渡米先の舞台俳優たちが、いい舞台をやることを目標にしているのではなく、スターになって舞台もテレビも映画もすべてやろうとしている姿に感化され、「文学座」を退団した、石立鉄男(いしだて てつお)さんは、1972年には、テレビドラマ「パパと呼ばないで」で大ブレイク。今回は、このドラマで、当時子役として共演された杉田かおるさんと石立さんの知られざる絆についてご紹介します。

「石立鉄男の生い立ちは?若い頃は文学座で演劇界のホープだった!」からの続き

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「パパと呼ばないで」の「チー坊」で大ブレイク

1970年、「文学座」を退座された石立さんは、同年、テレビドラマ「おくさまは18歳」の主演に抜擢されると、

高校教師でありながら、女子生徒(岡崎友紀さん)と学校には内緒の結婚生活を送る高木哲也役をコミカルに演じ、たちまち人気者に。


「おくさまは18歳」より。岡崎友紀さんと石立さん。

そして、1972年には、姉の突然の死により、姪を引き取り育てることになったお気楽な独身男が、子どもの扱い方が分からず戸惑うものの、次第に情を通わせていく姿を描いたテレビドラマ「パパと呼ばないで」で、当時7歳だった杉田かおるさんの叔父・安武右京役を演じられると、大ブレイク。


「パパと呼ばないで」より。杉田かおるさんと石立さん。

アフロヘアに、甲高い声で、

おい、チー坊

と、姪の千春(杉田さん)を呼ぶセリフは大きな話題となり、以降、アフロヘアは石立さんのトレードマークとして親しまれたのでした。

ちなみに、この「チー坊」は、後に竹中直人さんや柳沢慎吾さんにモノマネされたため、世代を問わず、多くの人の間で親しまれました。

杉田かおるとの絆

ところで、この時、天才子役として石立さんと共演した杉田さんは、2012年、「人生が変わる1分間の深イイ話~元天才子役VS現役天才子役深イイ話6番勝負2時間SP」に出演された際、当時の石立さんのエピソードを語られています。

杉田さんによると、石立さんは、ドラマ初出演だった杉田さんにとても厳しく、

パパと呼ぶんじゃない!本番以外は、石立さんと呼びなさい。

子供でも役者として1対1で勝負しているんだから撮影所に入ったらプロ意識を持ってやりなさい。

と、当時7歳だった杉田さんを一切子供扱いしなかったほか、ドラマのイメージが崩れるからとの理由で、

ドラマ以外の仕事は、一切やらないようにしてくれ、俺もやらないからそれは約束してくれ

と、言われたのだそうです。

こうして、石立さんから役者としてのプロ意識を教わった杉田さんは、その後も、数々の人気ドラマに出演されるも、ドラマの宣伝が目的でもバラエティ番組の出演は断っておられたのですが・・・

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「踊る!さんま御殿!!」に杉田かおると出演

そんな杉田さんも、30代半ばになると仕事が激減。もう役者としてやっていくのは限界なのかと思い悩んでいたちょうどその時、突然、石立さんから、

今度バラエティ番組に出るんだけど一人でしゃべるのは心細いから一緒に出てくれないか?これからの時代はいろいろ出来なきゃ駄目なんだよ。

と、電話がかかってきたそうで、杉田さんは、石立さんの優しさを心から感じ、もちろん、快諾。

実は、石立さんは、このオファーを受けられた際、

僕一人だとちょっと・・・でも、杉田かおると一緒ならいいですよ

と、杉田さんとの共演を条件に承諾されていたそうで、

1999年、バラエティ番組「踊る!さんま御殿!!スペシャル石立鉄男」に二人そろって出演を果たされると、杉田さんは、この時の放送で大ブレイク。


杉田さんをいじる明石家さんまさん。


杉田さんの話を聞く石立さん。本当に穏やかな優しい表情をされています。


杉田さんとじゃれる石立さん♪

以降、杉田さんにはバラエティ番組のオファーが殺到したそうで、

杉田さんは、番組の中で、

(石立さんは)本当に仕事がない時に心配してくれて、声をかけてくれたことがすごく嬉しかった

と、涙ながらに語り、

今、バラエティで活躍できるのは石立さんとさんまさんのおかげ

と、おっしゃったのでした。

「石立鉄男の出演ドラマ映画cmは?わかめラーメンの動画も!」に続く

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