「超光戦士シャンゼリオン」や「仮面ライダー龍騎」などの特撮テレビドラマで悪のヒーローを演じて、カルト的な人気を誇る、萩野崇(はぎの たかし)さん。そんな萩野さんの「シャンゼリオン」や「仮面ライダー」のエピソードについて調べてみました。
「超光戦士シャンゼリオン」
萩野さんは、1991年、「ルージュの伝言」でテレビドラマデビューされると、その後も、立て続けにテレビドラマに出演されるのですが、人気はぱっとせず・・・
そんな中、テレビドラマ「超光戦士シャンゼリオン」のオーディションの話が舞い込むと、当時、まだ、今よりもずっと社会的地位が低かった特撮に、
とにかくこれをやりたい
と、活路を見出し、オーディションを受けることに。
そして、オーディションで、萩野さんは、候補者の中でも自分の演技が一番!と思うほど自信があったそうですが、演技をするたびに、審査員の偉い人達の反応が微妙に・・・
つまり、当時の萩野さんの演技はまだぎこちなかったそうですが、それでも光るものがあったようで、見事合格されると、1996年、特撮ドラマ「超光戦士シャンゼリオン」の主人公「涼村暁/シャンゼリオン(声)」役に抜擢。
ただ、このシャンゼリオン、ちゃらくてグータラな私立探偵が、偶然、「クリスタルパワー」を浴びて、変身する能力を身に着けたことから、闇の生物と戦うことになるという、これまでにない異色のヒーローで、
正義感や使命感はなく、自分だけ助かろうとしたり、敵味方かまわず平気でだますなど、ありえない行動を連発するダメダメなシャンゼリオンを、萩野さんは人間臭く演じ、新しいタイプのヒーローとして、ドラマとともに、カルト的な人気を獲得したのでした。
「超光戦士シャンゼリオン」より。涼村暁に扮する萩野さん。
仮面ライダー
そんな萩野さんは、2002年には、「仮面ライダー龍騎」で、凶悪殺人犯で脱獄犯でもある「浅倉威/仮面ライダー王蛇」を演じられます。
「仮面ライダー龍騎」は、「仮面ライダークウガ」(2000年)、「仮面ライダーアギト」(2001年)に続く、「平成仮面ライダーシリーズ」の第3弾として制作されたのですが、13人の仮面ライダーがそれぞれの願いを叶えるため、最後の一人になるまで戦いを続けるという、こちらもこれまでにない異色作。
(そんな作品が日曜日の朝8時から放送していたということも驚き)
萩野さん演じる浅倉は、常にイライラしている危険な男の役で、浅倉が初めて登場する第17話の最後のシーンでは、カメラのほうを振り返り、
イライラするんだよ・・・こんなところにいると
という、セリフを言われているのですが・・・
このシーンに対して、
なんていう悪人ヅラを出したんだ!
何をやらせるんだ!
と、視聴者からは苦情が殺到。
「仮面ライダー龍騎」より。浅倉威に扮する萩野さん。
このように、浅倉役は、萩野さんにとっては、狙い通りのハマり役となったのですが、
道で会った子どもには怖がられ、母親が一緒に写真を撮ってもらうようにうながすも、かたくなに近付こうとしてくれず、
絶対ヤダ!
と、言われてしまったことがあったそうで、
その時は、さすがに、ヒーローではないことの寂しさを感じたとか(笑)
それでも、やっぱり萩野さんは、特撮作品において、唯一無二の存在。
これからも、誰も真似できない異色のヒーローを演じ続けてほしいものです♪
https://www.youtube.com/watch?v=5YtMbZnlA5g