1967年、「文五捕物絵図」で主役に起用されて以来、「水戸黄門」「大江戸捜査網」「遠山の金さん」などで、悪人を懲らしめる正義感の強いヒーローを演じ、すっかり人気者になられた、杉良太郎(すぎ りょうたろう)さんですが、実は、杉さんは、リアルでも、時代劇ヒーローさながらの人物。今回は、そんな杉さんのボランティアに対する考え方などについてご紹介します。
「杉良太郎の下町ロケットほか出演ドラマ映画を画像で!」からの続き
ボランティア
杉さんといえば、慈善活動を熱心にされていることが有名ですが、きっかけは、杉さんが15歳の時、当時、通っていた「夕星歌謡学院」で、地元・神戸の少年刑務所を慰問したことだったそうです。
以来、杉さんは、現在に至るまで、福祉活動の一環として、刑務所の慰問を続けられており、2008年には、法務省の特別矯正監に就任されているのですが、
そのほかにも、私財を投じてベトナムの孤児の里親になるなど、20年以上にわたって、ベトナムへの支援活動をされ、100人以上ものベトナム人を養子にされているほか、
中国残留孤児を支援したり、東日本大震災の被災地には、救援物資を手配したり、自ら炊き出しに行ったりと、被災地への支援活動を精力的に行われていることから、
2012年には、オーストリア・アルベルト・シュバイツァー協会より、「アルベルト・シュバイツァー章」を受章されています。
被災地で炊き出しをする杉さん。
「売名」とバッシングされることも
しかし、そんな杉さんの活動を、「売名」と言う心無い人達もいるそうで、
杉さんは、そんな人達に対し、
ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々も、ぜひ自腹で数十億出して名前を売ったらいいですよ。
被災地で、炊き出しのカレーの鍋をかきまぜていたときでした。リポーターがマイクを突き出し「それって売名ですか」と。
だから「ハイ、売名です。あなたも売名したら? みんな助かるよ」と返しました。被災者がお皿を持って待っている状況です。リポーターも少し人生の勉強をしないといけないですね。
と、おっしゃっています。
慈善活動に駆り立てられる理由は?
また、杉さんは、慈善活動について、
福祉やボランティアは、自らを犠牲にする行為なんです。被災地を目の当たりにしたら、押しつぶされそうな気持ちになります。
でもそれは隠し、励まさなければならない。明るく振る舞わないといけない。感謝の言葉も求めちゃいけない。見返りを求めたら福祉は終わりですから。
福祉をやるには確かに時間とお金がかかる。 特にお金がないと見栄えのいい福祉はできません。でも、お金がない人は時間を寄付すればいい。
お金も時間もない人は、福祉に対する理解を示し、実際に活動をしている人に拍手を送るだけで十分。
と、語っておられるのですが、
いったい、何が杉さんをそこまで慈善活動に駆り立てるのでしょうか。
杉さんは、そのことについて、お母さんが、米びつに一握りしかお米が残っていなくても、お遍路さんにあげてしまうような人だったそうで、そんな、困っている人を見ると放っておけないお母さんの影響はあるとしながらも、本当は、なぜなのか、自分でもはっきりとは分からないと、おっしゃっていました。