2012年10月10日、野球日本代表(侍ジャパン)監督に就任すると、11月16日と18日に行われた、国際親善試合のキューバ代表戦では、2戦2勝と幸先の良いスタートを切った、山本浩二(やまもと こうじ)さんは、本番の「第3回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」でも、第1ラウンド(A組)を2勝1敗で2位通過すると、第2ラウンドでは、敗色濃厚だったチャイニーズ・タイペイ戦で、奇跡の逆転勝利を収めています。

井端弘和が起死回生の同点だを打ち手を叩いて喜ぶ山本浩二

「山本浩二は侍ジャパン監督(2012)の親善試合では2戦2勝していた!」に続く

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山本浩二はWBC第1ラウンドは2勝1敗で2位通過していた

「第3回WBC」では、前大会(第2回大会)のベスト12ヶ国(日本、韓国、アメリカ、ベネズエラ、キューバ、ドミニカ共和国、メキシコ、プエルトリコ、オランダ、オーストラリア、中国、イタリア)と、予選を勝ち抜いた4ヶ国で行われているのですが、

(予選は、前大会(第2回大会)で1勝もできなかった4ヶ国(チャイニーズタイペイ(台湾)、カナダ、パナマ、南アフリカ)と招待された16ヶ国(ブラジル、コロンビア、チェコ、フランス、ドイツ、イギリス、イスラエル、ニュージーランド、ニカラグア、フィリピン、タイ)が4組に分かれて予選をし、スペイン、ブラジル、カナダ、チャイニーズタイペイ(台湾)の4ヶ国が予選を勝ち上がっています)

山本さん率いる日本代表(侍ジャパン)は、

第1ラウンドを、

第1戦(ブラジル戦)は、5対3で勝利
第2戦(中国戦)  は、5対2で勝利
第3戦(キューバ戦)は、3対6で敗北

と、2勝1敗で2位通過し、

(1位キューバ、2位日本、3位中国、4位ブラジル)

山本さんは、

第1戦はブラジルでした。負ける相手ではないのですが、相手ピッチャーがよかった。ようやく8回に逆転して勝てました。短期決戦の難しさを感じました。

と、コメントしています。

山本浩二はWBC第2ラウンドは3戦全勝で1位通過していた

そして、

第2ラウンドは、

第1戦(チャイニーズ・タイペイ(台湾)戦)は、4対3で勝利
第2戦(オランダ戦)は、         16対4で勝利
第3戦(オランダ戦)は、         10対6で勝利

と、見事、3戦全勝で1位通過しているのですが、

実は、第1戦のチャイニーズ・タイペイ(台湾)戦は、敗色濃厚な中、奇跡の逆転勝利を収めていました。

山本浩二はWBC第2ラウンド第1戦のチャイニーズ・タイペイ戦で、敗色濃厚な中、奇跡の逆転勝利を収めていた

山本さん率いる侍ジャパン(日本代表)は、第2ラウンド第1戦で、B組1位のチャイニーズ・タイペイと対戦しているのですが、

先発の能見篤史投手が、3回、先頭打者に二塁打を打たれてリズムを崩すと、四死球で二死満塁とし、押し出し四球で、0対1と、先制点を許します。

また、5回には、2番手の攝津正投手が、一死から、林哲エン(リン・ジェシュエン)選手に右翼線を破る二塁打を打たれると、続く彭政閔(ポン・ジェンミン)選手に中前適時打を浴び、0対2とリードを広げられてしまいます。

一方、打撃陣も、2006年にアジア人で初めてMLBで最多勝を取った王建民(ワン・ジエンミン)投手のカットボールがなかなか打てず、7回まで無得点に抑えられます。

それでも、8回表には、先頭の井端弘和選手が中前打、続く内川聖一選手が右前打を放ち、無死一三塁となった場面で、今大会ここまで11打数無安打だった4番の阿部慎之助選手が右前に初安打を放ち1点を返すと、

なおも無死一二塁で糸井嘉男選手の犠牲バントは失敗したものの、一死一二塁で坂本勇人選手が左前に同点の適時打を放ち、2対2に追いつきます。

しかし、直後の8回裏には、田中将大投手が周思齊(ジョウ・スーチー)選手にタイムリーを許し、2対3と再びリードを許してしまいます。

そして、迎えた9回表、一死の場面、鳥谷敬選手が陳鴻文(チェン・ホンウェン)投手から四球で出塁し、山本さんは、グリーンライト(「いつでも走っていい」という意味)のサインを出したそうですが、次の打者・長野久義選手は初球でセンターフライに倒れ、二死と追いこまれてしまいます。

そんな中、続く打者、井端弘和選手が打席に入ると、陳投手が、1球目を投げる前に鳥谷選手に牽制球を一つ入れ、2球目を投げようと足を上げた瞬間、鳥谷選手が二塁に走り、盗塁に成功。

(鳥谷選手は、まだ試合中にもかかわらず、珍しく、派手なガッツポーズをしています)

9回2死で盗塁を成功させる鳥谷敬
WBC第2R第1戦のチャイニーズ・タイペイ戦で9回2死に盗塁を成功させた鳥谷敬選手。

すると、井端選手が起死回生のセンター前ヒットを放って、鳥谷選手が同点のホームを踏み、侍ジャパンは土壇場で3対3の同点に追いついたのでした。

さらに、延長10回には、中田翔選手の犠牲フライで勝ち越しの1点を入れ、侍ジャパンは、4時間37分の激闘の末、4対3でチャイニーズ・タイペイ(台湾)を制したのでした。

ちなみに、山本さんは、

台湾戦では、9回の2アウト、鳥谷に盗塁のサインを出していました。いつでも走っていいというのをグリーンライトというのです。これでした。

そのあと井端。ショートの後ろが空いていると思ったらそこに打った。半分は負けコメントを考えていましたよ。そして10回。中田のホームラン。(←左犠飛ですが、山本さんも興奮して間違えていました)これでいけると思いました。

と、コメントしています。

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WBC第2ラウンド第1戦のチャイニーズ・タイペイ戦2対3のビハインドで迎えた9回2死で盗塁を成功した鳥谷敬のコメント

また、勝利に大きく貢献した鳥谷選手は、著書「明日、野球やめます 選択を正解に導くロジック」で、

(四球で)一塁に歩きながら、試合前のミーティングを思い出す。「抑えの陳鴻文はクイックが遅い」「けん制球は1打席中に1回だけ」打者は長野久義選手、ホームランで逆転の可能性もあるから、自分から動く必要はないなと思った初球、長野選手がセンターフライに倒れた。

「クイックは何秒でしたか?」一塁ベース上でランナーコーチの緒方耕一さんに、クイックの速さを確認する。二死と追い込まれはしたが、この一球で陳鴻文のクイックモーションが情報どおりだということは確認できた。

続く打者は井端弘和さん。とても調子がよくて、この試合でもすでに2本のヒットを放っていた。ヒットならいくらでも打てそうな感じだったので、二塁に行けば1点が取れる、と思った。ベンチからの指示は「行けたら行け」という、いわゆるグリーンライト。

「けん制球が1回きたら、盗塁をしかけよう」心のなかで、そう決めた。井端さんが打席に入り、1球目を投げる前、いきなりそのけん制球がきた。

自分に課した条件が整ってしまった以上、もう余計なことを考える必要はない。リードを取ったあと、気配を悟られないように気をつけながら、左足で何度も足元を掘って体勢を整える。

ピッチャーの足が上がった瞬間、迷いなく二塁へスタートを切った。投球はど真ん中だったが、井端さんも自分がスタートを切ったのを見て、ハッとして打つのをやめたそうだ。

と、綴っています。

「山本浩二はWBC準決勝敗退の責任を全て背負い込んでいた!」に続く

井端弘和が起死回生の同点打を打ち手を叩いて喜ぶ山本浩二
井端弘和選手が起死回生の同点打を打ち手を叩いて喜ぶ山本浩二監督(右端)。

お読みいただきありがとうございました

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