親友であるジョン・レノンさんの誘いを断り切れず、言われるがままに「ビートルズ」に加入するも、その非凡なアートのセンスとイケメンぶりから、「ビートルズ」になくてはならない存在になっていった、スチュアート・サトクリフ(Stuart Sutcliffe)さんですが、ポール・マッカートニーさんに度々イジメられ、ブチ切れて取っ組み合いのケンカになっていたといいます。
「スチュアート・サトクリフの婚約者アストリッドはビートルズの女神だった!」からの続き
ポール・マッカートニーにイジメられていた
「ビートルズ」はメンバー同士でしょっちゅうケンカをしていたそうですが、特に、ポール・マッカートニーさんがスチュアートさんを頻繁にイジメていたそうで、
普段おとなしいスチュアートさんも我慢ならず、度々ステージ上でポールさんと取っ組み合いの大ゲンカに発展していたといいます。
(スチュアートさんは、ポールさんよりも小柄でしたが、力が強く、組み合ったまま動かなかったこともあったそうです)
ポール・マッカートニーに嫉妬されていた?
ただ、そもそも、なぜポールさんはスチュアートさんを目の敵(かたき)にしていたのでしょう。
その理由には複数の説がありますが、まず、一つ目は、もともと、ポールさんがジョンさんと親友だったところに、突然、スチュアートさんが割って入ってきて、ポールさんが嫉妬したというもの。
(スチュアートさんとジョンさんは、仲が良すぎて同性愛の噂が立つほどだったそうで、いまだにその説が根強く囁かれています)
二つ目は、スチュアートさんは、音楽的な才能は乏しくも、アートにおいて非凡な才能を持っており、そんなスチュアートさんにポールさんが脅威を感じていたというもので、
実際、ジョン・レノンさんは、
オレ達は時々あいつに脅威さえ感じた程だ。ポールは、特に脅威を感じてたから、良くいじめてたけどね。だから、後になってオレ達があいつのことを嫌っていたわけじゃないと説明しなきゃならなかったんだ。
と、語っています。
三つ目は、スチュアートさんが、(バンド活動に集中せず)絵画制作しつつ、(「ビートルズ」のメンバーを含め)若いバンドマンたちの憧れの的だったアストリッド・キルヒャーさんを恋人にしたことに、ポールさんが激しく嫉妬したというもの。
ジョン・レノンから特別扱いされていた
そして、四つ目は、スチュアートさんが絵の制作ばかりして、なかなかベースの腕が上達しなかったうえ、リハーサルに遅刻することもあったそうで、そんなスチュアートさんの態度にポールさんは怒っていたそうですが、
ジョン・レノンさんは、スチュアートさんに甘く、
ロックは見た目がよければいいんだ
と、言って取り合わなかったそうで、
これらのことから、スチュアートさんとポールさんの仲はどんどん悪くなっていったのだそうです。
ポール・マッカートニーとの大ゲンカ後「ビートルズ」脱退の意思を固めていた
そんなある時、スチュアートさんが突然ステージ上で楽器を置き、ピアノを弾いているポールさんに近づくと、おもいっきり殴りつけたそうで、それに驚いたポールさんも応戦し、メンバーが慌てて止めに入らなければならないほどの大ゲンカとなったことがあったそうです。
(ポールさんがアストリッドさんをけなしたことが原因と言われています)
そして、これを境に、スチュアートさんは、以前にも増して絵画制作に没頭するようになり、ついに、「ビートルズ」を脱退する意思を固めたのだそうです。
(ちなみに、メンバーの中で一番年下のジョージ・ハリスンさん(当時17歳)や、「ビートルズ」に最後に入ったピート・ベストさんも、ポールさんやジョンさんのからかいの対象だったそうですが、ジョージさんは、皮肉っぽく返したり、無視したりすることができ、ピートさんに至っては、からかわれたことさえ覚えていない(まったく取り合わなかった)というツワモノだったそうです)
「スチュアート・サトクリフはビートルズを脱退し画家に専念していた!」に続く