10代の頃は幼少期から続いていた厳しい稽古に反発するも、偶然、祖父・十一代目市川團十郎さんが「勧進帳」の弁慶役を演じているフィルムを観て感銘を受け、歌舞伎に打ち込むようになったという、十三代目市川團十郎白猿(じゅうさんだいめ いちかわ だんじゅうろう はくえん)さんは、その後、おじいさん譲りの抜群のルックスで、五代目尾上菊之助さん、二代目尾上辰之助(現・四代目尾上松緑)さんと共に「平成の三之助」と呼ばれて人気を博すほか、海外公演も成功させます。

「市川團十郎(13代目)の家系図は?本名は?屋号は?」からの続き

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七代目市川新之助時代には、五代目尾上菊之助、二代目尾上辰之助と共に「平成の三之助」と呼ばれて人気を博す

團十郎(当時は七代目市川新之助)さんは、2000年、歌舞伎座「源氏物語」で光源氏を演じているのですが、紫の上を五代目尾上菊之助さん、頭中将役を二代目尾上辰之助(現・四代目尾上松緑)さんが演じたことから、3人で「平成の三之助」と呼ばれて人気を博し、新たな歌舞伎ブームを巻き起こしています。

(会場は連日満員、チケットは発売初日に完売するほどの人気だったそうです)


(左から)二代目尾上辰之助(現・四代目尾上松緑)さん、七代目市川新之助(現・十三代目市川團十郎)さん、五代目尾上菊之助さん。

フランス・パリのシャイヨー宮劇場で十一代目市川海老蔵襲名披露公演を行い絶賛されていた

また、2004年5月には、歌舞伎座「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」の花川戸助六役、「暫(しばらく)」の鎌倉権五郎ほかで、十一代目市川海老蔵を襲名し、

同年10月、フランス・パリのシャイヨー宮劇場での「市川新之助改メ十一代目市川海老蔵襲名披露フランス公演」では、尾上菊之助さんとのコンビで演じた「鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)」などが絶賛されています。

ちなみに、この「海老蔵襲名披露公演」には、フランス政財界トップも観劇するほか、世界の5大クオリティペーパーの一つ「ル・モンド」紙が一面全面を使って、團十郎(当時は市川海老蔵)さんについて、「17世紀末以来の日本の伝統的演劇の中で名をとどろかせてきた一族の出身」「26歳のスター」「若く美男で特に『必殺の視線』を持っている」などと報じ、現地でも大きな話題を呼びました。

(同年5月31日~6月11日にはイギリス・サドラーズ・ウェルズ劇場、同年6月15日~18日にはオランダ・アムステルダム市立劇場でも公演しているのですが、サドラーズ・ウェルズ劇場の公演は、パリ・シャイヨー宮劇場公演の千秋楽に劇場の関係者が直々に楽屋を訪れてきてオファーを受けたそうです)

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パリ・オペラ座(ガルニエ)で初の歌舞伎公演を父・十二代目市川團十郎と共に実現させ絶賛されていた

そして、2007年3月には、ザルツブルク音楽祭総監督やパリ国立オペラ総裁などを歴任したジェラール・モルティエ氏の依頼で、パリ・オペラ座(ガルニエ)で初の歌舞伎公演を実現。

成田屋の家の芸である歌舞伎十八番「勧進帳」と「紅葉狩」をお父さんの十二代目市川團十郎さんと共に上演すると、團十郎(当時は十一代目市川海老蔵)さんは、「勧進帳」では武蔵坊弁慶役、「紅葉狩」では舞いを披露し、パリの観客たちに絶賛されています。

(オペラ座では花道は作られず、花道代わりとして、舞台から客席中央通路に行けるようにされたそうです)

「市川團十郎(13代目)の出演舞台ドラマ映画を画像で!」に続く


パリ・オペラ座(ガルニエ)にて「勧進帳」で武蔵坊弁慶に扮する團十郎さん。

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