「高木智之とハロナ・セレナ―ダス」⇒「高木智之とハロナ・リズム・コーラス」⇒「ニュー・フレッシュマン」と、バンドをリニューアルして、試行錯誤を繰り返していた中、人気歌手だったジェリー藤尾さんにスカウトされ、ジェリーさんのバンド「ジェリー藤尾とパップ・コーンズ」に加入した、高木ブー(たかぎ ぶー)さんですが、ほどなくして、今度は、エレキバンド「ロジェ滋野とシャドーズ」を新たに結成したといいます。
「高木ブーは昔「ジェリー藤尾とパップ・コーンズ」にスカウトされていた!」からの続き
エレキバンド「ロジェ滋野とシャドーズ」を結成
ジェリー藤尾さんにスカウトされて、ジェリーさんのバンド「ジェリー藤尾とパップ・コーンズ」に加入すると、高木さんは、その後、順調に活動の場を広げ、ジェリーさんと一緒にテレビに出演したこともあったそうですが、
(当時は、演奏の合間にちょっとしたお芝居を取り入れるスタイルが流行り始めていたことから、高木さんは、この頃から、警官や女学生などに扮していたそうです)
しばらくすると、(飽きっぽい性格なのか)またもや、新しいことがやりたくなったそうで、折からのエレキブームに乗って、「ジェリー藤尾とパップ・コーンズ」のドラマーだったロジェ滋野さんや仲本工事さんと一緒に「ロジェ滋野とシャドーズ」を結成したそうです。(高木さんはギターを担当)
ジェリー藤尾は脱退をあっさり了承してくれていた
そこで、高木さんは、ジェリーさんには悪いなと思いつつ、
新しいバンドでやってみようと思います
と、「ジェリー藤尾とパップ・コーンズ」からの脱退を申し出たそうですが、
ジェリーさんは、
そうか、がんばれよ
と、あっさり言ってくれたのだそうです。
(当時のバンドの世界では、そもそも縛られることが嫌いな人達の集まりだったうえ、誰もが「何か新しいことをやりたい」という意欲を常に持っていたことから、抜けたり、他のバンドに移ったりは、当たり前のことだったそうです)
ジェリー藤尾とは60年も親交が続いていた
ちなみに、高木さんは、ジェリーさんとは、ジェリーさんが2021年に他界するまで、60年もの長きに渡り、親交が続き、高木さんの娘・かおるさんの名付け親にもなってくれたそうで、
高木さんは、そんなジェリーさんのことを、
ジェリー藤尾さんに最後にお会いしたのは、2年前の2019年9月だった。そのときもあんまり体調は良くなさそうだったな。でも、ステージに立つと、ビシッと決めてあの美声で『遠くへ行きたい』を歌ってた。さすがだよ。昔と同じようにカッコよかった。
「ブータン、体調気を付けてよ」なんて気づかってくれたんだけど、自分が先にいっちゃうんだもんね。知らせを聞いたときは「えっ!」って声が出ちゃった。僕より7つも年下だし、また必ず会えると思ってたのに、あのときが最後になるなんてね。
と、偲んでいます。
エレキバンド「ロジェ滋野とシャドーズ」ではヴィジュアルにこだわっていた
さておき、新たなバンド「ロジェ滋野とシャドーズ」で活動を始めた高木さんたちは、イギリスのエレキバンド「シャドウズ」を真似て、全員、赤い楽器を持ち、黒と黄色の衣装を着て、演奏しながらステップを踏む、というスタイルを取り入れるなど、ヴィジュアルにこだわったそうです。
(「シャドウズ」は、日本で大ヒットした「ザ・ベンチャーズ」のライバル的な存在だったそうで、日本ではあまり売れなかったそうですが、メンバー全員が赤いギターを持つなど、ヴィジュアル的にも、とてもかっこいいバンドだったそうです)
「高木ブーはいかりや長介にスカウトされ「ザ・ドリフターズ」に入っていた!」に続く
「ロジェ滋野とシャドーズ」(中央3人が、高木さん、ロジェ滋野さん、仲本工事さん)