1985年秋のドラフト会議では、桑田真澄さんが「早稲田大学へ進学する」と表明していたため、他球団が桑田さんへの指名を回避する中、唯一、巨人だけが強行指名して、桑田さんもそれに応じ巨人に入団したことから、密約をしていたのではと、大バッシングを受けた、王貞治(おう さだはる)さんですが、桑田さんは完全否定しています。今回は、そんな桑田さんの証言をご紹介します。

「王貞治が巨人監督時代ドラ1を清原和博から桑田真澄に変えた理由とは?」からの続き

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桑田真澄を一本釣りしたことで密約を疑われ大バッシングを受ける

桑田さんが、「早稲田大学へ進学する」と表明していたにもかかわらず、巨人に指名され、巨人に入団したことから、巨人が一本釣り(くじ引き抽選なしに桑田さんを獲得)した格好となり、

当然、世間では、桑田さんと巨人の間に密約があったと判断し、巨人(特に監督だった王さん)と桑田さんは大バッシングを受けているのですが、

ドラフト後、桑田さんの実家には、抗議や嫌がらせが殺到し警備を頼まざるをえない状況にまでなったといいます。

桑田真澄はPL学園の井元監督に密約は否定するも選ばれたことを喜んでいた

そんな桑田さんは、巨人からドラフト1位で指名されたことを授業中に知ったそうですが、野球部の部員からは疑惑の目を向けられたそうで、

その空気にいたたまれなくなって教室を飛び出し、上履きのまま、野球部の井元監督の自宅へ走り、

先生、ぼく・・・密約なんてしていません

と、訴えたといいます。

そこで、井元監督は、(桑田さんと清原和博さんと野球部を守るため)記者会見では、何を聞かれても、「巨人に指名されて困っている」と言うようにアドバイスしたそうですが、

桑田さんはというと、

先生、ぼくは嬉しいんです。巨人が清原よりもぼくを選んでくれた。こんな嬉しいことないじゃないですか。それなのに・・・なんでそんなことを言わないといけないんですか?

と、言ったのだそうです。

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桑田真澄が改めて密約を否定

そして、桑田さんは、公の場でも、

巨人に行かないと言ったことはない。春の選抜が終わった時点で、巨人が一位指名してくれたらプロに行こうと決めていた。当時のドラフトでは進学を示唆しながらもプロに入団した選手は自分以外にも大勢いる

と、巨人との密約をはっきりと否定しています。

また、桑田さんは、2020年にも、

巨人から裏金を受けたことはプロ入り後にも渡って一度もない。指名されたことは予想外であり、当時の私は体格的にも技術的にも大学を経てからプロ入りすべきだと考えていた。だからこそ進学のために勉強を続けていた

(以前から巨人ファンで)「PL⇒早稲田⇒巨人」という経歴が目標だった。(一方で)心の底には『清原と一緒に巨人に行ければいいな』という気持ちもあった

と、改めて、巨人との密約を否定しています。

「王貞治は巨人監督時代「鹿取・角・サンチェ」の継投を批判されていた!」に続く

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