平岳大が米国ハワイに移住した理由は日本の芸能界に対する危機感？

大河ドラマ「真田丸」での、武田勝頼役が高く評価されるなど、実力派俳優として、テレビドラマや映画に引っ張りだこの、平岳大（ひらたけひろ）さんですが、２０１９年には、ハワイに移住されています。今回は、平さんがハワイに移住された経緯についてご紹介します。

海外に拠点を移した理由は日本の芸能界に対する危機感

平さんは、２０１９年末、活動の場を海外に移すため、奥さんと子どもとともにハワイに移住されているのですが、同時に、日本の事務所を辞め、海外のエージェントと契約されたそうです。

しかし、日本で引っ張りだこの平さんが、なぜ、海外に活動の場を移されたのでしょうか。

平さんによると、日本の芸能界にいると、俳優は、テレビ、映画、舞台と、ずっと、同じルートの流れに乗らなければならず、その最たるものが、あらかじめ決まったドラマ枠があるテレビなのだそうです。

すなわち、テレビは、その枠を埋めるため、毎クール似たり寄ったりのドラマを制作して放送し、その延長線上で、同じような俳優を使って映画を作っていることから、映画とテレビドラマの垣根がなくなってきているそうですが、

そんなテレビドラマや映画に出演しながら、時々、実力や箔をつけるために舞台に出演する、というルートが決められており、特に、若い俳優は、この流れに乗るしかなくなってきているというのです。

平さんは、そんな仕組みの日本で、このまま仕事をすることへの危機感を抱いていたそうで、海外で仕事をすることに希望を見いだされたのだそうです。

ちなみに、平さんが、海外の仕事に希望を見い出すきっかけとなったのは、NetflixとBBC が共同制作した配信ドラマ「Giri/Haji」への出演だったそうで、

このドラマ、構想５年、スクリプト執筆に１年以上、キャスティングに４ヶ月、撮影に８ヶ月、編集に６～７ヶ月もかけるなど、地上波（テレビ）では不可能なクオリティーだったそうで、それだけ時間をかけた甲斐あって、内容が素晴らしく、平さんは、本当に演じることの楽しさを経験できたそうです。

「Giri/Haji」より。窪塚洋介さん（左）と平さん（右）。

また、このドラマのジュリアン・ファリノ監督は、妥協を許さず、納得がいくまで何度もテイクを重ねられたそうで、平さんには、「テイク１」と「テイク２」の違いが分からず、微妙な違いでも撮り直す監督に戸惑うほどだったそうですが、

それでも、ハリウッドは労働組合がしっかりしているため、休みなしで撮影を続けることはなく、時間が来たらきっかり終わり、かといって、その日のスケジュールは絶対に撮りこぼさず、撮影と撮影の間は、最低何時間空けるという決まりもあるため、疲れすぎてパフォーマンスが落ちることもないそうで、

そのことも、日本の芸能界とは大きく違っており、平さんは、気に入られているそうです。

「Giri/Haji」より。