ヤクルトスワローズから巨人(読売ジャイアンツ)に移籍すると、最初は二軍スタートも、ほどなくして、文句なしの成績で一軍昇格を果たすと、オープン戦でも目覚ましい活躍をした、長嶋一茂(ながしま かずしげ)さんですが、やがて、リトルリーグ時代に痛めた右肘の状態が悪化したそうで、手術をするも、容態は悪化の一途を辿り、ついに、1995年に引退します。

「長嶋一茂は巨人移籍直後は目覚ましい活躍をみせていた!」からの続き

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右肘と右膝の状態が悪化

巨人移籍1年目の1993年は、人生最高の絶好調でスタートした一茂さんですが、まもなく、リトルリーグ時代に痛めた右肘の状態が悪化したそうで、

(高校時代からずっと、右肘が痛まない日はなかったため、肘の痛みには耐性があったそうですが、その慣れも通用しないほど、右肘が悪くなったそうです)

シーズン後半に入る頃には、小指がほぼ完全に麻痺し、まともにボールを投げることも難しくなると、さらには、追い打ちをかけるように、右膝の状態も悪化し、階段の上り下りすらまともにできなくなってしまったそうです。

名医・フランク・ジョーブによる手術を受けるも手術前よりも悪化

そこで、一茂さんは、シーズン終了間際の9月23日、急遽、渡米すると、スポーツ医学の権威で、特に野球選手の肘の治療では世界に並ぶ者がないといわれた名医・フランク・ジョーブ博士による手術を受けたそうですが、

(剥離骨折したまま右肘の中に散らばっている軟骨を除去して、右肘の尺骨(しゃっこつ)神経を筋の下に埋め、なおかつ左手首を削り、さらには右膝の半月板を削るという大手術だったそうです)

右膝は動くようになったものの、右肘の痛みは、手術前よりもひどくなってしまったのだそうです。

右肘の痛みは消えず1995年シーズンは一軍出場なし

そんな一茂さんは、翌年1994年の宮崎のキャンプは、右肘の経過を見るため二軍からスタートし、ボールが投げられるようになれば一軍に戻すとコーチから言われたそうですが、結局、右肘の痛みは消えないまま、46試合の出場に終わったそうで、

次の年(1995年)は、1試合も一軍に出場することができなかったそうです。

一軍に復帰するも土井正三コーチに暴言を吐き再び二軍に降格

そして、1996年には、ようやく一軍に復帰するも、当時の総合守備コーチの土井正三さんから、一茂さんだけが2時間のバント練習を課せられたことで、

アイツ何様のつもりだよ!くだらねえ!あんなやついらねえよ!

などと暴言を吐いてしまうと、

一茂さんは、球団から、「罰金50万円」「二軍降格」「出場停止」の処分を受けてしまったのでした。

父・長嶋茂雄から戦力外通告を言い渡される

また、この頃、一茂さんは、右肘の状態が悪化するほか、過呼吸症候群や、様々な自律神経の症状に悩まされていたそうで、東京を離れ、箱根の別荘に引きこもっていたそうですが、

(それでも、まだ、お父さんのようなスーパースターになるという夢を諦めきれずにいたそうです)

しばらくして、東京に戻ると、1996年のオフシーズン中、お父さんの長嶋茂雄さんに、(父親としてではなく、巨人軍の監督として話があると)田園調布の実家に戻るよう言われたそうで、家に帰ると、

お父さんから、

残念だけれど、お前は来季の戦力に入っていない

と、戦力外通告を受けたそうで、

この年限りで、一茂さんは現役を引退したのでした。

(他球団が一茂さん獲得の意向を見せたそうですが、一茂さんは、巨人以外で野球することを考えていなかったそうで、巨人での戦力外通告は野球を辞めることを意味していたのだそうです)

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現役時代(プロ野球選手時代)の成績

それではここで、一茂さんの現役時代の成績をご紹介しましょう。

  • 1988年(ヤクルト)38安打 打率2割3厘 4本塁打22打点 3盗塁(9二塁打 1三塁打 14得点 四球17 出塁率2割7分2厘 長打率3割2分6厘)
  • 1989年(ヤクルト)39安打 打率2割5分 4本塁打 15打点 1盗塁(7二塁打 1三塁打 12得点 四球6 出塁率2割7分6厘 長打率3割8分5厘)
  • 1990年(ヤクルト)9安打 打率1割6分7厘 1本塁打 6打点 0盗塁(2二塁打 1三塁打 6得点 四球3 出塁率2割1分1厘 長打率2割9分6厘)
  • 1991年(ヤクルト)33安打 打率2割2分1厘 4本塁打 18打点 1盗塁(8二塁打 2三塁打 12得点 四球21 出塁率3分2分 長打率3割8分3厘)
  • 1993年(読売ジャイアンツ)29安打 打率2割1分6厘 1本塁打 12打点 3盗塁(6二塁打 1三塁打 12得点 四球17 出塁率3割1厘 長打率2割9分9厘)
  • 1994年(読売ジャイアンツ)5安打 打率1割7分2厘 1本塁打 1打点 0盗塁(1二塁打 0三塁打 5得点 四球3 出塁率2割5分 長打率3割1分)
  • 1996年(読売ジャイアンツ)8安打 打率1割4分3厘 3本塁打 8打点 0盗塁(2二塁打 0三塁打 4得点 四球3 出塁率2割 長打率3割3分9厘)

と、現役生活7年384試合で(ヤクルト、読売ジャイアンツ)、通算 161安打 打率2割1分 18本塁打 82打点 8盗塁(35二塁打 6三塁打 65得点 四球70 出塁率2割7分6厘 長打率3割4分2厘)の成績を残しています。

「長嶋一茂はさんまのSUPERからくりTVで大ブレイクしていた!」に続く

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