中日の監督に就任すると、誰一人として戦力外やトレードで放出せず、個々の選手の能力を10%底上げして、現有戦力で日本一を獲る目標を立てたという、落合博満(おちあい ひろみつ)さんは、キャンプ初日に異例の紅白戦を行うことを発表しているのですが、この前代未聞の発表は、球界を驚かせただけでなく、マスコミから大バッシングを浴びてしまいます。

「落合博満は中日監督1年目はほぼ補強なし(現有戦力)で戦っていた!」からの続き

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キャンプ初日に異例の紅白戦を行うことを宣言

落合さんは、中日監督就任1年目の2004年、

キャンプ初日、2月1日に全員参加の紅白戦をやります

と、異例の宣言をし、チーム内だけでなく、球界全体を驚かせています。

というのも、プロ野球は4月の開幕に向けて各球団が2月1日からキャンプをスタートさせると、最初は基礎練習で体力的な土台をつくり、2月半ば頃から徐々に実戦に入るのが長い歴史の中でできあがった慣習で、その初日にいきなり試合をすることは考えられないことだったのです。

(紅白戦のため、選手たちは準備を大幅に早めなければなりませんでした)

キャンプ初日の紅白戦についてマスコミからバッシングを浴びていた

ただ、落合さんとしては、12月、1月のオフシーズンに遊び回っていては秋のキャンプが無駄になると思い、一つの宿題を出しただけのことだったそうですが、

(球団は億単位のお金をかけてキャンプを張ることから、落合さんはそれを無駄にしたくなかったそうです)

マスコミからは、「まだゲームやりもしないのに、選手が潰れる」「故障する」「この監督は何を考えているんだ」などと様々なバッシングを浴びており、

落合さんは、自身のyoutube「落合博満のオレ流チャンネル」で、

やって初めて結果出て論評するんだったらいいけども。やる前からこうなる、ああなるっていうのはどうもオレには分かんない世界だわ。

と、語っています。

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キャンプ初日の紅白戦ではピッチャーが秋のキャンプやオフに練習していた成果が現れていた

ちなみに、落合さんは、紅白戦が終わった後、選手たちに拍手を送りながら、

あいつらは大人だったよ。オレが思っているよりもずっとな。オレの予想をはるかに超えていた。あいつらみんなプロだよ

と、集まった報道陣に語っているのですが、

紅白戦で全選手を出場させた結果、140キロ以上出すピッチャーが何人もいたことが分かり、練習方法を見直していけばいいという一つのバロメーターになったといいます。

また、ピッチャーの仕上がりは本当に良く、秋のキャンプやオフを無駄にしていなかったんだ、ちゃんと練習してきたんだ、というのが手に取るように分かり、一安心できたそうで、うまく秋から春に繋がったと実感したのだそうです。

「落合博満は中日監督就任後キャンプで選手を徹底的に練習させていた!」に続く

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