが届いたのだそうです。
ジーン・バッキーの家族から危篤状態にあるとのメールを受け取っていた
実は、丹羽さんは、バッキーさんが、２０１８年４月に膀胱ガンの手術を受け、同年５月には、手術が無事に成功し、ガン細胞は全て取り除いたという内容の、快気メールを受け取っていたそうで、
以来、何度かやりとりをしていたそうですが、病気の話は一切なかったことから、バッキーさんは、元気にされているものと思っていたのだそうです。
（母校（ルイジアナ州立大ラファイエット校）の試合を、ヤンキースなどで活躍した後輩のロン・ギドリー氏と一緒に観戦したときの写真が送られてきたこともあったそうです）
しかし、９月１４日早朝（米中部時間では午前８時３１分）、バッキーさんの家族から、
悲しい知らせだけど、私の父、ジーン・バッキーの状況のお伝えします
今は静かに、神に呼ばれ、亡くなった母のところへ行くことを待っています
父のために祈りをささげてくれたすべての方にお礼を申し上げます。永遠にバッキーは阪神のレジェンドです
と、バッキーさんが危篤状態にあることを知らせるメールが届いたのだそうです。
ジーン・バッキーの家族から王貞治に連絡して欲しいと依頼されるも間に合わず死去していた
そして、その後のやり取りの中で、
バッキーさんの家族から、
よろしければ、父が何度も思い出話をしていた王貞治さんに連絡をしてもらえますか。もう、メッセージを読むことはできませんが、耳元で話しかければ、分かるかもしれません
という、ショートメールが届いたそうです。
ただ、それからほとんど間を置かず、米中部時間の午前１１時６分、今、亡くなったというメールを受け取ったのだそうです。
ジーン・バッキーの訃報に接したランディ・メッセンジャーのコメント
ちなみに、メッセンジャーさんは、バッキーさんが持つ外国人投手球団最多勝記録（１００勝）まで残り２勝というところで引退となっているのですが、
メッセンジャーさんは、
多分だけどジーンの娘さんが、彼が亡くなったことを誰よりも先に、僕と妻に伝えてくれた。彼にとってそれだけ僕らの存在が大きかった思うんだ。僕らは今までたくさん交流することができた。
それによりジーンが僕の一番のファンになってくれて、彼の記録を僕が抜くことを本当に楽しみにしてくれていたんだ
（バッキーさんの娘さんに対し）これも多分だけど、ジーンが阪神で活躍したときというのは、彼女は小さかったから記憶ははっきりしていないと思うんだ。
でも、僕がジーンと交流する中で、彼の記録に挑戦し、近づいていったことで、いかにジーン・バッキーというピッチャーが偉大だったのかを理解してくれたんじゃないかと思う。僕がその役割を果たしていると思うと不思議な感じだよ
（バッキーさんの通算勝利数100を超えられなかったことに対し）それも含めて野球だからね。ただ、娘さんがすぐに連絡をしてくれたことを誇りに思っているんだ
と、コメントしています。
