日本人の死生観と美意識を美しい言葉で表現し、「雪国」「伊豆の踊り子」「眠れる美女」など、名作を数多く残した、川端康成(かわばた やすなり)さんですが、
女優の加賀まりこさんが、「川端康成さんに口説かれた」と、テレビ番組で暴露したことで、大きな話題となりました。
今回は、川端康成さんと加賀まりこさんの、出会い、その後の関係について、加賀まりこさんの視点からご紹介します。
「川端康成の妻との馴れ初めは?子供は?従兄弟の娘・政子を養女にしていた!」からの続き
川端康成と加賀まりこの出会いは?
加賀まりこさんは、1965年、川端康成さんの同名小説を原作とする映画「雪国」で、メインキャストの葉子役を演じているのですが、
川端康成さんは、この映画の撮影中、しばしば、撮影所に来ては、じーっと加賀まりこさんだけを見ていたそうで、
偉い人があいさつに来ても一瞥(いちべつ)もせずに加賀まりこさんのことしか見ていなかったことから、
なんと、加賀まりこさんが、川端康成さんに、
気を遣ってよ、みんなあなたに気を遣ってる
と、お説教をしたといいます。
川端康成が加賀まりこを食事に誘っていた
しかし、川端康成さんは、ますます、そんな加賀まりこさんを気に入ったようで、
加賀まりこさんによると、ある日、突然、川端康成さんに、
明日、一緒にご飯を食べませんか
と、誘われたそうで、
加賀まりこさんが、
朝食なら
と、この誘いを受けると、
翌朝、料亭旅館のようなところで、一緒に朝ご飯を食べることになったのだそうです。
川端康成と加賀まりこの関係は?
すると、そこは和室で、加賀まりこさんは、スカート姿で座布団に横座りしていたそうですが、
ある瞬間、スカートが少しめくれてしまうと、
川端康成さんが、
もうちょっと(スカートを)持ち上げて
と、言ってきたそうですが、
加賀まりこさんは、
いやらしくもなんともない。おじいさんだし。朝の光の中で、とても素敵な時間でした
と、語っています。
以降、100人程しか入らない床に座って見るような新宿の芝居小屋にも、加賀まりこさんが出演すると観に来てくれるようになるなど、川端康成さんとは親密な仲になったそうですが、
加賀まりこさんは、
夜は夜で(自分が)いろいろモテるから、おじいさん(川端康成さん)に時間を割いてあげるのは朝しかなかった
と、語っており、
加賀まりこさんにとって、すでに高齢だった川端康成さんは、恋愛対象ではなく、川端康成さんとの肉体関係はきっぱり否定しています。
川端康成が加賀まりこを気に入った理由とは?
ちなみに、加賀まりこさんによると、女優の岸惠子さんから、
川端康成さんが、
あの子は僕のことをふつうに扱う。それがいい
と、言っていたことを聞いたそうですが、
加賀まりこさんとしては意図的にやっていたわけではなかったそうですが、
大物扱いしないから、彼は私と付き合うのが楽だったんだと思う
と、語っています。
「伊豆の踊子」「雪国」「山の音」「古都」など、日本人ならではの感性と鋭い洞察力で、情緒豊かな世界を描いた作品を次々と発表し、日本のみならず、世界的にも高い評価を受けている、川端康成(かわばた やすなり)さん。 そんな川端 …