1965年、浜木綿子さんと結婚するも、わずか3年後の1968年には離婚した、二代目市川猿翁(にだいめ いちかわ えんおう)さんですが、浜さんとの間には、子供(男の子)が一人誕生しています。その子供とは、香川照之さんなのですが、今回は猿翁さんと香川さんの特殊な関係についてご紹介します。

「市川猿翁(2代目)は藤間紫と不倫し浜木綿子と離婚していた!」からの続き

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息子(長男)の香川照之とは長年絶縁状態だった

猿翁さんと浜木綿子さんの間には、1965年12月7日、男の子が誕生しているのですが、この男の子とは、俳優の香川照之さんです。

ただ、1968年に、浜さんと離婚後、香川さんは浜さんに引き取られたことから、猿翁さんと香川さんは長く絶縁状態にあったといいます。

息子・香川照之が突然楽屋を訪ねてくるも、冷たく追い返していた

そんな中、1991年2月、静岡県沼津市で公演中、25歳の香川さんが、突然、楽屋を訪ねてきたそうですが、猿翁さんは、会うことを拒否し、

付き人を通じて、

大事な公演の前にいきなり訪ねてくるとは、役者としての配慮が足りません

と、叱責。

さらには、

ぼくはあなたのお母さんと別れた時から、自らの分野と価値を確立していく確固たる生き方を具現させました。すなわち私が家庭と訣別した瞬間から、私は蘇生したのです。

だから、今のぼくとあなたとは何の関わりもない。あなたは息子ではありません。したがって、ぼくはあなたの父でもない。マスコミに、猿之助が父だとか、彼に会いたいとか言わないほうがよいでしょう。

今後あなたとは二度と会わないけれど、そのことをよく心に刻んでおきなさい。何ものにも頼らず、少しでも自分自身で精進して、一人前の人間になっていきなさい

と、冷たく言い放ったといいます。

藤間紫の説得により、60代後半にしてようやく息子・香川照之に会う決心をしていた

その後も、香川さんが、諦めずに、歌舞伎座の楽屋に何度も訪ねて来るも、猿翁さんはことごとく拒否し続けていたそうですが、

やがて、パートナーである藤間紫さんに、

たった一人の息子じゃないの。ちゃんと会って話を聞いてあげなさい

と、説得され、ようやく、香川さんに会うことにしたのだそうです。

ただ、この時、すでに、猿翁さんは60代後半、香川さんも40代になっていたといいます。

(藤間さんは、熱心にお父さんを訪ねてくる、香川さんの思いに心を打たれたのだそうです)

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息子・香川照之は長男の政明を歌舞伎役者にさせたいと思っていた

実は、香川さんは、25歳の時に、猿翁さんに、「息子でも父親でもない」と冷たく言い放たれて以降、いつか、自分の存在を認めさせたいと、役者の道に邁進していたそうですが、

そんな中、2004年に長男の政明さんが誕生すると、自身の血統に改めて目を向け、自分の息子に父親としての生き様を見せ、跡継ぎの系譜を残したい(つまり、政明さんを歌舞伎役者にさせたい)と考えるようになり、何度拒否されても諦めずに何度も猿翁さんを訪ねたといいます。

そして、ようやく、親子の再会を果たすと、その後は、香川さんが長男の政明さんを連れて猿翁さんの楽屋を訪ねるようになり、藤間さんや弟子たちも交えてみんなで食事を楽しむほど、打ち解け合ったのだそうです。

「市川猿翁(2代目)は息子・香川照之の歌舞伎界入りを反対していた!」に続く

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