50年以上もパーソナリティを務めるラジオ番組「ミュージックプレゼント」では、高齢者を「ジジイ」「ババア」と呼び、人気を博している毒蝮さんですが、なんと、先輩女優の草笛光子さんにも(役の上とはいえ)「ババア」と言っていたそうで、毒蝮さんは、気持ちがよかったと語っています(笑)
「毒蝮三太夫のデビューからの出演CMドラマ映画を画像で!」からの続き
「老後の資金がありません!」で草笛光子に「ババア」と言っていた
毒蝮さんは、2021年、映画「老後の資金がありません!」で主人公・後藤篤子(天海祐希さん)の友達・サツキ(柴田理恵さん)の父親で元警察官の頑固ジジイ・大泉健三役を演じているのですが、
劇中とはいえ、篤子の姑役の草笛光子さんに向かって、「ババア」と言ったそうで、
あの天下の草笛光子さんに「ババア」って言っちゃったよ。役の上とはいえ、気持ちよかったなあ。アハハハ。お互い、昭和20年代から映画の世界で生きてきた。草笛さんは大スターで大先輩。共演したのは初めて。
この歳まで頑張ってて“同志”みたいな気持ちもある。だからこそ言えたわけだし、いろんな思いを込めた「ババア」だったな。
と、語っています(笑)
「老後の資金がありません!」より。(左から)「ジジイ」に扮する草笛光子さん、三谷幸喜さん、毒蝮さん。
草笛光子に「ババア」と言ったのは毒蝮三太夫のアイディアだった
ちなみに、毒蝮さんは、劇中、篤子の友人・サツキに頼まれて、サツキの父親・大泉健三(毒蝮さん)になりすますため男装した(「ジジイ」に扮した)草笛さんに向かって、
なんだババアじゃねえか
と、言っているのですが、
実は、もともと、そんなセリフは台本になかったそうで、撮影とは別の日に行った「アフレコ」(セリフを入れる作業)の際、(スローモーションの演出だったこともあり)当日撮影した分だけでは、セリフが足りなくなり、毒蝮さんが、草笛さんの映像を見ながら、前田哲監督に、
ここで「ババアか」って言いたいよね
と、提案し、
前田監督も、
そうなんですよ!それが足りなかったんですよ
いいですね、入れましょう
と、同意して、「ババア」を入れることになったのだそうです(笑)
草笛光子だからこそ「ババア」と言うことができた
そんなことから、毒蝮さんは、草笛さんに面と向かって「ババア」と言った訳ではないのですが、言い換えると、草笛さんは完成した映画を見て、初めて自分が「ババア」って言われているのを知ることに。
ただ、撮影の時に、
私もババアになったけど、あなたもジジイになったわね
と、言っていたという草笛さんは、怒ったりしなかったそうで、
毒蝮さんは、
ほかの女優さんだったら、いくら80代だからって「ババア」とは言えない。監督も言わせないだろう。言う側だって、ラジオの「ミュージックプレゼント」で50年以上も「ジジイ」「ババア」と言い続けてきて、しかも同年代の俺だから許される。
若手の俳優や芸人が言ったら、リアリティーがなくて単に「失礼だな」って印象になるかもしれない。
と、サバサバした草笛さんだからこそ、言えたと語っています。
劇中「ババア」を言うチャンスを伺っていた?
また、毒蝮さんの役柄は、生真面目な老人の役なのですが、毒蝮さんは、劇中、「どっかでババアって言うんじゃないか」という期待に応えたい気持ちもあって、「ババア」と言ったそうで、
「あのシーン、面白かったです」「マムシさんにしかできない役ですね」なんて言ってもらうと、やっぱり嬉しいよ。
ラジオの生中継や、もともとふざけた役をしている時とは違って、面白いことは言わないし愛嬌があるわけでもない。頑固な役を真面目に演じたら、それをたくさんの人が喜んでくれた。役者冥利に尽きるとはこのことだ。
と、語っています。
「毒蝮三太夫の妻は三越のデパートガール!馴れ初めは?」に続く
草笛光子さんと毒蝮さん。