1938年、「愛染かつら」が空前の大ヒットを記録して二枚目スターの地位を確立すると、戦後は、「めし」「煙突の見える場所」「晩菊」「山の音」など、日本映画史に残る名作に次々と出演し、演技派俳優としても高く評価された、上原謙(うえはら けん)さん。

そんな上原謙さんは、プライベートでは、結婚を2度、死別と離婚をそれぞれ1度しているのですが、今回は、そんな上原謙さんの、前妻(最初の妻)・小桜葉子さんとの馴れ初めや結婚後の関係(夫婦仲)、結婚前に交際が噂された桑野通子さんとの関係についてご紹介します。

上原謙

「【画像】上原謙の若い頃は?デビューからの出演作品や経歴を時系列まとめ!」からの続き

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上原謙は女優の桑野通子と交際していた?

上原謙さんは、1935年、映画「彼と彼女と少年達」で桑野通子さんと共演すると、その後も、桑野通子さんと「有りがたうさん」などで共演を重ね、「アイアイ・コンビ」として、共に人気を博しているのですが、その桑野通子さんと交際が噂されたことがあったそうです。

上原謙と桑野通子
上原謙さんと桑野通子さん。

上原謙は大学生時代に桑野通子に憧れていた

ちなみに、桑野通子さんは、映画界に入る前、女学校を卒業後、森永製菓の初代スウィート・ガールとして活動すると、その後、赤坂溜池のダンスホール「フロリダ」のダンサーに転身し、客が押し寄せるほどの売れっ子になったそうですが、

実は、上原謙さんは、まだ映画界に入る前の大学生だった頃、そんな桑野通子さんに憧れていたそうで、

自伝「がんばってます 人生はフルムーン」に、

ダンサーの席順は売り上げによってかわるが、彼女はたいていは一番の人気ダンサーだった。バンドが始まると、売れっ子の娘たちのところにチケットをもった客が殺到する。

私もその大勢の客のなかに混じって、ようやく彼女の手をとることができた。胸をときめかせながら、たった一度だけフロリダ時代の彼女と踊った思い出は忘れることができない

と、綴っています。

上原謙と桑野通子が結婚できなかった理由とは?

また、上原謙さんは、桑野通子さんについて、共演するようになった後も、威張ったところがなく、控えめでやさしい人だったと語っており、仲良くなった2人は、周囲に結婚するのではと思われていたのですが・・・

上原謙さんは、自伝「がんばってます 人生はフルムーン」に、

これは推測の域を出ないのだが、彼女は森永製菓のスウィートガールで活躍していたころから、森永の企画部の斎藤芳朗氏とつきあいがあったにちがいない

と、綴っています。

(桑野通子さんは、その後、妻子ある斎藤芳朗さんとの間に女の子を一人出産しているのですが、撮影中に、突然、倒れ、31歳という若さで他界されています)

上原謙の前妻(最初の妻)・小桜葉子との馴れ初めは?

そんな上原謙さんは、1936年には、同じ松竹の女優だった小桜葉子さんと結婚しています。

上原謙さんは、この年(1936年)、兵役で、台湾の部隊に配属されると、ほどなくして、原因不明の病を患い、わずか3ヶ月で除隊となって帰国したそうですが、

この間、小桜葉子さんは、せっせと手紙を書き送り、励まし続けてくれたそうで、このことがきっかけで、2人は仲良くなったのだそうです。

ただ、人気絶頂だった上原謙さんは、松竹撮影所の所長・城戸四郎さんに結婚を猛反対されたそうで、小桜葉子さんとの結婚はその反対を押し切ってしたものだったそうです。

上原謙と小桜葉子
上原謙さんと小桜葉子さん。

ちなみに、小桜葉子さんは、曽祖父は明治の元勲・岩倉具視という由緒正しい家柄の令嬢で、7歳頃から子役として活動を開始すると、「明日天気になぁれ」「十九の春」などの作品に出演しています。

(小桜葉子さんと高杉早苗さんが上原謙さんを巡って争ったという話がありますが、詳細は不明です)

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上原謙は妻・小桜葉子と死別していた

上原謙さんと小桜葉子さんは、結婚後は2人の子供に恵まれているのですが、二枚目俳優として活躍し、とてもモテた上原謙さんは、結婚後も女性関係は派手だったそうで、

小桜葉子さんは、上原謙さんの浮気を苦にして自殺未遂を図ったこともあったといい、結婚生活は穏やかではなかったようです。

そんな中、小桜葉子さんは、1970年5月12日、心不全により、52歳の若さで他界しているのですが、1967~1968年頃、スキーの際にケガをし、片方の腎臓を失ったことによる腎臓障害のため、子宮ガンの発見が遅れたことが原因だったといいます。

「上原謙は再婚相手・大林雅美とは歳の差婚!馴れ初めは?離婚理由は?」に続く

お読みいただきありがとうございました

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