数多くのテレビドラマや映画で不思議な存在感を放ってきた、岸田今日子(きしだ きょうこ)さんですが、お父さんは、有名な劇作家、お姉さんは児童文学家、従兄弟は特撮ものを中心に活躍した俳優でした。
年齢は?出身は?身長は?本名は?
岸田さんは、1930年4月29日生まれ、
東京府豊多摩郡(現在の東京都杉並区)のご出身、
身長156センチ、
血液型はA型、
学歴は、
立教高等女学校付属尋常小学校
⇒立教高等女学校
⇒飯田高等女学校(現在の長野県飯田風越高等学校)卒業
(戦時中、長野県飯田に疎開されており、疎開中に卒業)
⇒自由学園高校卒業
趣味は、
読書、映画観賞、俳句、園芸、麻雀、オペラ観、
お父さんは、劇作家の岸田國士さん、
お母さんは、翻訳家の岸田秋子さん、
お姉さんは、詩人で童話作家の岸田衿子さん、
従兄弟には、俳優の岸田森さんがいらっしゃいます。
ご両親とお姉さんと。右端が岸田今日子さん。
父親は岸田國士
岸田さんのお父さんは、劇作家・小説家・評論家・翻訳家・演出家で、「文学座」創設者の岸田國士(きしだ くにお)さんです。
岸田國士さん
國士さんは、和歌山県出身の陸軍軍人だった父親・岸田庄蔵さんの長男として誕生し、17歳になると、陸軍中央幼年学校に進学。
ただ、軍隊生活や軍人の気風に反発を覚えるほか、この頃よりフランス文学に興味を持つようになり、陸軍中央幼年学校卒業後、陸軍士官学校を経て少尉に任官し、久留米の「第48歩兵連隊」に配属されるも、文学への思いが捨てきれず、
28歳の時には、軍籍を離れ、東京帝国大学文科大学に選科生として入学すると、フランス文学や近代演劇を学び、29歳の時には渡仏。生活のために、日本大使館や国際連盟事務局に嘱託として勤務しながら、フランス演劇史を研究されます。
そして、32歳の時、お父さんの訃報を受けて帰国すると、以降、戯曲「牛山ホテル」「チロルの秋」や、小説「暖流」「双面神」など、次々と戯曲や小説を発表されるほか、47歳の時には、「文学座」を設立。
そのほか、舞台演出にも携わるなど、日本を代表する劇作家・演出家として活躍されました。
ちなみに、「岸田國士戯曲賞」は、國士さんの業績を顕彰した賞で、「演劇界の芥川賞」と言われています。
(國士さんは、1954年、63歳の時、脳卒中で倒れ、他界されています)
姉は詩人で童話作家の岸田衿子
また、岸田さんは、2人姉妹の次女なのですが、お姉さんは、詩人で童話作家の岸田衿子(きしだ えりこ)さんです。
岸田衿子さん。
衿子さんは、東京芸術大学油絵科卒業後、画家を志されるのですが、肺病を患い、その療養をきっかけに、誌や散文を書き始めたそうで、1955年には、詩集「忘れた秋」を発表されると、以降、詩人、絵本作家(またはその翻訳)として活動。
1973年には、絵本「かえってきたきつね」が「サンケイ児童出版文化賞」の大賞を受賞し、童話作家として注目を集められました。
また、テレビアニメ「世界名作劇場」で放送された、
- アルプスの少女ハイジ(おしえて/まっててごらん)(1974年)
- フランダースの犬(よあけのみち/どこまでもあるこうね)(1975年)
- あらいぐまラスカル(ロックリバーへ/おいでラスカル)(1977年)
- 赤毛のアン(きこえるかしら/さめない夢)(1979年)
など、4作品の主題歌の作詞を手がけられています。
(衿子さんは、2011年、髄膜腫のため、82歳で他界されています)
岸田森は従兄弟
さらに、俳優の岸田森(きしだ しん)さんは、今日子さんの従兄弟です。
岸田森さん。
森さんは、1958年、19歳(大学2年生)の時、俳優を志して大学を中退し、1960年、21歳の時、「文学座附属演劇研究所」に研究生として入団すると、1966年には、「文学座」を退団。
同年、テレビドラマ「氷点」でメインキャストの辻口徹役を演じて注目を集めると、その後は、「愛しの太陽」「伊都子」など、お昼のメロドラマで主人公を務められ、主婦層を中心に人気を博します。
そして、1968年には、「怪奇大作戦」で主人公・牧史郎(まき しろう)役を演じてイメージチェンジを図り、1971年には、映画「呪いの館 血を吸う眼」で吸血鬼役を怪演すると、
「呪いの館 血を吸う眼」より。
同年、特撮ドラマ「帰ってきたウルトラマン」で、主人公・郷秀樹の師で兄代わりでもある、足の悪い元レーサー坂田健役を演じ、その人間味あふれる演技で人気を拡大。
以降、テレビドラマでは、「ファイヤーマン」(1973)、「太陽戦隊サンバルカン」(1981)、映画では、「血を吸う薔薇」(1974)など、特撮ものに数多く出演して強烈な存在感を放ち、今なお、根強いファンに親しまれています。
(森さんは、1981年、食道ガンのため、43歳の若さで他界されています)
「岸田今日子の幼少期は?内気でぼんやりし小5まで割り算ができなかった!」に続く